まさかの場所で写真展 in 京都・後編
2017.5.1 13:30

京都市内の16会場をめぐって楽しむ、写真展『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2017』が、5月14日までおこなわれている。いかにも「京都」らしい寺院や町家での展示を紹介した前回につづき、今回はレトロ建築やギャラリーへご案内。街の新陳代謝が活発だから、いつの時代もモダンでありつづける京都。新旧16カ所の会場をめぐることで、その魅力が実感できます。

京都文化博物館 別館1階にて、ラファエル・ダラポルタ「ショーヴェ洞窟」展
京都文化博物館 別館1階にて、ラファエル・ダラポルタ「ショーヴェ洞窟」展画像一覧

「京都文化博物館 別館」(京都市中京区)は、東京駅を手がけた辰野金吾とその弟子の設計による、明治39年に竣工した旧日本銀行京都支店の建物。吹き抜けの1階で見られるラファエル・ダラポルタの『ショーヴェ洞窟』は、洞窟絵を4K超高画質モニターで映し出す作品。大型スクリーンの前におかれたクッションでくつろいで鑑賞でき、いつしか瞑想の境地に・・・。2階では、ルネ・グローブリ『the Eye of Love』の写真展。妻リタとの新婚旅行での親密な時間を切り取った作品だ。ネスプレッソが無料提供(パスポート提示が必要)する「ネスプレッソ ラブ ラウンジ」も併設され、ここではちょっと贅沢な時間が過ごせる。

元・新風館にて、スーザン・バーネット「Not In Your Face」展
元・新風館にて、スーザン・バーネット「Not In Your Face」展画像一覧

すぐ近くの「元・新風館」(京都市中京区)も大正15年建築の旧京都中央電話局の建物。商業施設としての役目を終えた現在、テナントが退去し、館内はコンクリートむき出しのまま。献身的に祖母を介護しながら、あるとき突然姿を消し、1年後、山中で遺体となって見つかった23歳の従兄弟。写真家吉田亮人による、2人の日常を追った作品『Falling Leaves』は会場の空虚さと相まって胸に迫る。Tシャツのバックプリントから着る人の裏にある真意を読み解く、スーザン・バーネットの『Not In Your Face』は、新風館の仮囲いの壁にプリントされ、そのラフさが楽しい。

ASPHODELにて、TOILETPAPER(Maurizio Cattelan & Pierpaolo Ferrari)「Love is More」展
ASPHODELにて、TOILETPAPER(Maurizio Cattelan & Pierpaolo Ferrari)「Love is More」展画像一覧

一方、ギャラリーでの展示はアーティストが建物を完全ジャック。「ASPHODEL(アスフォデル)」(京都市東山区)では、アート雑誌『TOILETPAPER』からスピンオフしたインスタレーションが、「FORUM KYOTO(フォーラムキョウト)」(京都市中京区)では、黒人女性作家のザネレ・ムホリのセルフポートレート作品『黒き雌ライオン、万歳』がおこなわれ、もとの空間を一変させた展示で、観る人を自分たちの世界に引き込みます。鑑賞パスポートは一般3000円、5月14日まで。

取材・文・写真/宮下亜紀

『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2017』

期間:2017年4月15日(土)〜5月14日(日)※時間と定休日は会場ごとに異なる
会場:虎屋 京都ギャラリー、二条城 二の丸御殿台所 東南隅櫓、堀川御池ギャラリー、ギャラリー素形、嶋臺ギャラリー、元・新風館、京都文化博物館 別館、誉田屋源兵衛、無名舎、両足院(建仁寺内)、ASPHODEL、FORM KYOTO、美術館「えき」KYOTO
料金:パスポート=一般3000円(美術館「えき」KYOTOを除く全会場を1回のみ入場可)、学生2000円(大学、高校、専門学生)※料金は会場ごとに異なる、二条城は別途入場料が必要(一般600円ほか)、プチパスポート=一般1500円(美術館「えき」KYOTOを除く3会場に入場可、1日のみ有効)※中学生以下は無料(除外あり)
電話:075-708-7108
URL:http://www.kyotographie.jp

  
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