京都が世界に誇る写真祭、開幕

2017.4.7 13:00

アーノルド・ニューマン《イゴール・ストラヴィンスキー、作曲家・指揮者》ニューヨーク、1946年 © 1946 Arnold Newman / Getty Images

(写真5枚)

国内外の優れた写真家や写真コレクションを、京都市内の寺社、町家、ギャラリーなどで紹介する『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭』が4月15日からスタート。その評価は回を重ねるごとに高まり、過去4回の総入場者数は約25万人。今や日本を代表する国際写真祭となった同展が、京都市内の16カ所でおこなわれます。

今年の展示のうち、筆者が注目しているのは、アーノルド・ニューマンの回顧展(二条城 二の丸御殿台所 東南隅櫓)、荒木経惟の新作個展「机上の愛」(両足院、建仁寺内)、建築家ピーター・マリーノのコレクションによるロバート・メイプルソープ展(誉田屋源兵衛 竹院の間)。もちろんほかの展示もハイレベルです。1日で全会場を巡るのは難しいので、パスポート券を購入して何度かに分けて出かけることをおすすめします。

荒木経惟 「机上の愛」 2016年 © Nobuyoshi Araki, Courtesy of Taka Ishii Gallery
荒木経惟 「机上の愛」 2016年 © Nobuyoshi Araki, Courtesy of Taka Ishii Gallery

今回のテーマは「LOVE」。LOVE(愛)は人類にとって普遍的な感情であり、子孫繁栄や社会形成に欠かせないものですが、個々のバックグラウンドによって差異を持ち、時には殺人や戦争を引き起こします。そんな多様性を優れた写真作品を通して知り、愛の大切さ、偉大さを改めて感じてください。もちろん春の京都観光もお忘れなく。なお一部会場では会期が異なり、別途料金が必要な場合もあります。事前確認を。

ロバート・メイプルソープ《Ken Moody and Robert Sherman》 1984年 © Robert Mapplethorpe Foundation. Used by permission.
ロバート・メイプルソープ《Ken Moody and Robert Sherman》 1984年 © Robert Mapplethorpe Foundation. Used by permission.

 

文/小吹隆文(美術ライター)

『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2017』

期間:2017年4月15日(土)〜5月14日(日)※時間と定休日は会場ごとに異なる
会場:虎屋 京都ギャラリー、二条城 二の丸御殿台所 東南隅櫓、堀川御池ギャラリー、ギャラリー素形、嶋臺ギャラリー、元・新風館、京都文化博物館 別館、誉田屋源兵衛、無名舎、両足院(建仁寺内)、ASPHODEL、FORM KYOTO、美術館「えき」KYOTO
料金:パスポート=一般3000円(美術館「えき」KYOTOを除く全会場を1回のみ入場可)、学生2000円(大学、高校、専門学生)※料金は会場ごとに異なる、二条城は別途入場料が必要(一般600円ほか)、プチパスポート=一般1500円(美術館「えき」KYOTOを除く3会場に入場可、1日のみ有効)※中学生以下は無料(除外あり)
電話:075-708-7108
※サテライトイベント「KG+(ケージープラス)」を、市内約60カ所で同時開催

『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2017』

※鑑賞パスポートプレゼントあり

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