逃げ恥で注目の姉妹「100年後残る歌を」

チャラン・ポ・ランタン(左から)唄/平成生まれの妹のもも、アコーディオン/昭和生まれの姉の小春
──今作はほかにも、東京スカパラダイスオーケストラとの猛々しいコラボ楽曲『雄叫び』だったり、子供も楽しくなって歌いたくなるNHKみんなのうたの『まゆげダンス』などがそろっていて、これまで以上にバラエティに富んだアルバムになっていますね。
小春「これまでのアルバムは、通して聴くとひとりの女の話に見えるだとか物語が自然とあったり、舞台みたいな世界観を感じられたらいいなと思えるアルバムだったと思うんです。だけど今回は、1曲1曲に別の気持ちを込めて作ったので、まぁこうなりますよね(笑)。全曲シングルのつもりです!」
もも「曲が先にできて、どうにもまとまらないなというので、アルバムタイトルも『トリトメナシ』に決めました。今までと比べても、いい意味でチグハグな気がしますね」

──チグハグだというお話とは逆になりますが、個人的にはどの曲もベースに今まで通りのもの悲しさがありつつも、「夢」や「理想」について歌っているのが新鮮に感じました。
もも「ほんとだ! 言われてみるとそうかもしれない。たしかにそうだ、夢がある・・・(収録曲のリストを見ながら)」
小春「夢があるような曲とかって、今まであんまりなかったんだよね」
──このタイミングでそういう曲ができたというのは、何かきっかけがあったのでしょうか? 新たに具体的な夢が見えたとか。
小春「それが、見えてはいないんですよね・・・(笑)。だけど今までなら、例えば『夢を持とう』という歌詞の後に『自分はそう思わないんだけどね』とわざわざ歌詞に書いていたんです。照れ隠しで。でもそれは余計だなと思うようになって、意識的に今回は省いたというのはありますね。今までは結局のところ、自分個人の話だったんですよ」
もも「聞き手に寄り添おうとしているのかな?」
小春「というか、自分の話をしたところでみんなはそんなに興味ないかもと思うようになったのかも」

──それはより曲の広がりを意識してということでしょうか?
小春「今までは、自分の話を書くことで、いろいろな気持ちを消化する曲作りをしてきたんだと思うんですけど、やっぱり自分の話で曲を作っても聴いている側からすると共感できるわけでもないんですよね。それってチャラン・ポ・ランタンの楽曲が、聴いている人たちの生活の中に入っていかないことになる。結局、ここ数年間は色物として面白いユニットがいるという番外編的な位置だったと思うんです。『今年のベストアーティストランキング』があったとしても私たちは番外編に入ってしまう。順位の中に、J−POPというジャンルのなかに入れてもらえないんです。土俵にすら上げてもらえていないことをすごく感じていた。衣装だったり、そもそもアコーディオンがギターに比べるとマイナーな楽器だったり先入観もあるとは思うんですけど、自分のことについて書いている歌詞にも問題があったのかなと」
もも「でも意識し始めたということは、大きな違いだよね」
小春「うん、まぁ、正直売れたいんですよね」
──ひとことでいえば、「売れたい」と。
小春「響きがよくないですけど、つまりは『売れたい』ということなんです。それって、綺麗ごとで言えば、『たくさんの人に聴かれたい』ということなんですよね。聴かれない音楽って100年後に残っていないんですよ。まずは1曲でもいいから、シャンソンの『愛の讃歌』のように、歌っている本人も作詞作曲も誰だかあまり知られていないけれど、あのメロディーと歌だけがさまざまな歌詞とバージョンで残っているというような曲を作りたいんです。自分たちが死んでも、歌自体に残っていてほしいんですよね」
もも「歌は生き続けるもんね」
小春「曲がそういう生き残り方をするためには、さまざまな人たちにカバーされて伝わっていかなきゃいけない。今作を機に、そうやって生き続ける歌をこれからは残していかなきゃいけないなと思います」
『チャラン・ポ・ランタン ホールツアー2017 "唄とアコーディオンの姉妹劇場"』
日時:2017年7月9日(日)・17:00〜
会場:大阪市中央公会堂(大阪市北区中之島1-1-27)
料金:4200円(全席指定)※4歳未満入場不可
チケットの一般発売は4月1日(土)※1/29まではオフィシャルHP先行受付中
電話:0570-200-888(キョードーインフォメーション)
『チャラン・ポ・ランタン ホールツアー2017 "唄とアコーディオンの姉妹劇場"』
チャラン・ポ・ランタン『トリトメナシ』
2017年1月18日(水)発売
CD+DVD(初回限定盤) AVCD-93591B 2,800円(税別)
CD(通常盤) AVCD-93592 2,300円(税別)
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