逃げ恥で注目の姉妹「100年後残る歌を」

2017.1.30 17:00

チャラン・ポ・ランタン(左から)唄/平成生まれの妹のもも、アコーディオン/昭和生まれの姉の小春

(写真4枚)

唄とアコーディオンの姉妹ユニット、チャラン・ポ・ランタンが1月18日にアルバム『トリトメナシ』をリリース。新垣結衣と星野源が出演し大ヒットとなったドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(毎日放送)のオープニング曲『進め、たまに逃げても』のほか、Mr.Childrenがアレンジと演奏で参加した『かなしみ』といった豪華アーティストとのコラボ楽曲など多彩に揃うこのアルバムは、異次元のサーカスに迷い込んだかのようなチャランポらしいスケール感と高揚感、そしてどこかノスタルジックにさせるメロディと詞世界がより濃縮された1枚に。今回は彼女たちがアルバムに込めた想いを軸に、さまざまな環境の変化があったであろうここ数年の心境について聞いた。

取材・文/大西健斗

──今作を通してみても、2016年はこれまでのチャラン・ポ・ランタンの活動の中でひとつのターニングポイントだったのではないかなと思います。小春(アコーディオン/昭和生まれの姉)さんはMr.Childrenさんがサポートメンバーを迎えたツアーバンドの『ヒカリノアトリエ』で全公演参加したり、もも(唄/平成生まれの妹)さんはドラマ『毒島ゆり子のせきらら日記』(毎日放送)に前田敦子さんの恋敵役として出演したり。

もも「そうですね。それまではずっと2人でチャラン・ポ・ランタンとして活動してきたのが、2016年はそれぞれで活動もするようになったのが大きく違っていたと思います。チャラン・ポ・ランタンのツアーもあったし、あっという間だったなぁ・・・」

──でもやっぱり『逃げ恥』でオープニング曲に起用されたのは反響としてとても大きかったのでは?

もも「ドラマが大ブーム、大ヒットしてましたから反響はとても大きかったです! ネットで私たちの曲の『歌ってみた動画』をアップしてくれていたり、SNSとかでも盛り上がっていてうれしかったです。なにより私たちのことを知らない人たちが、ドラマで曲を知って歌ってくれていることがうれしいですね」

『逃げ恥』に出演していた俳優・成田凌がMVに登場
MVには『逃げ恥』に出演していた俳優・成田凌が登場

──そして小春さんが昨年の4月から開催されたMr.Childrenさんのツアー『Mr.Children Hall Tour 2016 虹』に参加。それが決まった時、ももさんいかがでした?

もも「最初は、『Mr.Childrenさんって、あのミスチル?』と疑いましたね(笑)」

小春「そもそも桜井和寿さんがたまたま見た雑誌のレビューを読んで、偶然にチャラン・ポ・ランタンを発見したのがきっかけみたいで。25周年に向けてツアーをするとなった時、そのことを思い出してくれて本人が電話をしてきてくださったんです」

──心境としてはいかがでした? やはりかなりプレッシャーでしたか?

小春「初めは事の重大さを分かっていなかったですね。存在が大きすぎて、(桜井さんが)雑誌のレビューとか読むんだ!とか、コーヒーとか飲むんだ!って、最初はそんなことばかり思っていました(笑)。それが、一緒に演奏をするとなって徐々に実感が沸いてきて・・・。ももさんには伝わったと思いますけど、ツアーの初日はめちゃくちゃ緊張しました」

もも「私も客席から見ていて緊張した。『姉が緊張している!』って(笑)」

小春「Mr.Childrenさんの楽曲って、イントロのメロディーから一音一音、みんなが100%知っているじゃないですか。もちろん自分でも弾けるメロディーなんだけど(実際に『優しい歌』のイントロをその場で演奏しながら)、緊張して『間違えたくねぇ!』ってずっと考えているとステージの上で分からなくなっちゃうんですよね。そういう意味ではチャラン・ポ・ランタンとしてステージに立っている時とは全く訳が違いましたし、今までにないプレッシャーを感じました」

──それが、今回のアルバムに収録されている『かなしみ』では、アレンジと演奏でヒカリノアトリエとしてMr.Childrenとコラボすることになったと。

もも「ツアーの初日を観させていただいたとき、とにかくライブの演奏がかっこよくてすごく感動したんです。同時に、ボーカルとして、このバンドで歌ったらどうなるんだろうと想像しながらライブを観ていたので、『このバンドで歌えている桜井さんっていいなぁ』と思いました。それで『私も歌いたいから曲を作ってほしい』という気持ちを小春さんに伝えたところ、ヒカリノアトリエ、Mr.Childrenさんのサウンドを意識しながら曲を書いてくれました。メンバーのみなさんにも聴いていただいたらすごく気に入ってくださって、今回のコラボが実現することになったんです」

──実際に、歌ってみていかがでしたか?

もも「ここで歌いたい、と言って実現したけど、このサウンドに包まれながら私はどれだけ歌えるのか、そこが試されているなと。歌えなかったら意味がない。そんな肩に力が入った状態でレコーディングを迎えたんですけど、スタジオに入ったらすごく空気が柔らかくて和気あいあいとしていたので、とてもリラックスして歌えました」

小春「Mr.Childrenのみなさんは、今までこういった形で他のアーティストにバンド編成でアレンジと演奏で参加するということが初めてだったそうで、『ヘッドホンから女の人の声がする!めっちゃテンション上がるね!今まで桜井しか聞こえなかったから!』って、ドラムのジェン(鈴木英哉)さんとか笑っていたりして(笑)」

もも「それから細かいアレンジの話をしたり、桜井さんにコーラスも入れてほしいと相談したりして。すごくいい作品ができて本当に良かったです!」

『チャラン・ポ・ランタン ホールツアー2017 "唄とアコーディオンの姉妹劇場"』

日時:2017年7月9日(日)・17:00〜
会場:大阪市中央公会堂(大阪市北区中之島1-1-27)
料金:4200円(全席指定)※4歳未満入場不可
チケットの一般発売は4月1日(土)※1/29まではオフィシャルHP先行受付中
電話:0570-200-888(キョードーインフォメーション)

『チャラン・ポ・ランタン ホールツアー2017 "唄とアコーディオンの姉妹劇場"』

チャラン・ポ・ランタン『トリトメナシ』
2017年1月18日(水)発売
CD+DVD(初回限定盤) AVCD-93591B  2,800円(税別)
CD(通常盤) AVCD-93592 2,300円(税別)

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