織田作之助賞に崔実「ジニのパズル」

2016.12.15 14:00

デビュー作『ジニのパズル』で『第33回織田作之助賞』に輝いた作家・崔実(チェ・シル)さん

(写真2枚)

『第33回織田作之助賞』(大阪市、大阪文学振興会、関西大学、毎日新聞社)の選考会が12月14日におこなわれ、『第59回群像新人文学賞』にも輝いた作家・崔実(チェ・シル)さんのデビュー作『ジニのパズル』(講談社)が受賞作に決定。審査員満場一致で「幸福な読書体験であり、今後作品にも大いに期待できる新人作家の誕生」と高評価での選出となった。

同賞は、大阪生まれの作家・織田作之助の生誕70年を記念して創設。2015年11月1日から2016年10月31日の間に刊行された単行本で、新鋭・気鋭の小説を対象としている。今回の推薦点数は58点で、最終候補には5点が残り、審査員の間で深い議論が繰り広げられたが、毎回意見が割れてしまう作家の辻原昇さんと高村薫さんが今回、本作品で初めて受賞作は「これしかない」と一致。『ジニのパズル』が『第33回織田作之助賞』に選ばれた。

今回はこれしかないと意見が一致した同賞の選考委員で作家の辻原登さん(左)と高村薫さん
今回はこれしかないと意見が一致した同賞の選考委員で作家の辻原登さん(左)と高村薫さん

崔さんは、1985年生まれの東京都在住。今回の受賞作は、在日朝鮮人である祖父を持つ主人公のジニが幼少期から在日という条件を抱えて葛藤しながら日本を生き、成長する青春小説だ。辻原さんは「作者は母国語が日本語であっても、朝鮮の血が流れている。彼女は日本人とは少しちがう感覚で日本語と出会い、奇跡的に結実した。スリリングで躍動感がありながら、細やかで鋭い描写力が非常にレベルの高い作品となっている」と評価。贈呈式は2017年3月6日に開催される。

取材・文・写真/岡田由佳子

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