増え続ける応援上映、そのマナーとは?

2016.10.24 17:00

『KING OF PRISM by PrettyRhythm』の応援上映(写真は大阪・梅田ブルク7での様子)

(写真4枚)

近年、静かに鑑賞することが当たり前だった「映画館」で、観客がスクリーンに向かって大声をあげ、コスプレをしたり、サイリウムを振って鑑賞する「応援上映」というスタイルが広がっています。とはいえ、「応援上映って何?」という人も多いはず。そんな初心者のために、応援上映のいろはを伝授します。

そもそも「応援上映」って?

コスプレやサイリウム、フラッグの持ち込みや、声援、唱和、ツッコミOKとされている特別上映のこと。今年1月に公開されてから、動員人数46万人、興行収入約8億を記録している劇場アニメ作品『KING OF PRISM by PrettyRhythm』(通称キンプリ)で火が付き、最近では映画『ONE PIECE FILM GOLD』などアニメ作品のほかに、映画『シンゴジラ』や映画『HiGH&LOW THE MOVIE』といった実写作品でも開催されるなど、劇場に新たなムーブメントを巻き起こしています(TOHOシネマズ梅田では、10月22日に『hide 3D LIVE』、10月16日・23日に映画『ザ・ビートルズ』の応援(発声可能)上映も!)。

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作品によって、ライブシーン、バトルシーンなど盛り上がる箇所はそれぞれ違いますが、共通しているのは、作品や登場キャラクターを「応援」するということ。例えばキンプリでは、ボーイズユニットがステージで歌って踊る「プリズムショー」を、ライブさながらに歓声とサイリウムで応援。シンゴジラでは、ゴジラと戦う日本政府はもちろん、日本に上陸するゴジラに対しても「がんばれっ!がんばれっ!」と応援する具合。

全員が作品への大きな愛を応援として伝えるという感じで、それを象徴するのが、映画が始まる前の配給のオープニングムービー。例えば、キンプリでは「タカラトミーアーツ~!」「エイベックス・ピクチャーズ~!」「シンソフィア~!」など制作陣への愛を叫びます。鑑賞後は全員が作品に対して拍手しながら「ありがとう」の合唱、そして一緒に応援した観客同士で「お疲れさまでした〜」といたわりあって会場をあとにする・・・。

応援の1つに「合いの手」や「声援」などがありますが、ツッコミどころが多い作品であればあるほど盛り上がる、というのもポイント。「自転車気をつけて〜!」「めっちゃこっち見るやん!」など観客がスクリーンにむかって各々ツッコみまくって、みんなでゲラゲラ笑い合うのですが、この光景は関西の映画館で顕著に表れているようで、関西人の笑いへの貪欲さがうかがえます(合いの手も関西の場合は「せやな~」など)。作品の細部を理解していないとなかなか的確なツッコミができないため、何度も鑑賞する人が多いのも事実。基本的に発言は自由ですが、あくまでも「応援」であって、ヤジではない。好き勝手叫びまくると周りからウザがられることも・・・とにかく、他人への気遣いが大切なのです。

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