ツーテンの日に巡る、通天閣界隈の「今」

2016.2.11 07:54

テレビなどで登場する通天閣も大抵はこの位置から撮影されたもの

(写真7枚)

「ツーテンの日」(2月10日)に合わせて大阪市浪速区のJR新今宮駅で、通天閣に近い「東口」が「通天閣口」に改称。実は大阪人でも通天閣の最寄りが新今宮駅というイメージが薄く、観光客も西口から出て迷ってしまうというケースが多い。この日からJR新今宮駅でアクセスマップが限定配布されており、実際にこのマップを持って、通天閣界隈を歩いた。

駅を出ると建物の関係でまだ通天閣が見えないので、観光客が焦るのも少し納得。地図の通り、堺筋を「がーっと」(こう説明されています)と行って、コンビニを「ぐいーと」曲がれば、少しずつ通天閣の表情があらわに。このコンビニの筋で最初に目に飛び込んでくるのが、新世界の空の海を泳ぐ「づぼらや」のフグ。そしてそれを取り囲むように設置されたそれぞれの店舗のビリケンさんたち。串カツ屋さんの看板などが派手な色使いの大阪をほどよく演出し、海外からの観光客にも好評のよう。「づぼらや」を左に曲がり、通りを抜ければ通天閣に到着。新今宮駅からぶらぶら歩きでだいたい10分弱。迷うことなく歩け、初めての人でも安心なコースだ。

ここ数年観光客が増え続け、ついには「東横イン」など新しくホテルもできて大きく雰囲気が変わった新世界。一方で、まだまだ昔の雰囲気も残っていて「ベタでディープな感じが好き」という人もしっかり満足させてくれるのもうれしい。老舗の串カツ屋さんの中には1本からテイクアウトできるお店があり、「下戸で、入って食べるのも気兼ねするし、2〜3本食べられれば」という場合も、「かぶり、3本で!」(かぶりとは、お店でのテイクアウトの通称)と注文すると、プラの入れ物にキャベツとたっぷりソースを漬けた串カツが。そもそも串カツはそんな気軽なファーストフードで、「ぜんぜん気を遣わんといてや」とのこと。

「寒いから中で食べ!」と優しい言葉に甘え、店内でドリンクも注文せず3本だけいただいた「近江屋 本店」。串カツ(牛)3本270円
「寒いから中で食べ!」と優しい言葉に甘え、店内でドリンクも注文せず3本だけいただいた「近江屋 本店」。串カツ(牛)3本270円

ほかにもスマートボールや50円のゲームセンター、50円の自販機(!)など、昔ながらのワンダーな部分がたっぷりあるので、路地裏をこっそりのぞきながら新世界散策を楽しめる。さらに、その新世界から動物園の歩道橋をばーっと抜けて、美術館の方にがーっと歩いて、くるっと振り向くと、大阪の街になじむ通天閣の表情が楽しめる。こちらは夕景が特におすすめ。

アクセスマップ「ビリケンさん足裏スクラッチ付き通天閣案内マップ」は、JR新今宮駅の駅改札で「通天閣は、どちらですか?」と訪ねた人に2100枚限定で配布。無くなり次第終了。

取材・文・写真/谷知之

「通天閣」

住所:大阪市浪速区恵美須東1-18-6
営業:9:00~21:00 ※年中無休
料金:大人700円、大学生500円、中高生400円、小学生300円、幼児300円
電話:06-6641-9555

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