敷居も料金も低いオペラ、京都で

2015.11.29 07:15

「春秋座オペラ」ポスタービジュアル

(写真2枚)

「敷居が高い」「料金が高い」と言われるオペラ。この二つの”高い”を解消し、幅広い人たちにオペラを楽しんでもらいたいと[京都芸術劇場 春秋座]が企画した第6回『春秋座オペラ』が12月に開催される。

オペラといえば、ドレスで着飾った大柄の歌手がセリフをすべて歌う劇で、少し難しい舞台芸術という印象。そんななかでも今年5月にはモーツァルトの傑作オペラ『フィガロの結婚』を野田秀樹が演出して話題となったり、来年オープンする[ロームシアター京都]で小澤征爾が指揮する喜歌劇『こうもり』では、セリフで演じる役者もキャストに含まれるスタイルをとるなど、比較的敷居の低い公演もある。この『春秋座オペラ』シリーズも、劇場の特徴である花道やセリ、廻り舞台など歌舞伎劇場という特殊な機構を活かした演出に、生の声を聴く醍醐味を味わうため一流の歌手をキャスティングし、そして何よりチケットは1万円以内で、と初心者にも優しい内容だ。

前列左から 奥村哲也(指揮)、松山郁雄(公演監督)、今井伸昭(演出) 後列左から キャストの郷家暁子、川越塔子、鶴川勝也、中川正崇
前列左から 奥村哲也(指揮)、松山郁雄(公演監督)、今井伸昭(演出)
後列左から キャストの郷家暁子、川越塔子、鶴川勝也、中川正崇

今回の作品は、ひとりの女性をめぐる2人の男の駆け引きを描いたドタバタ喜劇が人気の『セヴィリアの理髪師』。もともと[京都芸術劇場 春秋座]は、歌舞伎とオペラが理想的にできる劇場をと2001年に建てられた劇場だが、キャパは通常850席、オーケストラピットを使うと750席弱と大掛かりなオペラはできない。春秋座の顧問プロデューサー・橘市郎さんは、「その上、隣には[びわ湖ホール]はあるし、大阪には[フェスティバルホール]がある。また、その頃から[ロームシアター京都]の噂も出ておりましたから、[春秋座]でオペラを上演するからには、その特殊性を考えなくてはいけないなと思いました」と経緯を語った。

歌劇『セヴィリアの理髪師』全2幕

日程:2015年12月12日(土)・13日(日) 14:00〜
会場:京都芸術劇場 春秋座(京都市左京区北白川瓜生山2-116)
料金:S席9,500円、A席7,500円、学生&ユース3,000円、ほか
電話:075-791-8240

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