小出恵介、昭和の男にあこがれる

2015.7.10 16:59

映像でも名演出家の舞台にも数多く出演する俳優・小出恵介

(写真2枚)

映像でも活躍する一方、野田秀樹や蜷川幸雄などの名演出家の舞台にも数多く出演する俳優・小出恵介。2年ぶりの舞台は、王道コメディから不条理な人間ドラマまで幅広い舞台を手がけながらも、どれも芯の通った面白さを持つ演劇界の鬼才・倉持裕の作品に初出演する。

今回の舞台『虹とマーブル』は、60~80年代の高度成長期の日本を舞台に、その時代を熱くしたたかに生きる人々を描いた物語。小出はその中心となる、貧困から一代で成り上がる男・鯨井紋次郎を演じる。「脚本はまだ手元に来ていませんが、(アントニオ)猪木とモハメド・アリの試合やロッキード事件など、戦後の時代性を反映した三部構成の物語になると、倉持さんは言ってました。(あらすじだけ読んで)シリアスな話になるのかなあと思ったんですが、タッチはそんなに重くない、シニカルなコメディになるそうで、どうなるか楽しみです」

鯨井に関しては「昭和の男のアイコン」というイメージを抱いているそう。「野心的な、熱い気持ちを持つ人物ですね。でも役柄には共感はしないというか、自分とは切り離して臨むことが多いんです。ただ、この人物を愛せたらいいなと思います」

ちなみに「昭和の男」の役には、小出はいろいろと縁があるんだとか。「朝ドラ(昭和が舞台の『梅ちゃん先生』)でも家を出て勝手に会社を起こす役をやらせていただきましたし、映画『パッチギ!』と『初恋』は両方とも学生運動の頃が舞台でした。あの時代は、若者が社会的な主体性や参加意識が強かった気がして、キラキラしているようなイメージがあるので、演じていて好きな時代ですね」

最後に意気込みを聞かれて「絶対に面白い芝居にしたいです!」と、バシッと答えた小出。今回も昭和独特の熱さと輝きを持つ、魅力的な男性像を見せてくれそうだ。

舞台『虹とマーブル』の意気込みを、「絶対に面白い芝居にしたいです!」と答えた小出
舞台『虹とマーブル』の意気込みを、「絶対に面白い芝居にしたいです!」と答えた小出

取材・文/吉永美和子

M&Oplaysプロデュース『虹とマーブル』

作・演出:倉持裕
出演:小出恵介、黒島結菜、木村了/小林高鹿、ぼくもとさきこ、玉置孝匡/小松和重、ともさかりえ
日時:9月20日(日)12:00~/17:00~
会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
料金:8,500円(全席指定)※未就学児童入場不可
電話:06-6377-3888(梅田芸術劇場)

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本