クラシック異端児・TSUKEMENが人気

左から、TAIRIKU、SUGURU、KENTA
2ヴァイオリンとピアノのインスト・ユニット、TSUKEMENの人気が急上昇している。メンバーは、TAIRIKU、KENTA、SUGURUの3人。2008年のデビュー当初は、メンバー・TAIRIKUの実父がさだまさし(ユニット名の名付け親でもある)、ということで年配層を中心に人気だったが、今や30〜40代にも広がり、コンサートは売り切れが続出。ヨーロッパ公演も行い、2014年にはドイツ・シュトゥットガルト管弦楽団ともコラボした。そんな彼らがデビュー5年目にして初のフルオリジナルアルバム『Op.1~FRONTIER』をリリース。大阪を訪れた3人に話を聞いた。
メンバー全員が有名音楽大学出身で、クラシックが本業。しかしデビュー当初は、ジャズの名曲や映画音楽、さらにはゲーム音楽などをメインに演奏していたという。
「学生時代から3人ともクラシックの演奏者、つまり再現音楽家なんです。自分たち発信で音楽を創造するということが無かったんですね。そういう意味でも、(演奏と作曲)両立ができなかった。その開拓に踏み切れたのが、このメジャー5年目だったんです」(TAIRIKU)
そのタイトルは、作品番号第一番を意味する「Op.1」。サブタイトルには「FRONTIER」(開拓者)が付く。収録されているのはオリジナルの全9曲。クラシックにおけるオリジナル曲というのはいわば創作落語のようなもので、業界では異例のことだという。
「特に日本では冒涜というか。クラシックの先生たちは、”それやるんだったら、作曲科に行けば? 演奏家辞めれば?”という、そんなことやってるヒマがあれば技術を磨け。俺はそんな奴らには教えないって。僕らはもうちょっと頭を柔らかくして、どんどん書いていきたいなって」(SUGURU)
今回のフルオリジナルアルバムでは、変則的な編成だけでなく、同級生ならではのあうんの呼吸、さらには音色にこだわるTSUKEMENの特性を知り尽くした、これまで彼らの編曲を手掛けてきた音楽家たちが楽曲を提供している。
「クラシカルなサウンドだけど、ポップなメロディで楽しく盛り上げるという部分と、(クラシックの)耳の肥えた先生たちにもいいねと思わせる玄人っぽさ。その狭間の渦というか、それがTSUKEMENのカラーなのかなと。それを生音でしっかりと伝えていきたい」(KENTA)
TSUKEMEN「SAMSARA(サンサーラ)」
現在は、そんなアルバムを携えてのツアーの真っ最中。ライブではPA(音響機材)を使用せず、すべて生音で客席に届けるというアンプラグド・スタイルが彼らの特徴でもある。
「演奏するときは、全部の音色の調和を意識しながら弾くんです。マイクをつけて、スピーカーを通すということは、PAエンジニアに操作されるんですね。3人のアンサンブルという意味では、深く追求したレベルにいくのは不可能で。マイクを使うなら、完全にそっちに振り切って作ってみたいんですが、今は自分たちが大事にしている部分を軸にしようと」(KENTA)
そんなTSUKEMENのライブ、関西では奈良「かしはら万葉ホール」、大阪「いずみホール」、滋賀「東近江市あかね文化ホール」が予定されている。が、クラシックだけに、普段ロックやポップスを聴いている人はちょっと躊躇するかもしれない?
TAIRIKU「いやいや。そこはもう、TSUKEMENという名前から(ハードルを)下げてますので(笑)。僕らのライブには、クラシック的なマナーは全然ないです。服装も含めて、みなさんの自由。なので、気軽に遊びに来てください!」(TAIRIKU)
TSUKEMEN 関連情報
6thアルバム『Op.1~FRONTIER』
2015年4月22日発売
KICC-1169/3,000円/キングレコード
TSUKEMEN 関連情報
『TSUKEMEN LIVE 2015 ~FRONTIER~』
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