大阪・工場跡で巨大アートイベント

2014.11.11 12:20

ヤノベケンジ作品。向かって左から「ラッキー・ドラゴン」、「ジャイアント・トらやん」、「サン・チャイルド」など。中には、敢えて組立途中の状態で展示した作品も

(写真4枚)

大阪・北加賀屋の鋼材加工工場・倉庫跡を流用したスペース「MASK(MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA)」で、『Open Storage 2014-見せる収蔵庫-』と題したユニークなアート・イベントが開催されています。

このイベントの参加作家は、宇治野宗輝、金氏徹平、久保田弘成、やなぎみわ、ヤノベケンジの5名。作品は、サウンド・システムと化した自動車(宇治野)、高速回転するボート(久保田)、きらびやかな装飾を施した移動舞台車(やなぎ)、火を噴く龍や防護スーツを身にまとった子供の巨大彫刻(ヤノベ)など。どの作品も巨大で、ギャラリーはもちろん美術館でもなかなかお目にかかれない代物ばかりです。また、新作の公開制作(金氏)も行われています。

久保田弘成「大阪廻船」
久保田弘成「大阪廻船」

こうした美術館でも展示し切れないコレクションを、研究・鑑賞等の目的で限定的に公開する施設や鑑賞ツアーのことを「オープン・ストレージ」といいます。欧米で始まった取り組みですが、大型作品のオープン・ストレージは日本ではほぼ前例がありません。むき出しの鉄骨とスレートから成る約1000㎡の工場空間に巨大な立体作品が立ち並ぶ様は圧巻であり、通常の美術展では味わえないカタルシスが得られます。日本の高度成長を支えた重厚長大産業の跡地が、新しい芸術表現の場に生まれ変わったことにも嬉しい驚きを禁じ得ません。

同所では、今後も年に1回程度のペースで「オープン・ストレージ」を行っていきたいとのこと。また、巨大作品の制作場、あるいは滞在制作の場として活用することも検討しているようです。大阪のベイエリアで産声を上げた新たなアートの試みが、今後どのような花を咲かせるのかに期待大です。

取材・文/小吹隆文・美術ライター

「Open Storage 2014-見せる収蔵庫-」

期間:2014年11月14日(金)~16日(日)・21日(金)~24日(休・月)
時間:13:00~19:00 ※会期中無休
場所:MASK(MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA/大阪市住之江区北加賀屋5-4-48)
料金:入場無料
電話:06-6681-6170(会期中のみ)

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