毒々しい?球体関節人形の四谷シモン展
2014.11.24 10:36

日本を代表する人形作家で、球体関節人形の第一人者である四谷シモンさんの個展が、兵庫の「西宮市大谷記念美術館」(兵庫県西宮市)で開催されています。

「SIMONDOLL 四谷シモン」より、ROOM3「ベルメールへのオマージュ」の展示風景
「SIMONDOLL 四谷シモン」より、ROOM3「ベルメールへのオマージュ」の展示風景画像一覧

シモンさんは幼少期から人形に親しみ、中学卒業時には一生人形を作り続けようと決心していました。21歳の時に澁澤龍彦の著作を通じてハンス・ベルメールの球体関節人形を知り、自身も手掛けるようになります。1967年から71年にかけて唐十郎率いる状況劇場で女形として活躍するも、人形作家への思いを断ち難く退団、29歳の時に初個展「未来と過去のイヴ」を開催し、今日に至るまで精力的な活動を続けています。

展覧会は「少女、少年」「女」「機械仕掛け」など6つの章で構成されており、初期作から最新作まで46点の人形作品を見ることができます。毒々しい娼婦、無垢な少女と少年、ゼンマイ仕掛け、天使とキリスト・・・。それらに共通して感じられるのは、人形がもつ両義性と、人形は見る者自身を投影する鏡だということです。

「SIMONDOLL 四谷シモン」より、ROOM2「天使、キリスト」
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例えば、人形を愛しいと思う時、その背後に潜む自己愛=ナルシシズムに気付かされます。また、人形の無垢な姿を通して自身が抱く邪念を知り、聖性と同時に倒錯的な性愛を感じることも。好きな自分、嫌いな自分、知っている自分、知らなかった自分、人形を通して様々な自分と出会うことが、本展の醍醐味なのかもしれません。

なお、本展最終日の11月30日(日)には四谷シモンさんが来場し、トークとサイン会を行います。ご本人に会いたい方はこの日をお見逃しなく。

取材・文・写真/小吹隆文

「SIMONDOLL 四谷シモン」

期間:2014年10月11日(土)~11月30日(日)
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで) ※水曜休
会場:西宮市大谷記念美術館(西宮市中浜町4-38)
料金:一般800円、大高生600円、中小生400円
※身体障害者・療育・精神保健福祉手帳などをお持ちの方は無料
電話:0798-33-0164
URL:http://otanimuseum.jp/home/

「四谷シモン ギャラリートーク&サイン会」
※11月30日(日)・14:00~「四谷シモン ギャラリートーク」、同15:00~「四谷シモン サイン会」あり。ギャラリートークは参加自由。サイン会は当日、図録購入者先着100名(整理券を配布)※イベントには入館料が必要です

  
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