世界で話題 須藤元気の新プロジェクト

2012.12.26 00:00
(写真2枚)

「表現で大切なのは、グレーゾーンだと思うんです」

──街中をロボット的な動きで歩きまわるあのダンスは、一見簡単そうですけど、実はあんな風にキッチリ動きをそろえたり、キレイに静止するのって、きっと大変ですよね。

「そうですね。たしかに僕らの動きって、意外とズレが目立つんで。でも普通の日常の中で、ああいうロボット的な異空間が現れるというのが、面白いと思います。僕らのMVの一番の魅力って、それを現場で見た人たちのリアクションなんです。あそこで素のリアクションがあることによって、(MVを)観てる人も、自分がその場にいるような錯覚になるという。結局みんながハマる映画や小説って、臨場感技術に長けてる作品なんですよ。自分がその場にいるような錯覚になる物がヒットするという法則が、僕の中に(笑)」

──実際MVでは、思わず一緒に同じ動きをする人が映ってますよね? プロフェッショナルが陥りやすい近寄りがたさを感じさせないのも、好感が持てる点だろうなと思います。

「僕は表現で大切なのは、グレーゾーンだと思うんですよ。素人に寄り過ぎると飽きられやすいし、玄人寄りにし過ぎても少数の人にしか理解してもらえなかったりする。そのバランスを取りながら采配をするのが、楽しみの1つですよね。ツンデレというか・・・デレツン(笑)。最初にツンとしちゃうとなかなか浸透しないから、最初はデレの方がいいんですよ。浸透してきてから、どんどんマニアックな方向に行くという」

──「PERMENENT REVOLUTION」のMVでは、格闘家時代にも掲げていた「WE ARE ALL ONE(僕らはすべて一つだ)」という言葉が、最後に出てきていましたね。

「それは僕のモットーなんですけど、一連のパフォーマンスを通じて、その意味合いを感じて欲しいなと。やっぱり人って、理屈じゃ動かないんですよ。利益か(笑)、あるいは感動で動くものだから。僕らの音楽やダンスで感動を与えることで、見た人が何か行動を起こすきっかけになればいいなと思います。WORLD ORDERって“世界秩序”という意味なんですよ。物質よりも、精神的な価値観を求めるようになってきている今の世界の、新しい秩序の後押しができれば・・・という思いを込めて、付けた名前なんです」

──格闘で人を感動させることと、音楽で人を感動させることは、やはり違うものでしょうか。

「違う部分もあれば、共通する部分もあるんですが、やはり音楽は勝ち負けがないですからね。敗者がいるっていう状況は、もういいです(笑)。最近はCMの影響で、小学生ぐらいの子どもが、手を振ってくれたりするようになったんですよ。あの層に応援してもらうことは、格闘家の時にはあまりなかったことなので、それはうれしいです」

──このWORLD ORDERの今後の展開について、考えていることはありますか?

「1stシングルが出たぐらいで偉そうなことを言いますが、やはり海外で勝負したい。国内外いろんな所で、このパフォーマンスをやって・・・特に大阪は特殊な活気がある街なので、WORLD ORDERの画にうまくハマりそうな気がします。あと今回はCMタイアップを意識して、キャッチーな曲と雰囲気にしたので、次は少し尖ってみようかなと思ってます。“ああ、何か攻めてるね”ってアプローチで。やっぱり前のめりになるというか、“よし、勝負しにいこう!”っていう格闘家の気持ちは、なんだかんだ言ってもまだ抜けないんですよ(笑)」

profile
須藤元気(すどう・げんき)
1978年生まれ、東京都出身。高校時代にレスリングをはじめ、ジュニアオリンピック日本代表となる、UFC-JAPAN王者を経て2002年に『K-1 WORLD MAX』に参戦「入場100%、試合100%」と公言し、格闘技をエンタテインメントとして“表現”することにこだわりを見せた。2006年に引退し、2009年に音楽プロジェクト・WORLD ORDERを結成。現在ミュージシャンのほか、俳優、作家、世界学生レスリング日本代表監督などさまざまな顔も持つ、永遠の“変幻自在のトリックスター”である。

WORLD ORDER

須藤元気

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