「口からも涙」前代未聞の慟哭シーン…髙石あかり、“トキを生きた”集大成【ばけばけ】

16時間前

『ばけばけ』第125回より。「ママさん、泣かないで」と言っているかのように、トキ(髙石あかり)の手に1匹の蚊がとまる(C)NHK

(写真4枚)

■ フミの言葉にトキは慟哭。ずっと一緒にいた母娘の関係性が表れたシーン

最終回で息を呑んだのが、なんといっても、トキの慟哭シーン。これまでの朝ドラで人物が激しく泣くシーンで、「鼻水」までは見たことがあるが、「口からも涙」というのは史上初ではないだろうか。このシーンの成り立ちについて、橋爪さんは語る。

「トキの慟哭にもっていくためのひと言を誰が言うのかという話し合いを、ふじきさんと村橋と僕とでしました。フミの言葉がいちばん響くだろうという結論になり、『ヘブンさんとふたり、こげな夫婦だっただない』という台詞を言ってもらいました。

『ばけばけ』第125回より。(C)NHK
『ばけばけ』第125回より。フミの言葉を聞いて、トキの目から涙があふれ出す(C)NHK

母親としてずっとトキを見守ってきたフミが、万感の思いを込めてトキに語りかける。もうここまでくると、何も作らなくても、トキのあの慟哭に至りますよね。

主人公の半生を描く朝ドラで、第1回から最終回まで両親が健在なのは珍しいのではないかと思います。フミは『もうひとりのヒロインなのではないか』というぐらい、ずっと出ていました。

トキとフミ、髙石さんと池脇さん。1年間の撮影期間中、ずっと一緒にお芝居をしてきたおふたりの関係性のなかで、ああいう台詞が書かれたら、必然的にああいうシーンになります」。

■ トキの「いちばん最初のリアルな感情」を収めた

さらに、「口から涙」が出てもOKとした意図について、

「普段は数回おこなうリハーサルを極力減らして、トキの『いちばん最初のリアルな感情』をカメラに収めようと臨んだシーンでした。『あそこまで見せるか?』というご意見もあるかもしれませんが、きれいに見せようとか体裁を整えようとか、そんなことを飛び越えたお芝居を、髙石さんが見せてくれました。

あの慟哭に至らしめるために、髙石あかりさんをトキ役に選んだのだ、そしてこのドラマを描いてきたのだと感じました。髙石さんがトキとして生きた1年間が、すべて詰まったシーンだったと思います」

と明かし、髙石の渾身の芝居を絶賛した。

最終回のラストは、『思ひ出の記』のページをめくる演出のエンドロールで、これまでの名シーンが流れたあと、第1回冒頭のシーンに戻り、ふたりが散歩に出かけるところで締められた。トキとヘブンの「他愛もない、スバラシ」な日々は、『ばけばけ』ファンの心のなかでこれからも生き続けることだろう。

取材・文/佐野華英

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