猫ちゃん用の「ほぼカニ」発売、カネテツが初めての挑戦【猫の日】

5時間前

猫ちゃん用に開発された「ニャンとほぼカニ」(写真提供:カネテツデリカフーズ)

(写真7枚)

カニ風味かまぼこ「ほぼカニ」で知られる「カネテツデリカフーズ」(本社:神戸市東灘区)が、2月22日の「猫(ねこ)の日」に猫ちゃん用おやつ「ニャンと ほぼカニ」を発売する。

創業100年を迎える同社にとって、ペット向け商品の開発は初の試み。食品メーカーならではの技術を活かし、「人と猫が同じ食卓で笑顔になれる食」を目指して開発された。

カネテツデリカフーズ本社(画像提供:カネテツデリカフーズ)
カネテツデリカフーズ本社(写真提供:カネテツデリカフーズ)

■ 猫も家族の一員という意識が強まるなかで誕生

「近年、ペットの健康寿命が延びて、猫をはじめとしたペットを家族の一員と考える飼い主さんが増えています。弊社の経営理念にも『お客さまと社員と社会の幸せの実現』を掲げており、同じように家族であるペットにも幸せを届けていきたいと考えて開発しました」。こう語るのは、開発担当者の有時大貴さん。

猫を取り巻く環境が変わり、特にシニア期の健康を意識する飼い主が増えていることも背景にある。飼い主の「長く元気に過ごしてほしい」という願いに応える形で、味や食べやすさだけでなく健康面にも配慮した商品設計が進められた。

猫の味覚を理解することが難しかった(画像提供:カネテツデリカフーズ)
猫の味覚を理解することが難しかったという(写真提供:カネテツデリカフーズ)

開発にあたっては、猫の好みの違いや味覚の特性を理解する必要があった。

「普段つくっている人間用の食品だと、自分で食べたり社内で食べてもらったりして判断できるのですが、猫の味覚でどう美味しく感じるかがそもそも違うようでして。例えば、猫の舌は砂糖の甘みを感じません。嗅覚がすごく敏感で、匂いで美味しいか否かを感じるみたいなので、そこを自分で判断できないところが難しかったですね」。

そこで、猫を飼っている社員や外部の協力機関に呼びかけてモニタリングを実施した。人が味見できない難しさがあるなか、食いつきの良い配合を探りながら改良が重ねられたという。

■ 人間用の商品より厳しい安全・品質基準

「ニャンと ほぼカニ」の大きな特徴は、原料や製造の考え方が「人の食品」と同じ基準にあることだ。原料の選定から製造の主要工程まで、人間用の食品を製造する同じ工場で、同等の品質管理のもとで製造されている。

「猫にとって危険な食材やアレルギーへの配慮など、ペット向けとして必要な管理はむしろ厳しく設定されています。獣医師の監修も受け、安全性を重視した体制を整えました」。

水分補給もできるウェットタイプ(画像提供:カネテツデリカフーズ)
水分補給もできるウェットタイプ(写真提供:カネテツデリカフーズ)

出来上がった商品は、水分量80%以上のウェットタイプ。ジュレを封入することで自然に水分摂取を促す設計になっており、日常的な水分補給をサポートする役割も期待されている。

栄養面では、腎臓への負担に配慮した成分設計を採用し、乳酸菌などの健康サポート成分も配合。味は、かに味(腎臓・免疫ケア)とかつお味(毛づや・免疫ケア)の2種類で、用途に応じて選べるように。

また、見た目や形は同社の人気商品「ほぼカニ」を思わせる仕上がりながら、塩分や糖分を抑えた配合となっている。

キャラクターは長年親しまれた「てっちゃん」のイメージを踏襲した「ニャンてっちゃん」(画像提供:カネテツデリカフーズ)
キャラクターは長年親しまれた「てっちゃん」のイメージを踏襲した「ニャンてっちゃん」(写真提供:カネテツデリカフーズ)

パッケージのイメージキャラクター「ニャンてっちゃん」は、有時さんがデザインしたそうだ。

「社内で社長への報告会があったときに、遊び心で描いてみたのが採用されました。従来のてっちゃんが今年75歳で、関西を中心に抜群の認知度があります。まったく異なるキャラクターをつくるよりも、親しみのあるてっちゃんをベースにするほうが、親近感をもっていただけると考えました」。

今回は猫向けが第一弾だが、将来的には味のバリエーション拡充やほかのペット向け商品の可能性も視野に入れているという。

■ 敷地の片隅には神社も!? ご利益はいかに

徹底した品質管理に妥協がない一方で、同社には「ニャンてっちゃん」のデザインに象徴されるような、ファンを笑顔にする独自の「遊び心」が息づいている。その精神を象徴するスポットが、本社敷地内にある「ほぼカニ神社」だ。

本社敷地に建立された「ほぼカニ神社」
本社敷地に建立された「ほぼカニ神社」

巨大なズワイガニをご祭神とする「ほぼカニ神社」は、「ほぼカニ」の発売10周年を記念して2024年4月に建立された。右のハサミで商品を掲げるインパクトのある姿が特徴で、境内には狛犬(こまいぬ)ならぬ「狛カニ」も設置されている。

「おみくじ」と「お守り」はカプセルトイで授けられる
「おみくじ」と「お守り」はカプセルトイで授けられる

想像していた以上に「参拝者」が多く、お賽銭として小銭が置かれていることもあるという。また「お守りとか御朱印はないのですか?」という問い合わせも寄せられたため、「おみくじ」と「お守り(カニ爪守り)をいつでも購入できるカプセルトイ(ガチャガチャ)を、建立から半年後の10月に設置した。また、御朱印は、本社に隣接する「てっちゃん工房」で入手できる。

このような遊び心と相俟って、人と同じ品質基準でつくられた猫用おやつという新しい試みで挑戦を続ける「カネテツデリカフーズ」。創業100年の技術を背景にした「ニャンと ほぼカニ」で、ペットフードのあり方を変える一歩になるかもしれない。

取材・文/平藤清刀

  • LINE

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

人気記事ランキング人気記事ランキング

写真ランキング

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本