バイトリーダー系主人公・豊臣秀長に、SNS声援!早くも戦国の洗礼も【豊臣兄弟】

2026.1.7 07:30

『豊臣兄弟!』第1回より。田畑を耕す様子を眺めながら微笑む主人公・小一郎(仲野太賀)(C)NHK

(写真9枚)

仲野太賀主演で、豊臣秀吉の弟・豊臣秀長が、兄とともに天下一統を果たすまでを描いていく大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK)。 第1回「二匹の猿」では、先に侍となった秀吉が、平和主義者の秀長を戦乱の世に導いていくことに。兄弟の息の合ったやり取りとサスペンスな展開、そして早くも描かれた2人の溝に、SNSは初回から大盛りあがりとなった。

■ 行方不明の兄、8年ぶりに帰還…第1回あらすじ

小一郎(のちの豊臣秀長/仲野太賀)は盗みと争いを好まず、村の有力者の娘・直(白石聖)に乞われるまま、村の揉め事をおさめる暮らしを送っていた。あるとき村が野党に襲撃されるが、そこに8年前に村から出奔した、兄・藤吉郎(のちの豊臣秀吉/池松壮亮)が帰還。

藤吉郎は清洲城城主・織田信長(小栗旬)の足軽となっていて、さらなる出世のために小一郎を家来にしたいと言う。小一郎はそれを拒否するが、道普請のために結局清須に行くことになる。

『豊臣兄弟!』より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』より。美濃の戦国大名・斎藤義龍(DAIGO)(C)NHK

そこで小一郎は、盗みの疑いをかけられた藤吉郎の無実を晴らすため、真犯人を探す協力をすることに。その最中、藤吉郎と親しい織田家家臣・横川甚内(勝村政信)が、斎藤義龍(DAIGO)の間者だったことが判明する。

小一郎は甚内に刃を向けられるが、藤吉郎が斬り殺して事なきを得た。藤吉郎の疑いは晴れたが、小一郎はそのまま村に帰る。人を殺しても平然としていられる兄が恐ろしくなったというのが、その理由だった・・・。

■ 仲野太賀で正解!平和な調整役の主人公

「秀長が長生きしていたら、豊臣家は滅びなかった」──『豊臣兄弟!』の制作が決定してから、特に聞かれるようになった言葉だ。

墨俣一夜城や中国大返しなど、数々の奇跡的な戦略で戦国の世をのし上がった豊臣秀吉だが、それを実行できたのは、資金繰りや周囲の根回しなど、実務的な面で働いた弟・秀長があってこそなのだ。私たちは1年をかけて、その事実を目撃することになるのだろう。

『豊臣兄弟!』第1回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第1回より。農作業中に喧嘩した玄太と信吉を仲裁する主人公・小一郎。写真左から、玄太(高尾悠希)、小一郎(仲野太賀)、信吉(若林時英)(C)NHK

とはいえ第1回は「本当にこの兄弟、バディになれるの?」と思ってしまうほどの波乱の展開だった。まず秀長の方は、戦の参加や乱取り(略奪行為)がタブー視されないというか、むしろ大きな稼ぎになるからどんどん行ってこい! な時代において、それには絶対手を出したくないというほどの平和主義者。

小さな争いもニコニコしながら収めてしまう人格者で、「仲野太賀にやらせて正解」と言いたくなるような好青年だ。

SNSでも「オープニングから秀長の性格を表してるエピソード。うまい」「一言目でわかる。これは仲野太賀にぴったり過ぎる役だ」「利害調整型の主人公か」「開始5分で早くも『調停者』としての顔を見せる小一郎」「分かり易すぎる知恵者描写だ」「どこの現場でもバイトリーダーになりそう」「しょっぱなから平和な人たらしに心奪われた」など、早くも秀長にたらされてしまったという声が続出。

『豊臣兄弟!』第1回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第1回より。小一郎(写真左、仲野太賀)との8年ぶりの再会を喜ぶ兄・藤吉郎(写真右、池松壮亮)(C)NHK

しかし、そんな平穏な日々に終わりを告げることになったのが、放蕩者の兄・藤吉郎の帰還! 盗みを働いて村を追われたことなど意にも介さず、一方的に「家来になれ」ムーブをかます強烈なキャラクターに

「バカ兄貴帰ってきた!!」「これは人の気持ち分からない子だ」「早くもサイコっぷりが滲み出てるな秀吉」「一見すると陽の秀吉みたく見えるけど、自分の過去の所業に対して相手がどう思うかを素で理解できてなさそうな辺り、割ともうヤバそうな片鱗が見える」と、期待通り(?)のキャラクターを歓迎する声が並んだ。

■ まるで兄弟漫才…ツッコミ役・秀長は名推理も

めっちゃくちゃ水と油のような2人だけど、すでにいろんなことが阿吽の呼吸だ。直を助けるために秀長が口走ったでまかせに、藤吉郎はすぐに乗って盗賊を丸め込んでしまうし、藤吉郎が直の母親まで盗んだ話に絶妙なツッコミを入れるなど、まるで漫才のような会話を繰り広げる。

これにはSNSも「兄弟の会話のテンポがキレッキレ」「勝手気儘なボケ役の兄猿・池松壮亮×苦労人気質なツッコミ役の弟猿・仲野太賀」「豊臣兄弟がかまいたちさんに見える時が何故かありました」などの言葉が。

『豊臣兄弟!』第1回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第1回より。織田信長と話す兄・藤吉郎(のちの豊臣秀吉/写真左、池松壮亮)と主人公・小一郎(のちの豊臣秀長/写真右、仲野太賀)(C)NHK

秀長が鋭いのはツッコミだけではない。盗人の行動パターンを読んで次の襲撃先を予測したり、見回りをしていたと言う甚内が、明かりを持っていなかったことに疑問を持ち、彼が真犯人だと看破するなど、名探偵ぶりを発揮!

これまた「どこぞの小学生探偵並みに素早い推理w」「推理が明察過ぎるし、危機察知能力高すぎる・・・戦国の名探偵」「スピンオフで『小一郎の戦国事件帖』とかやりません?」などの称賛の言葉が聞かれた。

■ 秀長ドン引き…血しぶきで戦慄、サイコ秀吉

そして「君のような勘のいいガキは(略)」とばかりに、甚内に斬りかかられた秀長だけど、耳元でささやきかけられたように、人を殺したことがないからへっぴり腰になってしまう。

しかし、そこで心が武士に染まった藤吉郎が血しぶきを浴びながら甚内を成敗した。中の人が勝村政信なので、もう少し出番があるかと思った視聴者からは「勝村さん、ここで退場ーーー!?」「勝村政信を1話で!?」という驚きの声が。

『豊臣兄弟!』第1回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第1回より。住職・了雲和尚と笑顔で話す藤吉郎(のちの豊臣秀吉/池松壮亮)(C)NHK

藤吉郎は謀反者を退治しつつ、弟も救えたので満足度は高かっただろうが、それに反して秀長は兄を見る目がすっかり変わってしまった。

確かにそれまで普通に接してきた兄が、人を殺してもまったく葛藤することなく、むしろ手柄を立てるためにこれからもどんどんやらせてもらいまっせ! な姿勢でいたら・・・自分の身内に置き換えてみれば、確かに距離を取りたくなってしまってもしょうがない。

『豊臣兄弟!』第1回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第1回より。墓で剣術の勝負をする主人公・小一郎(のちの豊臣秀長/写真左、仲野太賀)と兄・藤吉郎(のちの豊臣秀吉/写真右、池松壮亮)(C)NHK

SNSでも「さっきまでコントだったのに急に時代劇になるやん・・・急に温度下がって凄い」「小一郎、わたしも君のお兄さん今日この60分ずっと怖かった」「池松壮亮と仲野太賀、演技力おばけ2人の大河ドラマが始まってしまったよ。この2人で今後のあれやこれやを見せられるのか」「豊臣秀吉と戦国時代の“光”と“闇”が良く表現された良い第一話でしたね」と、秀長の気持ちを思いやると同時に、今後の期待を高めたかのようなコメントが相次いだ。

『豊臣兄弟!』第1回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第1回より。天下統一した後の主人公・豊臣秀長(仲野太賀)(C)NHK

行動原理が常人離れし過ぎて天然ボケ役と化している秀吉に、常識人の秀長がツッコミを入れていくという会話のスタイルが、第1回にしてすでに確立されていたのが、さすが兄弟という設定。

そして「人を殺せるか否か」という、侍と農民の重大な境目ではあるけれど、意外とそれまでの戦国大河では突き詰めて描かれなかった(私の記憶にある限り、だけど)領域を、くっきりと描いてから次回のテーマとするのも、あざやかな引き際である。これは1年間、ハラハラしつつも楽しめる日曜日の夜を送れそうだ。

大河ドラマ『豊臣兄弟!』はNHK総合で毎週日曜・20時から、NHKBSは18時から、BSP4Kでは12時15分からスタート。1月11日放送の第2回「願いの鐘」では、自分の村に帰った秀長が、幼馴染の直の縁談の話を聞くところが描かれ、さらに織田信長の妹・市(宮﨑あおい)が初登場を果たす。

文/吉永美和子

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