「初めてスナック行くなら宮崎」ってほんま? 関西人が宮崎へ! 初心者おすすめの楽しみ方[PR]

宮崎最大の繁華街・ニシタチ。提灯も上がっており、歩いているだけでテンションが上がる
筆者も「スナックは楽しい」という声を聞いていたものの、地元・大阪は常連が多そうなんじゃないか、大阪人ならではのノリが必要なんじゃないか・・・?と、齢30歳でも尻込み。そんななか、宮崎県には「初心者に優しいスナック」がたくさんあると聞いたのだが、本当なのだろうか?
このままスナックに行くことなく人生を終えるのだろうなと思ってはいたが、取材という名のもとでチャレンジ! 大阪から足を伸ばし(飛行機で約70分、意外と近い!)、宮崎のスナックを探訪してみた。

■ 宮崎は「人口あたりのスナック数」が日本一!
スナックといえば北海道や福岡が有名というイメージがあるが、実は宮崎も日本で有数のスナック文化を持つ。なんと「人口あたりのスナック数が日本一」とも言われているのだ。

それを踏まえて宮崎最大の繁華街・ニシタチを歩いてみれば、たしかに多い! 通りにはスナックの店名がびっしりと書かれた看板があちこちにあり、ちょっと路地に入るとそこにもスナックが。
選択肢が豊富なのはありがたいが、こんなにもスナックが立ち並んでいると逆に迷ってしまう・・・。そんな人の救世主となるのが、1軒目に訪れた「スナック入り口」だ。
■ 初心者ならまずここ!「スナック入り口」
ニシタチの大通りに面し、ステンドグラス風の看板が華やかな「スナック入り口」は、一見するとスナックとは思えない。
大きなガラス窓から内部の様子が見て取れるので、スナック初心者が抱く「中はどれだけお客さんがいるの?」「ママ(マスター)はどんな人だろう?」という不安がすべて解消される、ありがたい作りとなっている。

それもそのはず。同店はスナックとしてお酒やおしゃべりも楽しめつつ、宮崎に初めてやってきた観光客やスナック初心者に向けてオススメのスナックを紹介してくれる「スナック紹介スナック」というコンセプトを掲げている。
昼間はセミナーやイベントを実施することもあり、さらにはスナックのみならず宮崎のグルメや焼酎、観光スポットまで教えてくれる宮崎の「入り口」的存在なのだ。
現在マスターをつとめる恒吉浩之さんは、かつて編集者として日本各地のスナックを訪れ、数年前に宮崎に惹かれて移住してきたという経歴の持ち主。そんな恒吉さんに、まずはスナックのいろはや宮崎スナックの魅力をあれこれ聞いてみることに。

●宮崎のスナックは、とにかく「明るい」!
──「入り口」は、外から中が見えるような作りになってるんですね。
半分は窓で、半分は重厚なドアになってます。スナックに行ったことがない人って、中がどうなってるか怖いと思うんです。ここで1回体験しとくと、次に行くときになんとなくイメージしやすいので。
──たしかにスナックといえば「重厚なドア」で中が見えないようなお店が多いと思いますが、それはどうしてなんでしょうか?
常連さんを大切にする文化があるからだと思います。うちも初めはお客さんに「なんだか落ち着かない」と言われましたね。

──スナックといえば「常連さん」が集まるイメージがあります。その点、入り口はどうなんでしょう。女性客は来られますか?
地元民の場合は、今までスナックに行ったことのない人や、通ってるけど新しいお店を開拓したいという人が多いですね。あとは一人で来る人もいますが、ゴルフ帰りのグループやカップルで来る人が多い印象です。女性も多く、20代の方も入りやすいようです。
──それは心強い!というか、そもそもスナックってどういうシーンで利用するものなんでしょうか?
基本はご飯を食べて、二次会や三次会でスナックというのが多いですね。ただ全国的には珍しいことなんですけど、宮崎は食べ物の持ち込みOKなお店が多いんですよ。だから近くの居酒屋から料理を頼んで楽しんだり、というのもアリなんです。

──懐が深いんですね。それで言えばスナックを利用する上で気になっているのが「料金」や「システム」でして・・・。宮崎のスナックは基本的にどういうシステムなんですか?
大体飲み放題90分、3500〜4000円くらいかな? 女性だとちょっと安くなるお店もあります。宮崎は本格焼酎の出荷量全国1位を誇る焼酎県なので、焼酎を存分に楽しめると思います。
──良心的! 飲み放題は分かりやすいし、安心して飲めますね。
ただお酒にこだわりがあって、いいお酒を出すお店とかだと、また料金やシステムも変わってきます。ただ基本的にはリーズナブルだと思いますね。
例えば飲み放題ではないのですが、170種類以上のウイスキーを出す「スナックMiwa」というお店があるんですけど、東京で同じものを飲もうと思ったら倍の値段くらいするウイスキーが安く飲めたり・・・。

──飲み放題じゃなくても親切設計なんですね。それにしても、なぜ宮崎、特にニシタチにはスナックが多いんでしょうか?
宮崎市は昔、県庁があるエリアに屋台が集まっていたんですよ。それが撤去されることになり、屋台を営んでいた人たちが一斉に今のニシタチに引っ越してきたんです。
その当時、ちょうど流行っていたのがキャバレーやスナックということもあり、ニシタチにスナックが集まるようになったとされています。
──なるほど、深い理由があったんですね、最後に、恒吉さんが考える「宮崎スナックの魅力」を教えてください。
とにかく「明るい」ことですね。外から来た人を排除する感じではないし、みんなウェルカムで、ニシタチでいうとのんびりとした雰囲気を持つ店が多いです。いろいろな文化が楽しめる街なので、初めてスナックに行く人が最初にここに来るのはアリだと思います。
スナック入り口
住所:宮崎市中央通1-21 SAM’Sビル1階
電話:0985-31-3400
営業:19:00〜24:00(年末年始のみ休み予定)
席数:カウンター9席
料金:1時間=2500円(飲み放題)、延長1時間=1500円など、軽食なし
決済方法:現金、クレジットカード、PayPay
https://www.instagram.com/snack_iriguchi/
一見スナックとは思えないほどオープンな雰囲気で、宮崎に限らず、初めてスナックに行くならとても心強い存在。次のお店を紹介してもらうときも、「カラオケは苦手」や「ご飯がおいしいお店がいい」など具体的な好き嫌いを伝えて相談できるうえに、要望に沿ったお店を紹介してくれるので安心でした。
\「スナック入り口」でわかった! 宮崎スナックの魅力/
(1)飲み放題90分、3500〜4000円ほど。宮崎のスナックはリーズナブル!
(2)食べ物の持ち込みOKなお店が多い
(3)焼酎好きは特に最高!
(4)とにかく明るい
(5)若い女性のお客さんも多い
■ 一番宮崎らしい? 明るすぎる「スナックSUN」
「スナックっぽいスナックではないけど、宮崎らしいお店」と恒吉さんに初心者向けに教えてもらって、次に向かったのが「スナックSUN」だ。
店に到着すると、自動ドアかつ「入り口」と同じく中が見えるような安心設計なのがうれしい。

「入り口」はカフェのようなゆったりした雰囲気が漂っていたが、「SUN」はがらりと雰囲気が変わり、一言で言うと「にぎやか」だ。入店早々、長年の仲間たちのように盛り上がっている男女グループを見かけたが、なんとたまたま居合わせただけだというから驚いた。

お客さんたちのパワフルな声をBGMに、2代目ママ・川邊明子さんにお話をうかがった。
●スナックの楽しみ方にルールはない!
驚くほどスナックが多いニシタチだが、2代目ママ・川邊明子さんは、宮崎におけるテレビ局の少なさが関係しているのではと考察(注:宮崎の民放テレビ局(地上波)は2つ)。
「今では楽しいことはたくさんあるけど、DNAに組み込まれてるんでしょうね。夜になったら飲みに行かんと!という」と、あっけらかんと語った。

さらにSUNを訪れ、女性客が男性客やスタッフに混じって盛り上がっている事実に気づく。スナック初心者からすれば「スナック=おじさまの行きつけ」という先入観があったが、同店では女子会利用も多いという。
そしてSUNは特に店内が広いこともあってか、カラオケを熱唱するグループもあれば、スタッフたちと賑やかにおしゃべりを楽しむグループ、よく見てみたら比較的静かに会話を楽しむグループもいて、遊び方が幅広い。

川邊さんに「スナックの楽しみ方」を尋ねてみると、「ルールはないですね」という返答が。楽しみ方は人それぞれで、ワイワイみんなで楽しむ人もいれば、お気に入りのママのために通う人、酔っ払い具合や気持ちに合わせてお店を選んでハシゴする人も。いわば「大人の社交場」なのだという。

同店に13年勤め、そのトークスキルで地元ラジオ局の人気パーソナリティにまでのぼりつめたスタッフ・小野一絵さんにもスナックの定義を聞いてみることに。
すると「スナックといえば、たぶんコントとかで出てくるようなスナックがスタンダードだと思われてるはず。でも実は流動性があるんですね。どこもソウル(魂)は一緒で、来ていただいた方を楽しませたい、くつろがせたいというのがありますね」と、もてなす側としての心得を教えてくれた。

それにしても、宮崎はスナックに限らず、うどん店やチキン南蛮店、居酒屋と親切でフレンドリーな人が非常に多い気がする…。これって、気のせいなのだろうか。素朴な疑問を小野さんにぶつけてみれば、「宮崎人は知らない人が好きなんですよ」と意外な回答。
「宮崎人は、知ってる人より知らない人の方が好きなんです(笑)。だから関西の人も関東の人も、お酒好きならぜひ宮崎に旅行に来てほしいですね!」と心強いメッセージをくれた。

スナックSUN
住所:宮崎市橘通西3-1-17 パティオ橘II 102
電話:0985-29-1994
営業:19:30〜翌1:00 定休日:日・月曜
席数:60席
料金体系:飲み放題・カラオケ2曲付き(90分制)男性4000円、女性3000円、延長(60分)3000円(軽食あり)
決済方法:現金、カード、PayPay
https://snack-sun.com/
とにかくパワフルで賑やか! スタッフさんもウェルカムなムード全開、わからないことがあればすぐに聞ける雰囲気なので、入り口とは違った意味で初心者に優しいお店だなと感じました。そして店内に奥行きがありカウンターやテーブルなど席種も豊富なので、グループでスナックに遊びに行く場合は周りを気にせず楽しめそう!
■ ママのトークが上手すぎる!「スナック 環(たまき)」
短期間で2軒のスナックを体験し、どんどん楽しくなってきた筆者。この勢いで他の店にも飛び込みで行ってみたい! ということで、「入り口」の恒吉さんが「トーク上手なママさんがいる」と太鼓判を押していた「スナック 環(たまき)」へと向かう。
「環」はオープンなスタイルの「入り口」や「SUN」と違い、ビルの一角に店を構え、どっしりとしたドアが待ち構えていた。さらに店内も縦長なレイアウトかつカウンター席ということで、「ザ・スナック」という店づくりだ。

出迎えてくれたのは、着物姿の凛とした環ママ。キリッとした雰囲気だが「スナックの取材って何を聞くの?」とサラリと会話を誘導してくれ、噂に違わぬトークスキルを感じる。

さらにママが常連さんに「スナックの取材に来たんだって!」と会話を振ると、「ここ、初めてですか?違うところあったのに」と軽口が返ってきて、すかさずママも「違うところあったのにねえ」と応じる。こんな素敵なラリーを見せてもらっていいのか!というノリを感じるやり取りが、早々に繰り広げられた。
そして常連さん自ら「じゃ、乾杯しますか」とナチュラルに音頭を取ってくれ、乾杯。せっかくなので常連さんにも話を聞いてみると、「行く人は2軒、3軒いくかなあ。行きつけの店もあったりするしね」と定番の通い方を教えてくれた。

そして話を聞いているそばから、他のお客さんがカラオケを歌い出す。誰かの歌を聞くのは楽しいが、自分が歌うのは苦手な筆者としては「カラオケを歌わないのはノリが悪い」と見なされるのかが気になるところ。
率直に疑問をぶつけてみると、「みんなが歌うわけじゃないですよ。歌うのが好きな人が揃うこともありますけど、やかましいのが嫌なら帰るってこともあります」とのことでホッとする。

そのまま話題は宮崎のうどんやママおすすめの焼酎、さらには常連さんの仕事内容にまで移り変わり、ナチュラルに話が弾んでいく。一見客にもウェルカムモード、けれど各々好きな時間を過ごしているというちょうどいい距離感がなんとも心地良い。

これは通いたくなる…!とつい大阪に「環」がないことが惜しまれるほどにくつろげる空間だった。
スナック環
住所:宮崎市橘通西3丁目8-5 三輪ビル3F
電話:0985-31-0778
営業:19:00~翌1時 定休日:日曜日
席数:カウンター6席、ボックス10名程度(新型コロナウイルスの状況を見て判断)
料金体系2時間3500円〜(軽食あり)
決済方法:現金のみ
「スナック」と聞いて思い浮かぶイメージにぴったりな、「王道」の風格を感じるお店でした。実際はママさんも常連さんも優しくフレンドリーなお店ですが、これが初めてのスナックなら重々しいドアに少し物怖じしてしまってたかも? 常連さんとの交流や深いトークなど、スナックらしい文化に触れたい人におすすめです
■ 最後の1軒は、直感で選んでみたら…
3軒のスナックを訪れ、漠然とあったスナックへの恐れが消えていることに気づく。そして普段からよくスナックに行っているというLmaga.jp編集部員の「初めて行くスナックの扉を開ける、あの瞬間が一番楽しい」という呟きをふと思い出す。
・・・よし次は直感で飛び込んでみよう。今度は、前情報ナシで気になるスナックの扉を開いた。
取材は受けていない店のため残念ながら店名や場所は明かせないものの、店名を見て「優しそうだな」と感じたお店を選んでみた。スナックが溢れる宮崎、店名や看板で選んでみるのも一つの手なのだ。
そんな直感は正しく、出迎えてくれたママは見るからに優しそうな雰囲気をまとっていた。時間帯が深夜ということもあり、お客さんは他にいない。そして店内の照明も抑えめなこともありなんとも落ち着いたムード。
スナックというよりバーのような空気感があり、やはりスナックごとに全くカラーが違うのだとしみじみ感じた。

数十年の歴史を持ち、企業の重役などもお忍びで訪れるという同店。写真撮影や店名の掲載は難しいということだが、ママに「取材に来た」と明かすと、「こんな話があってね」と過去に起きたヒヤッとした修羅場や、開店に至るまでの波瀾万丈な話をたくさん話してくれた。やはり、どこのお店でも共通している思いは「お客さんに楽しんでほしい」なのだろう。
フランクに話をしてくれる一方で、グラスが空いたタイミングを見逃さず「何飲む?」と聞いてくれるのもプロの技を感じられる。

そしてこの時期は少しお高いシャインマスカットやお菓子の盛り合わせと、出してくれるおつまみからもママの優しさや気遣いが漂う。ゆっくりと時間が流れていき、気づくと祖父母の家に遊びに行ったときのような安らぎを覚えていた。
◆4軒のスナックを巡り…やはり「宮崎スナック」は楽しい
4軒のスナックを立て続けに巡ってみて、これまで自分が抱いていた「スナック像」がいかに貧困だったかに気付かされた。単純にお酒を飲んでカラオケで騒ぐ、それだけがスナックではないのだ。いや、そういった遊び方も含め、多様な楽しみ方があるのがスナックなのかもしれない。

そこで改めてスナック初心者として伝えたいのは…こちら!
・ママたちや宮崎県民たちが言う「初めてスナックに行くなら宮崎がいいよ!」は本当だった
・会話に困ったときは、「大阪から来ました」「実はスナック、初めてなんです」と言えばいい
・看板のデザインや店名で、店の雰囲気を予想するのも楽しい!
・カラオケは苦手なら歌わなくても大丈夫。楽しみ方は自由!
取材・文/つちだしろ
写真/Lmaga.jp編集部
提供/宮崎県観光協会
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