大阪で初開催「舞台芸術」の裏側に触れるイベント…観る側から作る側に?

14時間前

東京での『舞台芸術おしごとナビ2025』開催の様子(画像提供:『「日本の演劇」未来プロジェクト』)

(写真4枚)

舞台芸術を観る側から一歩踏み込んで知ることができるキャリアイベント、「舞台芸術おしごとナビ」が、12月27日から関西で初めて開催される。舞台芸術の世界で働きたい人、どのような関わり方があるのか知りたい人、裏側に触れてみたい人――幅広い層に向けての「見て・聞いて・体験できる」本イベントについて、主催者に話を伺った。

『舞台芸術おしごとナビ2025 in 大阪・OGIMACHI LINK⇆』と題した本イベントは、12月27日~29日に、「扇町ミュージアムキューブ」(大阪市北区)で実施。「緊急事態舞台芸術ネットワーク」(代表理事:野田秀樹(ノダ・マップ)、池田篤郎(東宝)、吉田智誉樹(劇団四季))と「扇町ミュージアムキューブ」が共催するスタディプログラムだ。

今回は、舞台芸術に関わる「梅田芸術劇場」、「金井大道具」、「シアターワークショップ」、「東京芸術劇場」、「ネルケプランニング」、「ピーエーシーウエスト」、「Booster」、「EPAD」(資料配布のみ)の8社が参加予定。

会期中は、各社の取り組みを紹介する合同・個別説明会をはじめ、さまざまなイベントを開催。舞台美術制作の老舗「金井大道具」によるワークショップ『パネルのミニチュアを作ろう!』では、参加者が美術制作を楽しめる。

同イベントを主催する『「日本の演劇」未来プロジェクト』事務局、事業担当の赤羽ひろみさんは、「子どもから大人まで、舞台美術に触れられる絶好の機会。思い出に残る一品を持ち帰られるので、多くの方におすすめです」と呼びかけた。

東京での開催の様子(画像提供:『「日本の演劇」未来プロジェクト』)
東京での『舞台芸術おしごとナビ2025』開催の様子(画像提供:『「日本の演劇」未来プロジェクト』)

■コロナ禍をきっかけに、舞台芸術の企業・団体が協同

以前は舞台芸術関連の企業が一堂に会するキャリアイベントは、ほぼ存在しない状況だったという。数々の舞台がストップしたコロナ禍に、「緊急事態舞台芸術ネットワーク」が発足。その後2023年に舞台芸術の企業や団体と、人材を繋げる「舞台芸術おしごとナビ」がスタート。オンライン特設サイトで企業紹介や説明会を展開し、全国的に有名なプロダクションや劇場など、舞台芸術を支える多彩な団体が名を連ねている。

東京での開催の様子(画像提供:『「日本の演劇」未来プロジェクト』)
東京での『舞台芸術おしごとナビ2025』開催の様子(画像提供:『「日本の演劇」未来プロジェクト』)

「そもそもWeb上で、舞台芸術の仕事情報が1カ所に集まっていることが画期的なことだと思います」と話すのは、『「日本の演劇」未来プロジェクト』事務局長の竹内桃子さん。リモートワークが発達したことで竹内さん自身、大阪にいながら全国規模の大きな事業に関わることになったという。2025年は東京と大阪で、「舞台芸術おしごとナビ」初のリアルイベントを実施することとなった。

「中途採用も多い業界ですので、転職を希望される方もぜひ。例えば舞台の企画制作の仕事では、一般職で培った経験が大いに活かせます。観客の目線で作品を届けるためには、企業での宣伝の経験などが強みになります。一般職からのジョブチェンジも視野に入れてみてください」(竹内さん)。

■ 『舞台芸術おしごとナビ2025』でキャリア未経験でも飛び込んでみよう

特に舞台芸術を専門的に勉強していなくても、「全然大丈夫です!」という赤羽さんの言葉は心強い。一方で、企画制作から照明、舞台監督など幅広い職種があるからこそ、求められる人材もさまざまで、実際に各団体の声を聞き、自分が目指す職種を知ることも大切だという。

東京での『舞台芸術おしごとナビ2025』開催の様子(画像提供:『「日本の演劇」未来プロジェクト』)

竹内さんは、「説明会には『東京芸術劇場』さんも参加してくださっていますが、関西から全国へ演劇を発信されている企業も入っています。例えば東京で2.5次元ミュージカルなどを制作されている『ネルケプランニング』さんは、関西での制作を強化されています。そうした、関西にいながら舞台芸術に関われる仕事の可能性を、知ってもらえる場にもなると思います」と、イベントの意義を語った。さまざまな面から舞台芸術との関わり方を知ることができる、貴重な機会になりそうだ。

『舞台芸術おしごとナビ2025 in 大阪・OGIMACHI LINK⇆』の開催は、12月27日18時〜21時、28日14時〜20時、29日11時〜18時。期間中は「関西演劇を広め、広げたい ― 関西えんげき大賞/ネクストドア賞から考える」など、関西の舞台芸術を語るトークイベントや、「ハラスメント対策・対応講座」など、日替わりで多彩な催しを実施。入場は無料(一部有料プログラムあり)で、事前登録が必要なプログラムも。詳細は公式ホームページで確認を。

取材・文/小野寺亜紀

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