2026年、大阪で【閉店】する施設は? 髙島屋やOPA、大丸梅田店の一部も

3時間前

天王寺へ続く通称「13号線」沿いの平日の風景と「髙島屋堺店」の外観

(写真8枚)

2026年、百貨店や商業施設、劇場など…街のにぎわいを支えてきた複数の施設が相次いで閉店する。

■ 61年の歴史に幕…地元民に愛された「髙島屋堺店」

オープン当初の店内は入口からエスカレーターまで行列が
オープン当初の店内は入口からエスカレーターまで行列が

東京オリンピックが開催された1964年に開業した百貨店「髙島屋堺店」(大阪府堺市)が、2026年1月7日に閉店へ。髙島屋の看板を下ろした後は、新しい商業施設になる見込みだ。

京都、大阪、東京に次ぐ「髙島屋」の4番目の店舗としてオープンし、昨年60周年を迎えた堺東駅直結の「髙島屋堺店」。1976年には堺東駅の拡張に伴い事務所・倉庫を移転、店舗面積を拡大して全館新装オープンをするなどさまざまな歴史を歩んできた。

その後、1984年に大増床&大規模リニューアルしたのが大きな契機となり、9階建ての新館には堺タカシマヤS.C.「UP’ル」が開業。南大阪に住むファミリー層や中高生が集う、話題のスポットになった。平成になると、周辺に大型ショッピングモールが開業するなど人の流れにも変化があり、徐々に「地域密着型」の百貨店としてシフトしていった。

西向いの商店街は今も健在。はしごが楽しい飲み屋街もあり、駅周りは地元民で盛り上がっている。エリア的にも地上から来るお客が多いため、「デパ地下」=食料品売場を1・2階で展開しているのも同百貨店の特徴だ。家族2世代や3世代で通い続ける客からは「幼少時、遊具施設によく行きました」と、閉店を惜しむ声と共に懐かしい思い出も声も挙がっている。

関西ではほかに、京都の「髙島屋洛西店」も2026年8月3日での閉館を発表している。

■ 平成を盛り上げた「心斎橋OPA」1月12日閉店

2026年1月12日をもって営業終了する「心斎橋オーパ」

1994年に開業し、大阪・ミナミのファッション発信地として親しまれてきた商業施設「心斎橋オーパ」(大阪市中央区)が2026年1月12日をもって営業終了する。ギャル文化全盛期の2005年頃、初売りの際は約600mほど南下した場所にある「道頓堀橋」あたりまで行列ができるほど、関西のファッション界を盛り上げてきた存在だ。

開業時は20代前半のユーザーが多くギャルの聖地とも呼ばれていたが、2016年頃からターゲット層を広げ、地下2階をフードコートにリニューアルしたり、「HMV&BOOKS SHINSAIBASHI」にレコード専門店を併設させたりと、幅広い層に向けて発信していた。

閉店発表の際には、「えーーー!残念」「心斎橋の待ち合わせ場所が!」「つら>< アメ村どうなんの」「10代の頃は『オーパ前集合ね』っていう場所だったのに。悲しい」「ギャル服買いに行ったね」「昔、ハンジローって巨大な古着屋があってよく行ったな・・・」「地下のフードコート便利やったのに」など惜しむ声が相次ぎ、Xでは「心斎橋オーパ」がトレンド入りするなど、反響を呼んだ。

「SHINSAIBASHI OPA 31st HISTROTY 〜青春とともに心斎橋オーパ31年の軌跡」(10月9日 Lmaga.jp撮影)
「SHINSAIBASHI OPA 31st HISTROTY 〜青春とともに心斎橋オーパ31年の軌跡」(10月9日 Lmaga.jp撮影)

閉館の1月12日まで、同施設の31年の歴史を振り返る展示「SHINSAIBASHI OPA 31st HISTROTY 〜青春とともに心斎橋オーパ31年の軌跡」が2階にて開催中(入場無料)。

■ 「松竹座」は5月公演をもって終了へ

美しいレリーフが施されている「大阪松竹座」外観
美しいレリーフが施されている「大阪松竹座」外観

「松竹」が2025年8月、大阪道頓堀の「大阪松竹座ビル」(大阪市中央区)の閉館を発表。それにともない「大阪松竹座」(劇場)の興行は2026年5月公演をもって終了し、その後、地下店舗も含めたビル全体が閉館となる。

同ビルは1923年(大正12年)に活動写真館(映画館)として開業。その後1997年(平成9年)には演劇の劇場として新開場し、現在は、歌舞伎、OSK日本歌劇団、松竹新喜劇などの演劇、STARTO ENTERTAINMENTのコンサートなど、幅広いラインアップの公演をおこなっている。

昭和27(1952)年「風と共に去りぬ」上映時の大阪松竹座外観ⓒ松竹

閉館は、建物諸設備の老朽化にともなう対応で、閉館後の建物の計画は検討を進めているとし、現時点では未定だという。

■ 「大丸梅田店」が一部を閉鎖→「ルクア大阪」の新館へ

大規模リニューアルが発表された、大阪駅南エリア「サウスゲートビルディング」
大規模リニューアルが発表された、大阪駅南エリア「サウスゲートビルディング」

JR大阪駅南側の「サウスゲートビルディング」が、大規模リニューアルへ。それに伴い、入店する百貨店「大丸梅田店」の10階~15階が、近隣の商業施設「ルクア大阪」の新館「ルクア サウス」となる。

「サウスゲートビルディング」は1983年に地上27階、地下4階の巨大複合施設「アクティ大阪」として開業。その後、2011年に地上15階のビルを増設し、百貨店やホテル、クリニックなどで構成される「サウスゲートビルディング」として生まれ変わった。

「サウスゲートビルディング」の場所はここ
「サウスゲートビルディング」の場所はここ

「大丸梅田店」は今回の大規模リニューアルで、2026年4月からは地下2階から9階までを運営することに。10〜12階の「ハンズ梅田」は既に閉店、13〜15階は2026年3月下旬頃に営業を終了する。

「大丸梅田店」のフロアリニューアルは段階的におこなっていくといい、4&9階は2月23日に、5階は3月9日に営業を休止する。計画の詳細は改めて発表される。

「ルクア サウス」は2026年4月初旬頃開業予定。ルクアは今回の新館で「3館体制」へと進化する。

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