開業35周年大阪モノレールで大人気「日本酒列車」続々開催、その魅力とは?

2025.12.14 21:00

各車両で乗り合わせたのも何かの縁。初対面同士も盃を交わし、交流する姿があちこちで『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』

(写真14枚)

1990年に千里中央-南茨木間を開業して、35周年となる「大阪モノレール」(吹田市)。全国のさまざまなエリアの「酒」にフォーカスした貸切列車「日本酒列車」企画が好評だ。今回は全国屈指の酒蔵数を誇る、新潟県の酒と食が堪能できる「日本酒王国にいがた」を取材。その人気の秘密に迫った。

『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた~大地と雪、杜氏の技が育む多彩な新潟清酒を味わおう~』と題し、10月18日に開催されたこの企画。今年2月以来の開催となったが、チケット発売と同時に定員130名分が即日完売となった。

今回の日本酒は8種を厳選。車内で次々と振る舞われた『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』

◆ 新潟の酒も、食も、笑顔もたっぷり詰め込んで…1日限り特別な列車が出発

『大阪モノレールの日本酒列車』
「万博記念公園駅」では酒蔵による日本酒の販売も『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』

当日は、 14 時 04分の特別列車の発車前から、出発地点となる大阪モノレール「万博記念公園駅」のコンコースでは、観光物産展が開催された。 新潟県のアンテナショップ「新潟をこめ」(「ホワイティ梅田」内で営業)が出張出店。また、酒蔵による日本酒の販売、新潟県上越市、妙高市から観光PRのブースも登場。日本酒列車に乗車する人はもちろん、偶然通りがった人たちも、買い物したり展示を見たりと、新潟の空気を楽んでいた。

『大阪モノレールの日本酒列車』
「新潟をこめ」はおつまみやお酒以外にも、草餅などさまざまなグルメを販売『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』

そんな中、早くも「新潟限定ビイル 風味爽快ニシテ」で乾杯する、楽しそうなグループを発見。この兵庫県から来たみなさんの中には、もう何回もこの「大阪モノレールの日本酒列車」に乗り続けているという、達人級の方も。日本酒列車の楽しみ方をたずねる中で、「車内は結構ゆれるから、お酒の入れすぎ注意ね」と。貴重な日本酒を一滴たりともこぼさない。そんな深い「日本酒愛」を感じる有益なアドバイスをいただいた。

この日乗車するのは、日本酒列車に登場するのはラストとなる「EXPO TRAIN 2025 大阪モノレール号」。そして貴重な最後の貸切列車の入線を見守るのは、身長2メートルの新潟県のご当地キャラクター「レルヒさん」。

『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』の出発を見守る「レルヒさん」

日本にスキーを伝えたオーストリア出身「レルヒ少佐」をモデルにしており、「大阪・関西万博」「オーストリア館」の映像にも登場した。そんな新潟にも万博にもゆかりのある彼に見守られながら、4両編成の車両に次々と参加者たちが乗車していった。

◆ 万博記念公園を出発…約90分の宴で車内が盛り上がる

『大阪モノレールの日本酒列車』
『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』参加者のみんなで乾杯!

この特別列車の運行経路は、万博記念公園駅→門真市駅→大阪空港駅→万博記念公園駅。約90分の旅だ。貸切の車内には向かい合わせのロングシートの中央に大きなテーブルが登場。その上には、お酒やお弁当が並んでいて、いつも見慣れた車内は宴会場に変身していた。

『大阪モノレールの日本酒列車』
車内では「君の井酒造」の酒造りについてお話が『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』

走る列車の車内では、今回乗車している「加賀の井酒造」、「君の井酒造」をはじめ、厳選された新潟県の地酒全8種類が次々と注がれる。参加者たちは新潟の酒にあうふっくらした「海老しんじょう」はじめ、つまみになるメニューから「村上抹茶」のわらび餅まで、新潟の味覚が詰まった特製弁当とともに舌鼓。

『大阪モノレールの日本酒列車』
「どんどん飲もう!」と頼もしい常連のお姉さまがテキパキお酒を注ぐ光景も『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』
『大阪モノレールの日本酒列車』
この日限りの特製弁当。さすが米どころ新潟、お米もつやつや『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』

「万博記念公園駅」を出発すると早速宴会スタートだ。各車両には、糸魚川市から「加賀の井酒造」、妙高市から「君の井酒造」、そして、「新潟清酒達人検定 金の達人」の伊庭さん、長橋さん、さらに新潟県を盛り上げる「ニイガタ姉さん」が乗車。新潟の魅力を伝える役割を担い、さらに宴を盛り上げた。

『大阪モノレールの日本酒列車』
「新潟清酒達人検定 金の達人」と一緒に『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』
『大阪モノレールの日本酒列車』
加賀の井酒造の酒造りのお話を聞きながら盛り上がる車内『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』

途中の停車駅ではトイレ休憩。その間に、「EXPO TRAIN 2025 大阪モノレール号」と記念撮影をし、別れを惜しむ人たちも。今回は日本酒ファンの参加はもちろん、ラストラン狙いの万博ファンの方たちの参加も多数。新潟の酒を楽しみつつ、万博の思い出を語り合う人たちも。2025年ならではの光景だった。

『大阪モノレールの日本酒列車』
日本酒好きたちがどんどんご機嫌に!『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』

途中で車内の景色の解説があったり、じゃんけん大会でお酒がプレゼントされたり、さまざまな企画が開催され、車内には笑顔が溢れた。

白熱のじゃんけん大会『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』

今回は、お酒、フードの持ち込み歓迎というルールで、駅で購入した新潟のおつまみのほか、自家製のお漬物などを差し入れ、万博土産を配ってくれる参加者も。日本酒列車を楽しみつくし、車両のみんなで盛り上がろうという雰囲気を作ってくれた常連のみなさんの姿は「さすが!」の一言だった。

新潟県のスタッフや、酒蔵など関係者のみなさんとともに、参加者たちが「受け身」でなく、率先して行動する姿勢と心遣いが「日本酒列車」の盛り上がりに大いに貢献していると感じた90分だった。これは、リピーターがどんどん増えるのも、大納得。

『大阪モノレールの日本酒列車』
乗車前にお話を聞いた兵庫県からのグループも完全に出来上がってました!『大阪モノレールの日本酒列車 日本酒王国にいがた』

特別列車の降車後も、駅のコンコースでお買い物を楽しんだり、参加者同士交流したり…参加者たちはまだまだ盛り上がり続けていた。また、今後も「大阪モノレール」では、「日本酒列車」を運行予定。詳細は、公式サイトで確認を。

取材・文・撮影/Lmaga.jp編集部

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