無料!万博「兵庫県パビリオン」は夢洲の外が本体!?展示が充実のワケ

3時間前

「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)で10月13日まで開催中の『ひょうごEXPO TERMINAL』(10月7日/Lmaga.jp撮影)

(写真21枚)

来場予約が取れない『大阪・関西万博』に代わり、会場外で万博気分を楽しめるイベントやグッズショップに注目が集まる。「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)では、SNSで「兵庫県パビリオン」と呼ばれる、万博並みの展示が「入場無料」で開催されている。

「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)の外観(10月7日/Lmaga.jp撮影)
「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)の外観(10月7日/Lmaga.jp撮影)

『大阪・関西万博』に近い兵庫県では、県全体をパビリオンに見立てて情報発信をしようと、万博会場の「関西パビリオン」と、「兵庫県立美術館」の2カ所で体験型の展示をおこなう。「関西パビリオン」では、没入型のイマーシブ映像で兵庫県の魅力を体験。「兵庫県立美術館」では、広い会場を使って、万博会場で知った魅力を、さらに深堀して知ることができる。

■ 気合いが万博並み!子どもも喜ぶ「体験型展示」

「フィールドパビリオンゾーン」の中心では、色とりどりの「播州織」の布がはためく(10月7日/Lmaga.jp撮影)
「フィールドパビリオンゾーン」の中心では、色とりどりの「播州織」の布がはためく(10月7日/Lmaga.jp撮影)

『ひょうごEXPO TERMINAL』と題した会場内は、デジタルアートの「ミライのひょうごゾーン」と、体験型展示の「フィールドパビリオンゾーン」の大きく2つに分かれる。充実した展示内容から、SNSでは「兵庫県パビリオン」と呼ばれている。

「ミライのひょうごゾーン」では、紙に描いた絵が画面上で飛び回る(10月7日/Lmaga.jp撮影)
「ミライのひょうごゾーン」では、紙に描いた絵が画面上で飛び回る(10月7日/Lmaga.jp撮影)

「ミライのひょうごゾーン」では、紙に描いた乗り物がその場でスキャンされ、壁三面の巨大な画面上を飛び回る。休日には、絵を描くスペースが埋まるほど好評で、子どもたちが画面上の絵を追いかけ、捕まえようとする様子が見られるという。

兵庫県の県鳥「コウノトリ」を復活させるために取り組んだ「アイガモ農法」を学べる展示(10月7日/Lmaga.jp撮影)
兵庫県の県鳥「コウノトリ」を復活させるために取り組んだ「アイガモ農法」を学べる展示(10月7日/Lmaga.jp撮影)

「フィールドパビリオンゾーン」では、但馬牛の部位のパズルやパターゴルフ、魚釣りなど、体験型の6つの展示が並ぶ。兵庫県は伝統工芸や歴史を学ぶ、268個の体験プログラムを県内各所に用意しており、今回の展示では、そのうち6個をハイライト的に楽しむことができる。

「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)でアンケートに答えるともらえる、オリジナルデザインのステッカー(10月7日/Lmaga.jp撮影)
「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)でアンケートに答えるともらえる、オリジナルデザインのステッカー(10月7日/Lmaga.jp撮影)

また、万博の各パビリオンやイベントでは、無料配布されるノベルティグッズが好評だが、「兵庫県立美術館」でも無料のプレゼントが充実。展示を体験したり、アンケートに回答したりすると、非売品のミャクミャクグッズや、兵庫県のマスコットキャラクター「はばタン」のアクリルマグネットやステッカーをもらうことができる。

■ 万博会場の雰囲気…人気の「スタンプ」も

「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)に設置されている「どこでもドア」ならぬ「繋がるドア」。画面の向こうの壁には、西宮市出身・藤原紀香のサインが書かれている(10月7日/Lmaga.jp撮影)
「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)に設置されている「どこでもドア」ならぬ「繋がるドア」。画面の向こうの壁には、西宮市出身・藤原紀香のサインが書かれている(10月7日/Lmaga.jp撮影)

なかには、『大阪・関西万博』の会場の雰囲気を感じられる展示も。大きなピンクの扉の「繋がるドア」は、「関西パビリオン」兵庫県ゾーンとリアルタイムで通信している。取材当日も、兵庫県ゾーンに入っていく来場者の様子を見たり、ボランティアスタッフと交流できたりした。

『大阪・関西万博』(会場:夢洲)「関西パビリオン」側の「繋がるドア」の様子(10月2日/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』(会場:夢洲)「関西パビリオン」側の「繋がるドア」の様子(10月2日/Lmaga.jp撮影)

また、万博会場で人気の「スタンプ」も設置されている。「公式スタンプパスポート」は、各パビリオンのほかに、「関西パビリオン」に参加する9府県の「サテライト会場」にもスタンプを置く。兵庫県の「サテライト会場」は「兵庫県立美術館」で、休日にはスタンプの行列ができているという。

『大阪・関西万博』で来場者に人気の「公式スタンプラリー」のスタンプも設置(10月7日/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』で来場者に人気の「公式スタンプラリー」のスタンプも設置(10月7日/Lmaga.jp撮影)

■ なぜ充実?万博の会場外に盛りだくさんの展示

「日本六古窯」に選ばれる「丹波焼」の歴史や作り方を学べる展示(10月7日/Lmaga.jp撮影)
「日本六古窯」に選ばれる「丹波焼」の歴史や作り方を学べる展示(10月7日/Lmaga.jp撮影)

今回の展示について、兵庫県の万博推進局・安達さんは「万博会場と兵庫県立美術館の展示の共通の軸は、兵庫県内に268個ある体験プログラムに足を運んでほしいということです。兵庫県立美術館で体験してもらって、現地に足を運んでもらうのが狙いです。ベタな観光地紹介ではない、兵庫県の人が来ても『地元でこんなんしてたんや』って再発見できる内容になっていると思います」と話す。

全国の黒毛和牛99.9%のルーツと言われる「但馬牛」について、部位のパズルで学べる展示(10月7日/Lmaga.jp撮影)
全国の黒毛和牛99.9%のルーツと言われる「但馬牛」について、部位のパズルで学べる展示(10月7日/Lmaga.jp撮影)

「万博の展示の在り方も、昔とは変わってきていると思います。1970年当時は、最先端のすごいものを展示していましたが、今は人との交流や、自分たちが参加する万博になってきています。今回の展示に参加したことを通して、子どもたちがより兵庫県を好きになり、地域への誇り『シビックプライド』の醸成に繋がればと思います」と語った。

「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)にある、建築家・安藤忠雄氏デザインの屋外オブジェ「青リンゴ」(10月7日/Lmaga.jp撮影)
「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)にある、建築家・安藤忠雄氏デザインの屋外オブジェ「青リンゴ」(10月7日/Lmaga.jp撮影)

ほかにも、「兵庫県立美術館」や周辺には、合わせて訪れたいスポットが盛りだくさん。「兵庫県立美術館」は建築家・安藤忠雄氏が設計し、象徴的な青リンゴや螺旋階段がフォトスポットになっている。

安達さんのおすすめは、徒歩3分の場所にある「JICA関西食堂」。開発途上国の国際協力をおこなう「JICA」の食堂は、誰でも自由に利用でき、エスニック料理やハラル料理などを日替わりで食べられ、万博会場の「コモンズ館」のように楽しむことができる。

「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)の象徴的な螺旋階段がある「円形テラス」(10月7日/Lmaga.jp撮影)
「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)の象徴的な螺旋階段がある「円形テラス」(10月7日/Lmaga.jp撮影)

『ひょうごEXPO TERMINAL』は、「兵庫県立美術館」ギャラリー棟3階にて、入場無料で10月13日まで開催。10月12日・13日は無料のワークショップを実施。12日

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