万博海外スタッフもメロメロ「偏愛」動物グッズ、送別会の定番にも

2時間前

海外客に大人気「ネザーランドドワーフのほわほわ子うさぎポーチ」(1980円)撮影9月9日:大阪・関西万博

(写真9枚)

『大阪・関西万博』が残り1カ月をきるなか、万博で働く外国人スタッフたちは、どのようなお土産を買っているのだろうか? 意外にも、日本らしさと一見関係なさそうなグッズが人気になっているというのは、「ウォータープラザマーケットプレイス東」に店を構える「felissimore(フェリシモっと)大阪・関西万博店」。取材日にも多くの外国人らが訪れていた。

(撮影9月9日:大阪・関西万博)
海外スタッフたちもまとめ買いする缶入りのこんぺいとう(撮影9月9日:大阪・関西万博)

「マルタ館のスタッフ送別会の際には、毎回こちらにプレゼントを買いにきてくれてますね。他の国のパビリオンスタッフも何度もきてくださって、この店は海外スタッフさんたちによく知られていているようです」と話すのは、通販大手の「フェリシモ」(本社:神戸市中央区)ビジネスプロデュース事業部の源田聡さん。

(撮影9月9日:大阪・関西万博)
人気の傘、お好み焼きバッグ、タオル昆布、すっげぇ笠を紹介してくれた(左から)「フェリシモ」たのしいPR企画室・岡野綾香さん、ビジネスプロデュース事業部・源田聡さん(撮影9月9日:大阪・関西万博)

同社が手掛ける万博限定商品やSNSで話題のグッズが揃う「felissimore(フェリシモっと)大阪・関西万博店」。なかでも、ハムスターやウサギなど、もはや「かわいい」を超えた「偏愛」の動物グッズは、万国共通で、多くの海外からの来場者や、パビリオンなどで働く外国人スタッフらの心も掴んでいるという。

「逆に日本人が、『大阪らしい』と思うお好み焼きモチーフなどは、食べたことがない人もいるので、世界共通の動物が選ばれているのでは?」という分析も。

■日本らしい「繊細さ」が魅力の動物グッズたち

同店には、約500種の雑貨・アパレルが揃い、「たこ焼き」「大阪猫」などがデザインされた、大阪らしさ満載の万博限定グッズ(150種)は、万博土産として好評。ほかにも、ユニークなデザインで度々SNSなどでも話題になる『YOU+MORE!』、猫好きに刺さる『フェリシモ 猫部』の商品など、同社のヒットアイテムが集結している。

(撮影9月9日:大阪・関西万博)
約500種の商品が並ぶ店内(撮影9月9日:大阪・関西万博)

「私たちはただ『売る』というより、常に『購入者の代理人でありたい』という気持ちで商品を企画したいと思っています」と源田さん。「かわいい」だけでなく、ユーモアさ・リアルさもこめられているこだわりぶりは、作り手側が開発時から徹底的にリサーチし、「好き」が形となっているからこそ。

(撮影9月9日:大阪・関西万博)
恐竜人気は世界共通!恐竜がバックハグしてくれる?「人懐っこいプテラノドンタオル」(3300円)(撮影9月9日:大阪・関西万博)

なかでも、動物モチーフのグッズは海外客からも特に注目度が高く、同社によるリーサーチでは、デザインの繊細さや本物を忠実に再現している点に、日本らしさを感じる人が多かったそう。デフォルメされたキャラクターグッズを見慣れた外国人には、特に新鮮に捉えられているようだ。

例えば、スウェーデンからの来店客は「ネザーランドドワーフのほわほわ子うさぎポーチ」(1980円)を見て足の八の字の開き具合に感心したり、フランス人の来店客が「猫モチーフのグッズを探していた」と、いずれも自分が飼っているペットとグッズを重ね合わせ、喜んで写真を見せてくれるということもあったとか。自国を離れ、日本で長く滞在することで、愛するペットとなかなか会えない寂しさを語る人もいたという。

(撮影9月9日:大阪・関西万博)
「フェリシモ 猫部」の猫グッズも揃い、可愛らしいディスプレイ(撮影9月9日:大阪・関西万博)

ほかにも、愛らしい5匹のハムスターに癒やされそうな「ぎゅうぎゅう集まって眠るハムスターのボックスティッシュカバー」(3520円)、山形県「加茂水族館」とコラボし、クラゲの幻想的な雰囲気と透明傘の透け感をいかした「雨空を泳ぐ ミズクラゲの傘」(1980円)など、モチーフの魅力を最大限に引き出したグッズも外国人にも人気だ。

(撮影9月9日:大阪・関西万博)
ぎゅうぎゅう集まって眠るハムスターのボックスティッシュカバー」(3520円)(撮影9月9日:大阪・関西万博)

また店内では、「日本らしさ」も楽しめるように、ユーズドの羽織なども販売。日本の伝統的な菅笠をアレンジし、紙で作られた「すっげぇ笠」(660円)は、日差し対策としても使える頭にかぶるスタイルで、「OSAKA」や「猫武将」などの文字や様々な絵柄がデザインされている。

(撮影9月9日:大阪・関西万博)
ユーズドの羽織なども販売。(奥)日本の伝統を取り入れた紙で作れる「すっげぇ笠」(660円)は日差し対策にもなる。3300円以上の購入者へのプレゼント企画も(撮影9月9日:大阪・関西万博)

■ 世界各国の人が集まる万博を活かして…興味深い世界各国の『お土産文化』

今回の万博では、各国のパビリオンスタッフへ直接ヒアリングして回り、世界の「ギフト」についてのリサーチも進めている源田さん。対話の中で、徐々に分かってきたことも。

「国によって『お土産文化』が、かなり異なるようです。旅行のお土産といえば、ポストカードオンリーとか。どんなお土産が欲しいか、という以前にそもそも、家族や友だちへのお土産を買うという風習がない国も。そんな各国の状況をふまえて、さまざまな形での『贈る人も幸せになるギフト』を追求していきたい」と、今後の展開に意気込む。

インドネシアパビリオンのスタッフとすっかり仲良しに(撮影9月9日:大阪・関西万博)

また、「海外のスタッフらと会話を続ける中で、スウェーデンでは、バケーションの間だけ飼う猫が、社会課題となっていたことを教えてもらいました。グッズでモチーフになっている動物たちを様々な環境・社会問題にも、グッズをきっかけに目を向けてもらえたら」と、売上の一部を犬猫支援活動などへ寄付し続けている、同社らしい考えも。今回での万博での経験が、今後どのようなビジネスに結び付くかにも注目だ。

万博会場内「felissimore 大阪・関西万博店」の営業は10月13日まで。時間は9時~21時。

取材・文・写真/塩屋薫

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