万博で「並ばない」アート巡り、オノヨーコなど見逃せない7作品

2時間前

『大阪・関西万博』には、今だけ気軽に見られるアート作品を多数展示!写真はステファノ・マンクーゾ and PNAT作『The Hidden Plant Community』(9月8日/Lmaga.jp撮影)

(写真9枚)

閉幕まであと1カ月となり、平日でも入場者数が17万人を超える、大混雑の『大阪・関西万博』(会場:夢洲)。そんななかでも、並ばずに予約不要でできるのが、万博会場内の「アート巡り」だ。「でもアートってよくわからん・・・」という人も大丈夫!オノ・ヨーコ氏など、有名アーティストが手がける7作品をピックアップしてご紹介します。

■ 発見難易度S級!「静けさの森」を探せ
オノ・ヨーコ『クラウド・ピース』

『大阪・関西万博』の「静けさの森」中心部は、大混雑を忘れるほど人がおらず、虫の声が響く心地よい空間(9月8日/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』の「静けさの森」中心部は、大混雑を忘れるほど人がおらず、虫の声が響く心地よい空間(9月8日/Lmaga.jp撮影)

『大阪・関西万博』の真ん中に位置する「静けさの森」。奥に進んだ中央の池のあたりは、周囲の喧騒が嘘のように人がおらず、虫の声が響く「穴場スポット」となっている。森の中には5つのアートが点在し、木陰の下でアート巡りを楽しむことができる。

『大阪・関西万博』に展示されている、オノ・ヨーコ作『クラウド・ピース』(9月8日/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』に展示されている、オノ・ヨーコ作『クラウド・ピース』(9月8日/Lmaga.jp撮影)

なかには、前衛芸術家でジョン・レノンの妻としても知られる、オノ・ヨーコ氏が手がけた作品も存在する。地面に鏡が埋め込まれた作品『クラウド・ピース』は、空の雫を貯めるように見せるコンセプトで、見る角度によって異なる空や植物が映る。四叉路の角に2カ所設置されているが、地面を見ながらゆっくり進まないと、通り過ぎてしまうので要注意。

場所:「静けさの森」に2カ所

■ 「金沢21世紀美術館」のプールで有名
レアンドロ・エルリッヒ『無限の庭園 祝福された多様性』

『大阪・関西万博』に展示されている、レアンドロ・エルリッヒ作『無限の庭園 祝福された多様性』(9月8日/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』に展示されている、レアンドロ・エルリッヒ作『無限の庭園 祝福された多様性』(9月8日/Lmaga.jp撮影)

「金沢21世紀美術館」(石川県金沢市)を象徴する作品『スイミング・プール』で知られる、レアンドロ・エルリッヒ氏。『大阪・関西万博』では、円柱状の空間に植物が生い茂り、鏡によって無限に広がるような錯覚を体験できる作品を展示している。不思議な視覚的トリックに、次々と人が入っていた。

場所:「静けさの森」

■ 抽選当たらない…朝&夜は自由観覧できる
パビリオン「Better Co−Being」

『大阪・関西万博』シグネチャーパビリオン「Better Co-Being」夜の自由観覧の様子
『大阪・関西万博』シグネチャーパビリオン「Better Co-Being」夜の自由観覧の様子

宮田裕章氏がプロデュースし、塩田千春氏や写真家・蜷川実花氏らが手がけたアート作品が並ぶ、シグネチャーパビリオン「Better Co−Being」。事前予約の抽選になかなか当たらないと言われるが、朝9時30分〜50分と、夜20時30分〜45分に自由観覧できる時間帯を設けている。

場所:「静けさの森」

■ いつも見ている「白い鹿」が実は…
名和晃平『Snow−Deer』

『大阪・関西万博』に展示されている、名和晃平作『Snow-Deer』(9月8日/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』に展示されている、名和晃平作『Snow-Deer』(9月8日/Lmaga.jp撮影)

「東ゲート」から入場直後に目にはしているものの、パビリオンを目がけて、足早に通り過ぎている白い鹿。彫刻家・名和晃平氏による作品で、同じく鹿をモチーフにした作品は「東京ガーデンテラス紀尾井町」(東京都千代田区)にも展示されている。新雪のようにふっくらと輝く白鹿は、気候変動を感じ取り、いずれ訪れる氷河期の未来を静かに見つめている。

場所:「東ゲート広場案内所」の前

■ UTにもなった、街を歩く人びとのイラスト
ジュリアン・オピー『People 14.』

『大阪・関西万博』に展示されている、ジュリアン・オピー作『People 14.』(9月8日/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』に展示されている、ジュリアン・オピー作『People 14.』(9月8日/Lmaga.jp撮影)

何気ない人物の光景を、黒く縁取られた線で表現する、イギリスの現代芸術家・ジュリアン・オピー氏。その作品は、ユニクロでコラボTシャツになったこともある。『大阪・関西万博』では、「オーストリア館」と「ブラジル館」の間に設置されたLEDディスプレイに、人びとが行き交う様子が映し出されている。

場所:エンパワーリングゾーン「オーストリア館」の前

■ 能登半島地震の復興へ祈りを込めた
奈良祐希『Prayer Vessel』

『大阪・関西万博』に展示されている、奈良祐希作『Prayer Vessel』(9月8日/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』に展示されている、奈良祐希作『Prayer Vessel』(9月8日/Lmaga.jp撮影)

石川県金沢市出身の陶芸家・建築家である奈良祐希氏が、2024年に発生した能登半島地震の復興へ祈りを込めた作品。「手と手を合わせる」「地球」を、複数枚のアルミ板で表現している。「アメリカ館」の大行列に並びながら、能登へ思いを馳せてみてはいかがだろうか。

場所:エンパワーリングゾーン「アメリカ館」の前

■ 大屋根リングを背景に描く「白い曲線」
森万里子『Cycloid Ⅲ』

『大阪・関西万博』に展示されている、森万里子作『Cycloid Ⅲ』(9月8日/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』に展示されている、森万里子作『Cycloid Ⅲ』(9月8日/Lmaga.jp撮影)

1990年代半ばから、世界各国の国際展で活躍する森万里子氏は、2026年には「森美術館」(東京都港区)で大規模個展を予定する。パールのように輝く、白い曲線で描かれた今回の彫刻作品は、始まりも終わりもない宇宙や、パラレルな空間が存在する可能性を表現する。

場所:東ゲートゾーン「電力館」の前

取材・写真・文/Lmaga.jp編集部

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