大阪から30代女子がフジロック初参戦、3日間キャンプは過酷?

3時間前

フジロックに大阪から初参戦したえだまめさん(左)と親友のカンナさん(FUJIROCK FESTIVAL’25)

(写真19枚)

7月25日〜27日の3日間、新潟県の「苗場スキー場」にて開催された『FUJIROCK FESTIVAL’25』。夏の風物詩とも言える野外フェスに、今年は国内外から200組以上のアーティストが参加。

初来日となったイギリスのアーティスト・Fred again..、アメリカのファンクバンド・Vulfpeck、デビュー50周年のシンガーソングライター・山下達郎など、ビッグアーティストの出演が話題を呼び、3日通し券と土曜日1日券は完売。3日間でおよそ10万6000人を動員した。

そんなフジロックについて「いつか行けたらいいなと思いながらも、タイミングを逃し続けていつの間にか大阪に。このまま憧れで終わりたくなかった」と話すのは、新潟県出身で、現在は大阪の人気スタンド店「二甲立食店」に勤務する、えだまめさん(30歳)。

「初めてのフジロックでキャンプは過酷」と周囲から忠告されながらも、高まる気持ちを抑えきれず、なんとキャンプ、アウトドアともに未経験(!)ながら3日間キャンプで初のフジロック参戦を決意した。かくして、2カ月ほど前から入念に準備を重ね、迎えた当日。憧れの舞台を目指して、大阪から苗場まで、片道570キロの旅がはじまった。

◆ 大阪から苗場まで片道570キロ、旅のはじまり

前夜祭に向けて出発するえだまめさん。この日のために用意した大量の疲労回復アイテムや、友人から借りたキャンプグッズも持参

大阪から会場へは、毎年フジロックに参加しているチームの車に相乗り。開催日の前日におこなわれる前夜祭にも参加するため、朝の8時に集合。総勢9名が乗車したパンパンのハイエースに、着替えや友人から借りたキャンプ道具を積み込み出発した。

大阪から目的地までは名神→中央自動車道→長野自動車道というルート。「Google Map」で調べると、その道のりは約570キロ、到着までの所要時間は8時間半だ。

「今回は地元の親友も誘ったんです。久しぶりに会えるのが嬉しいし、なにより再会の場所がフジロックって最高!」と、車中からも、すでにえだまめさんはワクワクが止まらない。

◆ 「とにかく明るいうちに…」早速ピンチ!暗闇のなか、初めてのテント設営

苗場まで順調なドライブ…かと思いきや、大阪で想定外の渋滞に遭遇。予定時刻より大幅に遅れ、目的地である「苗場スキー場」に到着したのは夜7時過ぎ。

テントを運び込んだときには完全に日が落ち、懐中電灯で照らしながらの設営。「慣れないアウトドアに心が少し折れかけてました」とは後日談
テントを運び込んだときには完全に日が落ち、懐中電灯で照らしながらの設営。「慣れないアウトドアに心が少し折れかけてました」とは後日談(FUJIROCK FESTIVAL’25)

「とにかく明るいうちにテントを建てないと、夜寝る場所がない!」。徐々に暗くなる空を見て慌てるえだまめさん。キャンプエリアの入口で待ち合わせた親友のカンナさんと久しぶりの再会を喜ぶ間もなく、大急ぎでテントの設営へ向かう。

キャンプエリアへ到着すると、前夜祭を前にすでに大量のテントが張られていて、ゲートから近くにはとても設営できる場所がない状況。荷物をカートでおしながら、 テントスペースを探し回ること数10分、「もうココしかない!」と、ようやく見つけた険しい斜面の中腹に拠点を構えることを決意。

同乗していたキャンパーの助けを借りながら、なんとかテントの設営を完了すると、時刻は夜10時を迎えるところだった。「重い荷物を持って何度も斜面を往復したから汗だく。来年はもっと早めに来て、良い場所を確保した方が良さそう…」と、さっそくフジロックの洗礼を浴びたふたりだった。

テントを建てる途中、夜の8時に前夜祭名物の花火が打ち上がった。この時だけは作業の手を止め、しっかり写真に収めるふたり(FUJIROCK FESTIVAL’25)

前夜祭でライブがおこなわれるステージである「レッドマーキー」から響いてくる音楽と歓声を聞きながら、建てたばかりのテントの中で、道中のサービスエリアで購入した長野県の地酒「水尾」でひとまず乾杯。

こうして「竣工式」も無事に済ませたところで「せっかく来たからには楽しまなきゃ! 」と前夜祭の会場へ向かう。「前夜祭のライブスケジュールが発表されたときから楽しみにしていた」と言う、アメリカのオルガンインストゥルメンタルバンド・PARLOR GREENSの生音を全身に浴びると、先ほどまでの疲れも吹っ飛んだ様子。

「テントの設営で遅れたけど、なんとかギリギリ前夜祭のライブに滑り込めました。どれだけみんながフジロックを待ち望んでいたかが伝わるくらい、お客さんたちの歓声の上がり方も半端じゃない。まだ本番前だけど、すでに相当楽しんでます」。

そのままDJステージ「ブルー・ギャラクシー」の音が止まるまで踊り尽くし、前夜祭を満喫した。

昨年復活した「ブルー・ギャラクシー」でワインを片手に踊る。「前夜祭だけでこれだけ楽しいって、明日からどうなっちゃうんだろ(笑)」(FUJIROCK FESTIVAL’25)

▶ 初日の朝向かったのは、ステージではなく…温泉!?

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