1切れ5940円!大阪で今だけ「幻の桃ケーキ」を食べ比べ

11時間前

「ホテルニューオータニ大阪」(大阪市中央区)では、販売期間が短く「幻のショートケーキ」とも称される、桃のショートケーキを販売中(7月30日/Lmaga.jp撮影)

(写真9枚)

「新エクストラスーパーピーチショートケーキ」・・・知る人ぞ知る、まるで必殺技のような名前のケーキをご存じだろうか? 老舗ホテル「ホテルニューオータニ大阪」(大阪市中央区)で、1年のうち、ごくわずかな期間だけ食べられる「幻のショートケーキ」。このケーキを含む、桃を使った3種類のショートケーキを食べ比べ、それぞれの違いを徹底解説する。

■ ホテル名物「スーパー」シリーズとは?

「ホテルニューオータニ大阪」ロビィ階「パティスリーSATSUKI」で販売中のショートケーキ(7月30日/Lmaga.jp撮影)
「ホテルニューオータニ大阪」ロビィ階「パティスリーSATSUKI」で販売中のショートケーキ(7月30日/Lmaga.jp撮影)

「スーパーショートケーキ」シリーズは、1ピース1400円超、なかには1ピース約6000円のものもある高級ショートケーキ。高価格帯でありながら、ロビィ階「パティスリーSATSUKI」では販売数1位を誇る。季節のフルーツに合わせて期間限定で販売し、現在は桃やマンゴー、メロンの商品がショーケースに並んでいる。

左から、新エクストラスーパーピーチショートケーキ(3996円)、スーパーピーチショートケーキ(1728円)、エクストラダブルショートケーキ(5940円)(7月30日/Lmaga.jp撮影)
左から、新エクストラスーパーピーチショートケーキ(3996円)、スーパーピーチショートケーキ(1728円)、エクストラダブルショートケーキ(5940円)(7月30日/Lmaga.jp撮影)

桃を使っているのは、「スーパーピーチショートケーキ」「新エクストラスーパーピーチショートケーキ」「エクストラダブルショートケーキ」の3種類。ほかのフルーツに比べて販売期間が短く、桃が旬を迎えた7月11日からスタートし、長いものでも約1カ月しか販売しない。1日の販売数もごくわずかなため、「幻のショートケーキ」とも称される。

桃のおいしさを最大限届けるために、毎朝パティシエが桃の状態をチェック。「ダメだ」と言うとその日から販売終了するストイックさで、今年は8月中旬のお盆期間前後までの販売を予定している。

■ 「スーパー」「エクストラ」何が違う? サイズだけでなく、実は素材も異なる

「スーパーピーチショートケーキ」と「新エクストラスーパーピーチショートケーキ」の大きさの違い
「スーパーピーチショートケーキ」と「新エクストラスーパーピーチショートケーキ」の大きさの違い

では、さっそく3種類のショートケーキを食べ比べていく。まず、気になるのは、「スーパー」と「エクストラ」の違い。一般的なショートケーキより大きい「スーパー」よりも、「エクストラ」はさらに二回り大きいほか、使っている桃はどちらも同じ山梨県産「一桃匠」だが、スポンジとクリームが異なるという特徴がある。

「ホテルニューオータニ大阪」スーパーピーチショートケーキ(1728円)(7月30日/Lmaga.jp撮影)
「ホテルニューオータニ大阪」スーパーピーチショートケーキ(1728円)(7月30日/Lmaga.jp撮影)

「スーパーピーチショートケーキ」(1728円)は、カステラに使われる「太陽卵」をスポンジに使用し、黄色くコクがある仕上がりになっている。スポンジと福岡・大牟田産の生クリームは濃厚で、桃の甘さと調和している。

「ホテルニューオータニ大阪」新エクストラスーパーピーチショートケーキ(3996円)(7月30日/Lmaga.jp撮影)
「ホテルニューオータニ大阪」新エクストラスーパーピーチショートケーキ(3996円)(7月30日/Lmaga.jp撮影)

「新エクストラスーパーピーチショートケーキ」(3996円)は、スポンジに玄米を食べて育った鶏の卵「玄米卵」を使用し、スポンジの色が薄く、あっさりとした味わいで桃を際立たせる。

「スーパーピーチショートケーキ」よりも生クリームを軽く仕上げ、1ピースに桃丸ごと1個を使い、大きめにカットしているため、一口食べるとガツンと桃が来る印象を受ける。全体的にあっさりしているため、巨大サイズでも意外にも一人で食べ切れてしまう。

「ホテルニューオータニ大阪」エクストラダブルショートケーキ(5940円)(7月30日/Lmaga.jp撮影)
「ホテルニューオータニ大阪」エクストラダブルショートケーキ(5940円)(7月30日/Lmaga.jp撮影)

「新エクストラスーパーピーチショートケーキ」にマンゴーを加えてさらに進化したのが、今年初登場となる「エクストラダブルショートケーキ」(5940円)だ。3種類のなかでもっとも短い約3週間のみ販売し、国産マンゴーの濃厚さが、桃の甘さを押し上げ、夏を感じられる味わいになっている。

■ 「新エクストラスーパー・・・」必殺技のような商品誕生秘話

「新エクストラスーパー・・・」という、まるで必殺技のような商品名は、どのように誕生したのだろうか?

2004年に「ホテルニューオータニ」開業40周年を記念して、総料理長・中島眞介氏が考案した「スーパーショートケーキ」。当時のショートケーキ価格の常識を覆す1ピース1200円で、国産素材にこだわった高級ショートケーキとして誕生した。

「ホテルニューオータニ大阪」ロビィ階「パティスリーSATSUKI」店内の様子(7月30日/Lmaga.jp撮影)
「ホテルニューオータニ大阪」ロビィ階「パティスリーSATSUKI」店内の様子(7月30日/Lmaga.jp撮影)

「スーパー」と命名したのは、当時の社長だった故・大谷和彦氏。直球ストレートな名前について、広報担当の三輪さんは「当時は社内でも議論を呼んだそうです。でも、わかりやすさが重要なんですよ。『スーパー』って付けば、一般のお客さまでもすぐに『すごい!』っていうのが伝わるかと。今ではお客様から長年愛されるニューオータニの名物となっていますから、このネーミングは間違ってなかったんじゃないでしょうか」と裏話を語ってくれた。

「ホテルニューオータニ大阪」ロビィ階「パティスリーSATSUKI」店内席からは大阪城ホールや大阪城公園を一望(7月30日/Lmaga.jp撮影)
「ホテルニューオータニ大阪」ロビィ階「パティスリーSATSUKI」店内席からは大阪城ホールや大阪城公園を一望(7月30日/Lmaga.jp撮影)

2014年の開業50周年の際には、さらに素材を厳選した「エクストラスーパー」が誕生。2019年には、隠し味にライチを合わせて爽やかさをプラスし、フルーツの味を際立たせた「新エクストラスーパー」へと進化した。

ケーキの中にお酒を使用せず、子どもからお年寄りまで家族全員が食べられて、好みが分かれない「王道」を目指しているという「スーパー」シリーズ。今後、秋に向けてぶどうのショートケーキやモンブランの販売を予定している。

取材・文・写真/Lmaga.jp編集部

  • LINE

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

人気記事ランキング人気記事ランキング

写真ランキング

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本