南大阪の髙島屋、61年の歴史に幕 「よく行きました」惜しむ声も

2025.7.25 07:00

天王寺へ続く通称「13号線」沿いの平日の風景と「髙島屋堺店」の外観

(写真6枚)

東京オリンピックが開催された1964年に開業した百貨店「髙島屋堺店」(大阪府堺市)が、2026年1月に閉店し、61年の歴史に幕を下ろす。髙島屋の看板を下ろした後は、新しい商業施設になる見込みだ。

京都、大阪、東京に次ぐ「髙島屋」の4番目の店舗としてオープンし、昨年60周年を迎えた堺東駅直結の「髙島屋堺店」。1976年には堺東駅の拡張に伴い事務所・倉庫を移転、店舗面積を拡大して全館新装オープンをするなどさまざまな歴史を歩んできた。

その後、1984年に大増床&大規模リニューアルしたのが大きな契機となり、9階建ての新館には堺タカシマヤS.C.「UP’ル」が開業。南大阪に住むファミリー層や中高生が集う、話題のスポットになった。平成になると、周辺に大型ショッピングモールが開業するなど人の流れにも変化があり、徐々に「地域密着型」の百貨店としてシフトしていった。

[髙島屋堺店]オープニングではパレードも
「髙島屋堺店」オープニングではパレードも

西向いの商店街は今も健在。はしごが楽しい飲み屋街もあり、駅周りは地元民で盛り上がっている。エリア的にも地上から来るお客が多いため、「デパ地下」=食料品売場を1・2階で展開しているのも同百貨店の特徴だ。

「ほぼ毎日ご来店してくださってお総菜を買いに来られる方、毎週日替わりで出店するパンやお菓子がお目当ての方など、お客さまと最も距離が近い店舗です」と、広報の小林香子さん。

オープン当初の店内は入口からエスカレーターまで行列が
オープン当初の店内は入口からエスカレーターまで行列が

家族2世代や3世代で通い続けるお客からは「ここで初めて洗濯機を買いました」、「幼少時、遊具施設によく行きました」と、閉店を惜しむ声と共に懐かしい思い出も声も挙がっている。閉店までの約半年、今一度、思い出に浸りながら館内を巡りたい。閉館は2026年1月7日を予定している。

詳細は公式サイトにて。このほかにも、南大阪には「行きたい店」や「気になる店」が盛りだくさん。堺・泉州・南河内など南大阪の全23市町村の定番から新定番までを紹介している『南大阪の本』(創刊:京阪神エルマガジン社)より。

写真/エレファント・タカ

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