篠原ともえが来阪「圧倒的な」…正倉院宝物から着想、新ドレス制作

6時間前

「正倉院 THE SHOW -感じる。いま、ここにある奇跡-」に合わせて作品を制作したアーティスト・デザイナーの篠原ともえ(6月17日・大阪市内)

(写真7枚)

「大阪歴史博物館」(大阪市中央区)にて開催中の特別展『正倉院 THE SHOW -感じる。いま、ここにある奇跡-』。同展にコラボレーションアーティストとして参加するデザイナー・篠原ともえが6月17日に来阪し、作品への思いを語った。

「宮内庁正倉院事務所」の全面監修のもと、1300年もの歴史を持つ正倉院の魅力を最新技術や映像、グラフィックを用いて現代に再現する同展。正倉院にインスピレーションを受けた現代アーティストたちによる作品も展示されるなか、篠原は正倉院宝物で鳥の頭をかたどった蓋を持つペルシア風の水差し「漆胡瓶」から着想を得たドレスを制作した。

同展の今後について聞かれた篠原は、「ゆくゆくは全国、海外へと展開していくことを期待します」と語っていた(6月17日・大阪市内)
同展の今後について聞かれた篠原は、「ゆくゆくは全国、海外へと展開していくことを期待します」と語っていた(6月17日・大阪市内)

同展会場に登場した篠原は、自身が手掛けたドレスに眼差しを向けながら「この日を待ちに待っておりました!」と感慨深い様子を見せた。

作品のモチーフに漆胡瓶を選んだ理由として、篠原は「まず、この漆胡瓶の圧倒的な存在感ですね。およそ9000もの宝物の資料と対峙するなかで、この独特な宝物の存在感に魅了されたんです。何かしらの形でこの漆胡瓶のシルエット、オリエンタルな魅力を形にしたいというのが最初のアイデアの着想でした」と熱弁。

作品のビジュアルを使ったポストカード(1100円)も、同館の物販コーナーにて販売中(6月17日・大阪市内)
作品のビジュアルを使ったポストカード(1100円)も、同館の物販コーナーにて販売中(6月17日・大阪市内)

作品は構想から約1年をかけて完成したといい、「まるで当時の職人たちと、制作を通じて会話をしてるような瞬間が何度もあったんです。私はこの作品を作るときに、本当に夢中になって宝物と向き合いました。きっと当時の職人もその思いが強かったんじゃないかなと。何か、作り手としての共通点を感じたのも嬉しかった瞬間ですね」と制作を振りかえった。

正倉院宝物「漆胡瓶」をかたどったドレス(6月17日・大阪市内)
正倉院宝物「漆胡瓶」をかたどったドレス(6月17日・大阪市内)

また、設営時に一足早く同展を堪能したという篠原。特に香木「蘭奢待」を再現した香りに感動したと語り、「不思議なことに、皆さんにその感想を聞いていくと、1人1人印象が違うんですね。私はとってもピースフルな香りだなという印象を受けて。この五感で感じるというのがこの『正倉院 THE SHOW』の魅力だと思います。日本の歴史を1300年つないできた宮内庁正倉院事務所の新しい挑戦をぜひ感じていただきたいです」と呼びかけた。

篠原も絶賛していた香木「蘭奢待」の香りを再現した展示(6月17日・大阪市内)
篠原も絶賛していた香木「蘭奢待」の香りを再現した展示(6月17日・大阪市内)

同展の会期は8月24日まで。会場は大阪歴史博物館6階の特別展示室。

期間:2024年6月14日(土)~8月24日(日)※火曜休、8月12日(火)は開館
会場:大阪歴史博物館 6階 特別展示室(大阪市中央区大手前4-1-32)
時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
料金:大人2000円、高校生・大学生1500円、中学生以下1000円

取材・文・写真/つちだ四郎

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