中山優馬「何でもできる大スター」、先輩・錦織一清の舞台演出に期待

13時間前

舞台『あゝ同期の桜』取材会に出席した中山優馬(6月6日・大阪市内)

(写真5枚)

俳優・歌手の中山優馬が6月6日、大阪市内で主演を務める舞台『あゝ同期の桜』の取材会に登壇。演出を手がける憧れの先輩・錦織一清について思いを語った。

■ 大先輩の錦織は「気のいいおっちゃんです」

舞台『あゝ同期の桜』取材会に出席した中山優馬(6月6日・大阪市内)。鹿児島の資料館を訪問し、特攻隊への思いが深まったそう。「日本は終わりだ!優秀なパイロットをただの爆弾として突っ込ませるなんて」という当時の特攻隊員の話を知り「そういう記述が残っていてよかった。そういう発言ってきっと消されてきたと思うから」
舞台『あゝ同期の桜』取材会に出席した中山優馬(6月6日・大阪市内)

本作は、戦時下で苦悩しながらも、強く生きようとする若き特攻隊員たちの青春群青劇。海軍飛行予備学生14期会の遺稿集をもとにした劇作家・榎本滋民の原作を、上田浩寛の脚本で舞台化。演出・出演の錦織一清主宰「アンクル・シナモン」が主催する第4弾公演で、戦後80周年特別企画となる。

中山が演じる官立大学で成績主席の諸木は、母親思いの愛国心あふれる青年。学徒動員で召集され、海軍特攻隊として祖国のために命を落とす。

舞台『あゝ同期の桜』取材会に出席した中山優馬(6月6日・大阪市内)記者からの髪を切る特別な演出提案に笑顔がこぼれる場面も
舞台『あゝ同期の桜』取材会に出席した中山優馬(6月6日・大阪市内)記者からの髪を切る特別な演出提案に笑顔がこぼれる場面も

2025年1月に「STARTO ENTERTAINMENT」から独立し、今回はかつて同じ事務所に所属していた錦織一清とタッグを組む中山。「錦織さんの演出のもと舞台をやってみたいとずっと思っていまして、何年間も言い続けていたことが今回、戦後80年というタイミングでやらしていただけるのは、運命なのかな」。

舞台での共演歴もあり、「ニッキさん(錦織)は少年隊として20年以上、(ミュージカル)『PLAYZONE』をされてプレイヤーとしても素晴らしい。演出家としては、ふぉ~ゆ~の辰巳雄大くんにどんな演出をされるのか、飲み屋で聞かせてもらったことがあり、『コップを持ったまま喋るか? 置くんじゃないかな』との指摘から、まず人間というものがどう行動するか、行動原理の在り方や1番の基礎を現場で話されたそうで、この方はきっと信用できる!」と確信したそう。

舞台『あゝ同期の桜』取材会に出席した中山優馬(6月6日・大阪市内)戦争当時について、「特攻隊員は片道の燃料で今から死んでしまうのに、防寒をしていたり…生きることと死ぬことが矛盾だらけですよね」
舞台『あゝ同期の桜』取材会に出席した中山優馬(6月6日・大阪市内)戦争当時について、「特攻隊員は片道の燃料で今から死んでしまうのに、防寒をしていたり…生きることと死ぬことが矛盾だらけですよね」

一方の錦織も、10年前の舞台『あゝ同期の桜』初演の際に、たまたま別のドラマを撮影中だった短髪の中山と稽古場で出会い、その時から同作でいつか中山を主演に!と熱望していという。改めて、中山は「ニッキさんは僕にとって何でもできる大スター、歌やダンスの技術が本当にすごくて、当時の少年隊さんの振り付けは絶対、変えてはいけないという共通のイメージがあり、むちゃくちゃ難しいですよ。でも実際に会うと、気のいいおっちゃんです」とにっこり。

「演出では座らないと聞いてるので、ニッキさんの感性を含んで生まれてくる演出に興味があります」と期待を寄せ、今後の役作りでは、錦織からリクエストされた短髪にする予定。記者たちから「どうせ切るなら、錦織さんに切ってもらえば?」「初日1回しかできないけど、舞台で切る特別演出は?」と問われると「断髪式、いいですね! 切る演出はメイクさんが大変そう」と笑顔がこぼれた。

舞台『あゝ同期の桜』取材会に出席した中山優馬(6月6日・大阪市内)演出は、以前舞台で親子として共演した大先輩・錦織一清。演出はもちろん、錦織の演技も楽しみにしているそう
舞台『あゝ同期の桜』取材会に出席した中山優馬(6月6日・大阪市内)演出は、以前舞台で親子として共演した大先輩・錦織一清。演出はもちろん、錦織の演技も楽しみにしているそう

改めて、作品の見どころについて「舞台は何もない空間でお客さんにイマジネーションを委ねる瞬間が多くて、僕たちはそれをアシストしてその景色をみなさんに届けるの仕事。今回(の題材)は特に、どこまでいっても想像することでしか現実に出合えないので、何もない空間に戦闘機が見えたり、滑走路が見えたり、舞台にマッチしている作品だと思います」とアピールした。

『あゝ同期の桜』大阪公演は、「松下IMPホール」(大阪市中央区)にて、7月26・27日の計4公演ほか、東京公演あり。チケットの一般販売は6月27日・10時~、料金は1等席・9800円ほか。

取材・文・写真/塩屋薫

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