「ことなこ」見納め!宝塚星組「記憶にございません!」生中継も

2024.11.29 20:15

宝塚大劇場公演の映画館でのライブ中継とライブ配信を実施

(写真1枚)

宝塚歌劇団星組「政界コメディ『記憶にございません!』-トップ・シークレット-」「カルナバル・ファンタジア『Tiara Azul-Destino-(ティアラ・アスール ディスティーノ)』」の東京宝塚劇場公演千秋楽のライブ中継・配信が、12月1日・昼1時30分よりおこなわれる。

宝塚歌劇団の星組といえば、本作品でトップ娘役・舞空瞳が退団。そして次の大劇場公演となる「阿修羅城の瞳」(「劇団☆新感線」の代表作)でトップスター・礼真琴が退団することが発表されている。2019年10月の「ロックオペラ モーツァルト」(梅田芸術劇場・東京建物 Brillia HALL公演)のお披露目公演から人気を博し、ファンからは「ことなこ」の愛称で親しまれた実力派トップコンビがついに見納めとあり、ふたりの退団を惜しむ声が後を絶たない。

そんな星組は、インド映画「RRR」の舞台化など、異色のコラボレーションが続いている。現在上演されている作品は、人気の三谷幸喜脚本・監督の映画「記憶にございません!」の舞台化。本作品の公演チケットは一般発売と同時に即完売。「チケットが取れなかった」という人も、「次回『阿修羅城の瞳』の前に星組を予習しておきたい」という人も、ライブ中継・ライブ配信を検討してみてはどうだろうか?

■ 作品全編に小ネタを散りばめた「記憶にございません!」

今回礼が演じるのは、映画では中井貴一が演じた憲政史上最低の支持率を叩き出した総理大臣「黒田啓介」。その彼が選挙応援中に頭に石を投げつけられ、記憶を失ってしまい、そこから個性的すぎるキャラクターたちと織り成す、テンポのよいコメディ作品だ。

まず黒田総理が記憶をなくす前、なくした後の違いがおもしろい。毎公演、堂々としたトップスターぶりを見せてきた礼の印象と、記憶を失い「自信ないなぁ・・・」を連発し背中を丸める黒田総理の姿に大きなギャップがあり、暁千星、天飛華音、詩ちづるが演じる秘書官たちとともに、つい支えたくなってしまう。

本公演で惜しまれつつ退団する舞空が演じるのは、映画では石田ゆり子が演じた総理の妻「黒田聡子」。政治家の妻らしくない、自由でお茶目なキャラクターで、劇中で得意のダンスも伸び伸びと披露。その聡子と不倫疑惑のある秘書官「井坂」(映画ではディーン・フジオカ)を暁千星が極めてクールに演じ、新境地を切り開いてファンをさらに増やしそうな予感だ。

なお、男役がキメキメで踊る迷曲「献金マンボ」、出てくる度に可愛さの大洪水「田原坂46」など、映画版とは異なる宝塚ならではの演出も必見だ。作品全編に小ネタがちりばめられており、アドリブも多数。笑わずにいられないシーンが続くなか、特にひろ香祐演じる総理の学生時代の友人・小野田が振り切った演技で、大きな笑いを連日生みだしている。

■ 宝塚史上まれにみる「ド派手なラテンショー」

過去『Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!』(2022年)や『パッショネイト宝塚!』(2014年)などでアツいラテンのグルーヴを届けてくれた星組が、パッション全開でおくる「カルナバル・ファンタジア『Tiara Azul-Destino-(ティアラ・アスール ディスティーノ)』」。衣装も舞台装置も宝塚のイメージである「キラキラ」を超えて、「ギラギラ」という表現がぴったりの星組らしさ満点の作品になっている。

幕開きから「こんなに全編にわたり手拍子をする場面が続くショーはあったか?」と思うくらいアップテンポのナンバーが続き、じっくりオペラグラスを使用する暇もないほど、客席参加型でショーを盛り上げていく。ライブ中継・配信では、逆に落ち着いて演者の表情や衣装のディティールなどを確認でき、大きなメリットになりそうだ。

そんなギラギラのショーの中で、最後のトップコンビのデュエットダンスでは、舞空瞳がまるでディズニープリンセスのように登場。ダンスが得意なふたりが情感たっぷりにみせるとびきりロマンチックな世界を堪能したい。

■ 千秋楽ならでは「舞空瞳サヨナラショー」も!

本編が終わっても見所は続く。今回の公演を最後に宝塚を卒業する舞空の「サヨナラショー」が、本編とは別に千秋楽にのみ上演される。宝塚大劇場公演最終日にも披露されたこのショーはこれまでの「ことなこ」の歩みがギュッと詰まった充実した内容となっており、「センスが良すぎ!」などSNS上でも称賛の声が多数あがっていた。

またサヨナラショー上演後には、今回の公演をもって退団する舞空含む4人の星組生が、宝塚大劇場の大階段を下りて、ひとりひとり挨拶をする。こちらもライブ中継・配信で観ることができるので、本編終了後も、ぜひ最後まで見届けたい。

全国各地の映画館でのライブ・ビューイングの料金は5200円。※一部の映画館ではすでに売り切れも出ているため、詳細は公式ホームページで確認を。またライブ配信は「RakutenTV」「U-NEXT」「Lemino」で1日昼2時まで購入可能で、視聴料は4000円。

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