光る君へ制作統括・内田氏、視聴者の反応「予想を超えた喜び」

『光る君へ』より、まひろ(吉高由里子)(C)NHK
平安時代の長編小説『源氏物語』の作者、紫式部(ドラマの名前はまひろ)の生涯を描く、大河ドラマ『光る君へ』。時の権力者・藤原道長(柄本佑)とまひろのスリリングな関係性に加え、当時の平安貴族たちの、優雅さと苛烈さの両面を徹底的に描いた世界観も評判となっている。
その制作統括を務めるのが、『アシガール』『スカーレット』などの人気ドラマを担当してきた内田ゆき氏だ。これまで多数の萌えキャラを生み出した審美眼を『光る君へ』でも存分に発揮している敏腕プロデューサーに、ここまでの視聴者の反応や、改めて紫式部のすごさを感じた点などについて語ってもらった(取材・文/吉永美和子)。

■ 作品が視聴者のなかで「育っていく」…予想を超えた喜び
──『光る君へ』も、いよいよ終盤に入ってきました。今現在の心境をお聞かせください。
まずは、紫式部がなぜ大河ドラマに取り上げられたのか? という理由を、藤原道長と絡めて有機的に描くことができたかなぁと感じています。あとは視聴者の方々に、ご自分のなかで補いながらドラマを楽しんでいただけていること。
『源氏物語』の内容を(ドラマの中で)説明しはじめると、どうしても話の流れから離れてしまうので、まひろや道長たちの物語のなかに取り入れるような見せ方にしたんです。そうすると「X」(旧ツイッター)で、必ず「これはこういう意味だよ」と説明してくださる方がいて(笑)。

──完全に専門家の目線で、解説してくださる方がいるので、正直私も助かっています。
まひろがどういう思いで『源氏物語』を書いたのかというのを、みなさんが「ああかな、こうかな」と、ご自分のなかで感情を育てながら観てくださっている感じが、ものすごくしております。
うまくいくドラマでは、制作陣が狙ったり、期待している以上に、観てくださっている方のなかで「育つ」ものなのだと考えています。そういう反応が少なからずあることは、私だけでなく、脚本を手がける大石(静)さんや演出陣、スタッフさんや役者さんも、みんな感じていて。それは予想を超えた喜び、やりがいとなっています。

■ 柄本佑の緩急の付け方、吉高由里子の目の演技
──そのなかでもやはり、まひろ役の吉高由里子さんと、道長役の柄本佑さんの演技が、ドラマの人気を支えていると思います。
ご本人たちもおっしゃっていましたが、もともと芝居の相性が非常にいいんですね。まひろと道長が一緒にいるシーンって、実はそんなに多くないんですが、ずっと思いはつながっているということを、お2人とも自分のものとしてやってくださっているから、(2人がずっと一緒という)印象が強くなったと思います。
道長は今後、仕事で悩む男性の側面が強くなっていくんですが、柄本さんは公卿たち、妻の倫子(黒木華)、まひろの前で見せる顔がそれぞれ違うという工夫をされていますね。

──その緩急の付け方が、柄本さんは本当に巧みです。一方吉高さんは、表情をロングでとらえる演出が多いという印象があるのですが。
まひろは身分が低いということもあって、どちらかというと表立って発言することが多くないんです。でもそんなときも吉高さんは、ハッとしたとか心配しているとか、感情がちゃんと目に現れる。その目の演技が素晴らしいので、自然とそうなっているのかと。道長のシーンが多くても、観ている人が主人公の気持ちでドラマを見られるようになっているのは、吉高さんのおかげかなと思っています。

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