JR大阪駅すぐに「巨大な」新シアター、会社帰りにフラッと

2024.2.19 17:45

3月27日開場の「SkyシアターMBS」(大阪市北区)

(写真9枚)

JR大阪駅に隣接した複合施設「JPタワー大阪」(大阪市北区)内に、新しくオープンする劇場「SkyシアターMBS」。2月19日にメディア向けの内覧会がおこなわれ、観客とクリエイターの要望をこれでもかと反映したその全貌が明らかになった。

■ 演劇人から愛された「シアターBRAVA!」を継いで

故・蜷川幸雄氏や劇団☆新感線など、多くの演劇人に愛されながらも、2016年に閉館した「シアターBRAVA!」の後継となる施設。この劇場を運営していた「MBS 毎日放送」は、数年をかけて代替地を模索。

11年の間に、蜷川幸雄をはじめ、野田秀樹、劇団☆新感線など、554公演が行われ、のべ200万人を動員
11年間営業したのち、2016年に幕を閉じた「シアターBRAVA!」(2016年撮影)

2020年頃に「JPタワー大阪」の入居が決まると、ビル関係者や現役の技術スタッフらとの打ち合わせを週2ペースで重ね、劇場が抱えがちな欠点を可能な限り潰していき、究極の理想と言える空間を作り上げた。

■「会社帰りにフラッと訪れるような劇場にできたら」

客席数は最大約1300席と、演劇用ホールとしては大阪最大規模ながらも、2階最後列でも役者の顔が確認できるよう空間造りを工夫。さらに客席も千鳥格子状にして、前列の人の頭が舞台とかぶらない仕様になっている。また座席自体も、背中を包み込むような背もたれ&やや後ろ傾斜のクッションを採用し、長時間座ってもあまり辛くならないという理想を実現した。

長時間座っていても疲れないよう、かなりの工夫が施された客席

元「シアターBRAVA!」支配人で、今回の劇場計画にも大きく携わった武田浩治氏は「お客さまや作り手の『こんなものがあったらいいな』を100以上集めて、それらをできるだけあきらめずに詰め込みました」と感慨深く語り、今後については「2024年度は、すでに9割近くスケジュールが埋まっています。立地の良さを生かして、会社帰りにフラッと訪れるような劇場にできたら」と理想を語った。

館内全体が「グリーン」を基調としているため、開放感が抜群。大きなガラス窓からは梅田の街並みを一望することができる

「SkyシアターMBS」は3月27日に、「シアターBRAVA!」とも縁が深かった藤原竜也の主演舞台『中村仲蔵〜歌舞伎王国 下剋上異聞~』で開幕(前売チケットは完売)。4月4~14日には、日本を代表するミュージカル俳優たちが大挙出演する『カム フロム アウェイ』を上演する。

取材・文/吉永美和子

SkyシアターMBS

2024年3月27日(水)オープン
住所:大阪市北区梅田3-2-2 JPタワー大阪 6F

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