大河のウイカが「千年前も現代人の感覚に近い」と感じた一節

2024.1.31 08:00

「すごくいい紙で作られていて持って帰りたい」と自身のフォトパネルと肩を組むファーストサマーウイカ(1月29日・大津市)

(写真3枚)

俳優のファーストサマーウイカが1月29日、出演する大河ドラマ『光る君へ』(NHK)と関連の深い「石山寺」(滋賀県大津市)を参拝し、自身が演じる清少納言の役作りなどについて語った。

ウイカが演じるききょう(のちの清少納言)は、吉高由里子が演じる主人公・まひろ(紫式部)と肩を並べる才女。本作ではまひろと「想像を超えた関係性」(ウイカ談)を築いていく。

今回会場となった石山寺は、平安貴族たちの信仰を集めた日本を代表する古刹。紫式部が『源氏物語』の構想を練った場所と伝わっており、この日、同大河の世界観を楽しめる施設「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」が境内にオープンした。

関西出身ながら石山寺を初めて訪れたというウイカは、「紫式部が『源氏物語』を書いた同じ場所に、千年の時を超えて自分が立っているという実感があって。(紫式部と)三次元でつながる感じというのは、本当にここでしかできない体験」と、率直に感動を語った。

演じる清少納言は、「『名前を呼ばれて返事して、ほかの人だったらめっちゃ気まずい』みたいなあるあるを(『枕草子』に)書いていて、千年前の人たちも人間的な感覚ってそう変わらないんだ」と、調べるうちに「現代人の感覚に近い人」と感じるようになったそう。

「清少納言がいなかったら、平安の日常生活や(現代人と)同じような考え方をしていたことは、ここまで伝わらなかったかもしれない。『人』というものを残した方だと思います」と自説を述べた。

ききょうの役作りに関しては、「所作のお稽古は受けたんですけど、ききょうは才気煥発で、喜怒哀楽もすごく明確な人だろうと。だからあまり型にとらわれすぎず、生身の人間らしさを大事にできたらと思っています」と「平安しすぎない」をテーマにしているとのこと。

「まだ映像でききょうを見てないので、どこまで使われているかはわかりませんが(笑)」という言葉から、ギリギリの挑戦をしているようなので、出番を楽しみにしよう。『光る君へ』はNHK総合で毎週日曜・夜8時から、NHKBSで夕方6時から、BSP4Kは昼12時15分に放送。

「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」と境内同時開催の『源氏物語 恋するもののあはれ展』は、どちらも2025年1月31日まで開催で、朝9時~夕方5時(最終入場4時半)で、期間中無休。入館料は両展示共通で、大人(中学生以上)600円、小学生300円。石山寺入山とのセット券は大人1000円、小学生450円。

取材・文・写真/吉永美和子

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