文学マニアも反応、「走れメロス」和菓子に込めたこだわり

京都の老舗和菓子屋「亀屋良長」が手がける「文菓子 走れメロス」
1803年創業の老舗和菓子店「亀屋良長」(本社:京都市下京区)の新作として、太宰治の名作『走れメロス』を表現した和菓子「文菓子 走れメロス」が登場。和菓子×文学というまさかのコラボが話題となり、発売前からSNS上で「なにこれ面白い」「ほ、欲しすぎる・・・!」など興奮の声が寄せられていた。
10月27日に発売開始され、早速多くの反響が集まっている同商品について、担当者にこだわりや今後の展望について訊いた。
■ 気鋭作家や音楽とのコラボも視野に
──今回の「文菓子」は、クリエイティブカンパニー「Wunderman Thompson Tokyo」さんとのプロジェクトで生まれたんですよね。和菓子と文学を組み合わせるアイデアは、どのように生まれたのでしょうか。
同社のクリエイティブ・ディレクターの方が、「伝統の技を用いて、日本人みんなが知っている文学の一節を和菓子にできたら菓子ファンはもちろんのこと、若い人や普段和菓子に馴染みのない人にも興味を持ってもらえるのではないか」という思いから発案され、弊社にお声がけいただきました。
和菓子には、味わいはもちろんのことさまざまな形や色といった繊細な表現力があるため、「この表現力を楽しんでもらうためには」と考えるうち、文学に行きついたそうです。

──数ある名作のなかでも、最初に『走れメロス』を選んだ理由などはありますか?
まずはみなさんが「あの物語が和菓子になったの!?」と驚いてくれる知名度がある作品というのが重要でした。そして和菓子になったときにさまざまな表現ができるような、起伏に富んだワクワクするストーリーであるということで、『走れメロス』を選びました。
──たしかに、幅広い世代が知っている名作なので納得です。文学を和菓子で表現するということで、こだわった点を教えてください。
やはりお菓子ですので、まずは「おいしそう」に見えることです。そして、4つのストーリーを最後まで飽きずに召し上がっていただけるよう、見た目・味・食感などで変化をつけています。
そして食べたときに「なるほど!」と思っていただけるように、メロスの「激怒」を表すお菓子には、唐辛子やゆず山椒を効かせてみたり、「結婚式」を表すお菓子には、花嫁が酔いしれる気持ちを芳醇なライチリキュールを加えて表現しています。

──作品のファンにとってはたまらないですね! 実際のところ、反響はいかがでしたか?
文学好きの方からは「味覚でも文学を味わえるのがおもしろい」「自分の好きな小説でもやってほしい!」などのお声をいただきました。
──そうなるとシリーズ化を期待してしまうのですが・・・。第2弾、第3弾が出る構想などはありますか?
そうですね、名作文学だけでなく、気鋭の作家さんの新作とコラボレーションできたらな、と考えています。それと、文学だけにとどまらず1枚の音楽アルバムを和菓子で表現するなんてことにも挑戦できたら楽しそうだなと思っています。
◇
「文菓子 走れメロス」はハードカバーの本をイメージした箱に入っており、「激怒」「祝宴」「水音(みずおと)」「夕陽と共に来たる」、物語の場面をそれぞれ表した羊羹や吹き寄せなどの和菓子、同作の小冊子版がセットになっている。
冊子には色付きのフレーズ部分があり、その箇所に合わせて和菓子を食べるという楽しみ方ができるという。価格は3499円。亀屋良長の本店と公式オンラインショップで発売中だ。
取材・文/つちだ四郎
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