50年で「マクド」の制服はどう変わった? 男女差にも注目

1970年代の制服(左)と今現在の制服(右)
ハンバーガーチェーン「マクドナルド」(代表:日色保)が、兵庫県に出店して7月で50年を迎えた。そのお祝いイベントに、オープン当時のユニフォームの顔出しパネルが登場したが、現在と雰囲気が違うデザインに驚き。歴代ユニフォーム画像のパネルを見ながら、広報担当者に話を聞いた。
■ 50年前の制服はいかに…?
「マクドナルド」は、東京・銀座に日本第1号店(1971年)をオープンし、その2年後に兵庫県に初出店(三宮店)した。オープン当時のユニフォームは、男性は半袖調理白衣のようなデザインに黒いパンツ、頭には和食の調理人のような帽子をかぶり、女性は紺のスカートに、紺と水色の長めのジャケット着用と客室乗務員のような制服だった。どちらも「m」マークがなければ、マクドナルドを連想できそうにない。

そんな初代ユニフォームから一転、2代目(1979年〜)は、紺ベースに紺ストライプの襟付きシャツの爽やかなデザインに。ところが、3代目(1983年〜)のユニフォームは全身赤!になり、4代目(1987年〜)は紺のパンツとスカートに、水色ストライプのシャツになる。4代目までのユニフォームを見る限り、あまり統一されていない印象だ。
「制服は日本独自のデザインで、時代のニーズにあわせて、『マクドナルドらしい装い』をコンセプトとし、清潔感が損なわれることがなく、動きやすさや着心地、機能性を強化しクルーの誰もが着やすいデザインとして変化させてまいりました。デザイナーも固定ではなく、いろいろな方がデザインしています」と広報担当者。
■ 「ダイバーシティー」の観点でも変化があった
初代から役職ごとに異なるデザインはあったそうだが、基本の男女ユニフォーム以外のユニフォームが発表されるようになったのは9代目(2013年)から。現在の10代目(2019年〜)も全5種のユニフォームが導入されている。

「現在のユニフォームは、性別や年齢・国籍などの多様性が進むクルーの誰もが着やすいデザインとするため、色合いも男女の区別がなかったりと、時代の流れを反映しています。役職によって異なる制服については、たとえば胸に太い赤いラインが入っている人は、お客さまサービスに特化した『おもてなしリーダー』という役職で、お客さまのおもてなしを専門におこないます」と担当者。

続いて「そのため、お客さまに声をかけていただきやすいように、少し華やかなデザインにさせていただいています」と、時代と役割に合わせたデザインが考えられていると話す。機能性の面では、動きやすく通気性の良い生地が選ばれ、働く人にも配慮されているそうだ。
約50年の間に、時代やにニーズとともに変わってきたマクドナルドのユニフォーム。今後もどういった「顔」を見せてくれるのか、見守っていきたい。
取材・文・一部写真/太田浩子
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