男闘呼組「今のために活動休止したのかも」再始動そして解散へ

2023年8月までの期間限定で再活動した男闘呼組のメンバー。左から岡本健一、前田耕陽、高橋和也、成田昭次 (4月28日・大阪市内)
■ 成田昭次「野村義男さんに教えてもらった」
──昭次さんは、どんな音楽を聴かれてました?
成田昭次(以下昭次)「僕も親父が音楽好きで。それこそ、最初はザ・ベンチャーズでした」
高橋和也(以下和也)「ベンチャーズ弾いてたね。一時期ね」
昭次「車でもずっとベンチャーズで、インストゥルメンタルじゃないですか、『ダイアモンド・ヘッド』とか『パイプライン』とか自然に耳に焼き付いちゃってて。ほかにも親父が好きだった50sのレコードとかTOTOもあったし。で、ひとつ上の兄貴が最初はギターをやりだして、ロカビリーにハマって、ウッドベースを弾き始めて、ブライアン・セッツァーにハマったんですよ。そこから僕もギターを弾くようになって、僕の親友も始めて・・・。それがマイケル・シェンカーだった。その親友から僕も最初、『弾けて』ってバッキングやらされて(笑)」
一同笑
健一「『Armed and Ready』を流して」
昭次「そう、あれが登竜門なんですよ。80年代初頭ですよね、HRとかHMの音楽シーンが海外で盛んで、国内ではラウドネスとか、44マグナムとか・・・。そこから東京に出て、野村義男さんにいろいろ教えてもらったんですよ。逆行してクラシカルなロック、60年代とか、ローリング・ストーンズ、ザ・ビートルズ、レッド・ツェッペリン、ボブ・ディラン、ラット・・・とか、こんなん聴いたほうが良いと教えてもらって」
──どんどんロック漬けになっていきますね。
昭次「デビューする前にしょっちゅう遊びに連れて行ってもらっていて。生演奏やってるお店がいろいろあるんですけど、そこに一緒に行って、野村さんにいきなり『おまえもステージ出てギター弾け』とか言われるんですよ(笑)」
──実践のなか、体で覚えろと。
昭次「結構スパルタでした(笑)。そういう経験もあるから、そういうのも僕に反映されてるんじゃないかな。自分が影響受けて『いいな』と思ったものはメンバーにも伝えて、お互い共有して共感できる環境にあったし。それから、ボン・ジョヴィやガンズが出てきたり」

──ガンズ・アンド・ローゼズの登場は衝撃でしたね。
昭次「ガンズが大きかったかもしれないですね。それまで80年代はグラマラスなビジュアルで、L.A.でもそんな音楽シーンが盛んだったんですけど、ガンズが出てきて、どろ臭い古典的なサウンドだったんですよ。それをみんなで初来日コンサート観に行って。そのときの影響、刺激は大きかったよね」
和也「中野サンプラザの初来公演ね」
昭次「ちょうど僕がスラッシュ側で。スラッシュがタバコをくわえながら、上半身裸で、ノーパンで、ジャック ダニエルを飲みながらギターソロをずっと弾いてて、PAの音よりもマーシャルアンプからの音がダイレクトに聴こえてきて・・・。そこからスラッシュにハマりましたね。スラッシュになりたいと思いました」
耕陽「なろうとしてたよね(笑)」
昭次「それくらい影響受けましたね。マイケル・シェンカーから始まって、次にスラッシュですね」
──身近に野村義男さんがいたっていうのも、やはり大きかったんじゃないですか。ジャニーズでまさかギターを。
昭次「そうなんですよ。先輩に野村さんがいたっていうのがすごかったですよね。大きかったです」
健一「めちゃくちゃ上手かったよ。今考えたら、まだよっちゃん20歳くらいだし。なんでも弾けましたもん。右でも左でも両方で弾けるんだもん。どの曲でもかかったらすぐコピーしちゃう」
──その年齢でそれは超人ですね。
健一「本当にね。すごかったね(笑)」
昭次「マンツーマンでいつも教えてもらってたし。朝までずーっと」
──贅沢な時間ですね。どんなことをやってたんですか?
昭次「どちらが長く弾いてられるかって。眠くなるじゃないですか、でも『やめちゃダメだっ!』って(笑)。ずっと弾き続けなきゃいけないんですよ。ソロの弾き合いで。そこまではあんまりしないよね」
和也「そりゃうまくなるよね」
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