親子で二人一役に挑戦、市川染五郎「新境地の役」と意気込む

2023.6.9 05:45

若き日の鬼平を演じる市川染五郎(6月7日・京都市内)

(写真5枚)

作家・池波正太郎の代表作『鬼平犯科帳』のレギュラーキャストが6月7日に発表された。主演・松本幸四郎の長男で、歌舞伎俳優の市川染五郎が若き日の鬼平・長谷川銕三郎役を演じ、親子で二人一役を務めることになる。

『鬼平犯科帳』は実在の人物をモデルとした捕物帳。江戸にはびこる犯罪を取り締まり、「鬼平」と恐れられていた長谷川平蔵の活躍を描いている。これまで4度映像化されるなど時代劇の金字塔でもある。

撮影所でもある「松竹京都撮影所」(京都市右京区)で6月7日におこなわれた記者会見には、主演の松本幸四郎をはじめ、仙道敦子、火野正平といった豪華キャスト陣が登壇した。

作中の見どころでもある殺陣の練習について染五郎は、「銕三郎は刀ではなく棍棒を使う。刀とは違い、斬る動作がないので勝手が違い難しいです」と苦労を語り、「銕三郎はのちに『鬼平』と言われる人物で、人情深いところもあるがやんちゃな一面もある。こういう役柄は演じたことがないので、とても難しいが、自分のなかでは新境地の役に挑戦させてもらえ、うれしく思う」と表情を引き締めた。

また、父親である松本幸四郎のことについては、「父が平蔵の姿で現場にいると、同一人物の役を演じているので、自分の未来の姿が目の前にいるのはタイムスリップしたような不思議な感覚がする」と二人一役ならではの感情を明かした染五郎。

テレビなどで時代劇に触れる機会が少なくなってきている昨今。若い世代へのアプローチ方法について染五郎は、「父が言っていたが、時代劇は『ファンタジー』として見られるジャンルだと思う。学校で習うような歴史と混ざると堅く感じるが、ファンタジーやSF作品を観るような感覚で楽しんで欲しい」と真摯に話した。

同作品は、2024月1月に2時間スペシャルドラマ『鬼平犯科帳 本所・桜屋敷』が時代劇専門チャンネルで放送、配信されるほか、2024年5月に劇場版『鬼平犯科帳 血闘』が公開される。その後、連続シリーズの放送も予定している。

『鬼平犯科帳』

出演:松本幸四郎、仙道敦子、中村ゆり、火野正平、本宮泰風、浅利陽介、山田純大、久保田悠来、柄本時生、市川染五郎

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