メディア出演激増の呂布カルマ「僕に順番が回ってきた」

2023.4.23 22:15

ファッションショー『神戸コレクション』に出演した呂布カルマ(4月15日・神戸市東遊園地)

(写真6枚)

テレビ番組、CMなどメディアへの出演が一気に増えたラッパーの呂布カルマ。フリースタイルバトルでも数多くのタイトルを獲得してきた「カリスマ」だが、物怖じしない発言や姿勢はバラエティ番組でも一切変わらず、そのスタイルが視聴者にウケまくっている。

それにしてもなぜ彼はヒップホップシーン以外でもブレイクしたのか。4月15日におこなわれたファッションショー『神戸コレクション』出演直後の呂布本人に話を訊いた。

■「特別にキャラクターを作る必要がないので気が楽」

──ラッパーとしてこれまでたくさんのステージに立ってこられた呂布さんですが、まさかファッションショーのランウェイを歩くとは・・・。

まったく想像していなかったですね。ただ、今日のファッションショーもそうですし、テレビなどでも基本的に私服なんです。髪型、服装とか含めて僕のイメージができていると思うので、なにか特別な格好をしなくて良いから楽っちゃ楽ですね。

──テレビ番組の出演本数も激増するなど、仕事面で大きな変化があるのではないですか?

たしかにラップ以外の仕事が増えましたね。ただバラエティ番組は最初から、自分が求められているのはプロの芸人さんみたいに「おもしろいことを言わなきゃいけない」ではないと分かっていましたし。

もともとの僕を知っているうえでオファーもくれているはずなので、いつもの感じを出せばそれで良いんだろうなって。特別になにかバラエティ用にキャラクターを作る必要がないので、それも気が楽です。

『神戸コレクション 2023』の「DUNLOP REFINEDステージ」のランウェイを歩く呂布カルマ(4月15日・東遊園地)

──2022年8月15日放送『相席食堂』(ABCテレビ)の企画「ロケスター発掘!青田買いSP 2022」への出演がターニングポイントになったんじゃないですか。

そうですね。あのときのロケ中にやった即興ラップが本当に難しくて。喫茶店でいきなり、音も無いなかで即興をやるとか、経験したことがなかったですし。でもあそこでちゃんとできなかったことが逆におもしろかったんじゃないかなって。あれがあるから、バラエティ番組でもちゃんとやれる必要がなくなったというか。

──呂布さんがそうやってテレビに出れば出るほど、フリースタイルバトルでは「ラッパーのくせにテレビばかり出やがって」みたいに言われますよね。ただここまで売れると、そういうバースをぶつけられても今更感があるんじゃないですか。

まあ、僻みっスからね。きっとそれ以外に俺に言うことって無いんじゃないかって思っちゃいます。実際、それしかやっていないわけじゃなく、基本的にはライブをやって、バトルにも出ているので。テレビに出ることで仕事の幅が広がっているだけだから、バトルでそうやって「ラッパーのくせにテレビばかり」とか言われてもまったくなにも思わないです。

■「順番が回ってきて、うまくハマれた気がする」

──テレビ番組やファッションショーなどいろんな分野に引っ張りだこになっている要因は、どういうところにあるとご自身では思っていますか。

自分のなかで何かを変えてこうなったわけでもないですし、シンプルにタイミングかなって。たとえば、テレビによく出ていた誰かがいなくなったとか。あと、Creepy Nutsが僕より前からウケていたし、テレビ的に「ヒップホップの人たちを使ったらおもしろくなるんじゃないか」という流れができていた気がします。

──『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)あたりからその雰囲気がありましたよね。

そうそう、あったじゃないですか。で、ラッパーがテレビに出るようになった。でもいざ使ってみたら結局、そいつが逮捕されちゃったりして。

──よくある話ではありますね(笑)。

そういうことがあると穴が空いちゃうし。「じゃあ別のラッパーを」ってことで僕に順番が回ってきて、うまくハマることができた気がします。まあ、今のところはそれで上手いこといっているんじゃないでしょうか。

4月からは呂布カルマ、相席スタート山添、Aマッソ加納の『正解の無いクイズ』(テレビ東京)がレギュラー化

──以前、ライブ配信で、R-指定さんがテレビなどに多数出ていることについて「大変そうだけど、羨ましい」とおっしゃっていましたよね。

単純に「おもろそう」って思っていました。普段、僕が観ているテレビにR-指定が出ていて、芸人さんたちと会っていたりして。

──一方で「あんなに働く必要もないけどね」ともおっしゃっていました。それは今の呂布さんの多忙さにも当てはまる言葉じゃないですか。

完全に自分に返ってきましたね。僕は(芸能事務所などをつけず)個人でやっているんですけど、そこで受ける仕事量としてはマックスに来ています。物理的には今が限界かな。だけど仕事も自分で選んでやれているんで、その点で調整はできます。

自分が納得できる仕事しかやっていないですし。選ぶポイントは「おもしろそう」「ヒップホップ」「ギャラが良い」「エロい」の4つのどれかに引っ掛かればって感じで。特にエロいが大事なんで、そういう仕事をやっていきたいですね。

この日、『神戸コレクション』のステージ上で「DUNLOP REFINED」の公認大使就任も発表された呂布カルマ。2023年の芸能界の顔になることは間違いなさそうだ。

取材・文/田辺ユウキ

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