森山未來が出身地・神戸とディープに対話、思い描く「理想」は?

2023.3.21 20:15

『KOBE Re : Public Art Project』のメインキュレーターをつとめる森山未來(左)と参加アーティストのひとり・内海昭子さん(右)

(写真5枚)

神戸という地をアートに見立て、再び「魅力」を発見する。そんなプロジェクト『KOBE Re:Public Art Project』が2022年9月より神戸で発足されており、神戸出身の俳優・アーティストの森山未來がメインキュレーターをつとめている。

ここ数年、さまざまなプロジェクトで神戸を訪れ、リサーチを重ねている森山。彼がこの半年間で見たものとは? 同プロジェクトに参加するアーティストのひとり、内海昭子(うつみあきこ)さんとともにお話を伺うと、「単なる観光地では終わらせない神戸」へのビジョンが浮かんできた。

■ 「各地に芸術祭があるのに、神戸だけ蓄積されていない」(内海)

同プロジェクトは、メインキュレーターをつとめる森山未來を中心に、国内からアーティストを集い、実際に神戸に滞在しながらリサーチし、それぞれのアーティストが発見した「モノ・コト・バショ」を元にアート作品制作、あるいは演劇、ダンス、音楽ライブといったパフォーマンス作品を招聘し、上演してもらうというもの。

参加アーティストの作品を見つめる森山未來

──2022年9月から本格始動したプロジェクト。「『パブリック・アート』はつくらずとも、『パブリック』に『アート』はすでにある」と、街をあげてのプロジェクトとしては珍しいものだと思います。

森山「そうですね。このプロジェクトに関しては、『やったからOK』ではないというか。ここからどう人々に認知してもらって巻き込んでいくかが大事。今回は例えば空き屋や廃墟などといった、かつてあり、そして今は忘れ去られている、そういったものがフォーカスされているのですが、そこにはかつて人々の動線があり、風が流れていたわけです」

「そういう場所にアーティストの視点が入ると、これまでの観光のあり方とはまた違う『文化観光』の視点が生まれていく。一過性で終わらず、中長期的に続けていくことで、『どのような景色が広がっていくのか』というところをこれからも共有していけたらいいなと思っています」

──内海さんはこのプロジェクトのどこに魅力を感じましたか?

内海「そうですね、かなりユニークな企画だと思っています。各地に芸術祭があるのに、神戸だけ蓄積されていないということも気になっていたので、そこを新しい形で今後も続けていけるのであればすごく価値があると思います。年間を通してイベントが開催されたりアーカイブを見る機会があったりと、『通年の芸術祭』みたいな形になると、いいかなと」

内海昭子さんの作品は神戸の地層がテーマとなっており、かつてポートアイランド造形のためにおこなわれていた、山→海へと土を運ぶプロジェクトがインスピレーションとなっているそう

──なるほど、あくまでもスタート地点にすぎない。

内海「あと森山さんが神戸の人というのが、すごく大きくて。だいたいの芸術祭はキュレーターをどこかから呼んできて、イチからリサーチして・・・と考えていくのですが、森山さんはめちゃくちゃ神戸のことを知ってはったから(笑)。そのリソースが使えたし、人的な魅力がプロジェクトに入っているというのは、初年度としてはすごくアツいものになったのでは?」

森山「まあ、初年度にありがちな、ちょっと盛りすぎたっていう話もありますけど(笑)」

内海「でもアートだけだと正直厳しいというところもあると思うので、『喫茶演劇』だとかダンスや大道芸など、そういうものが一緒になっていることで豊かな企画になったのではないかと思いますね」

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