大阪・扇町で「伝説」と呼ばれた小劇場、20年ぶりに復活

2023年10月にオープン予定の「扇町ミュージアムキューブ」(大阪市北区)
関西小劇場ブームを牽引した、伝説の小劇場「扇町ミュージアムスクエア(OMS)」の志を受け継いで、2023年10月にオープンする新劇場「扇町ミュージアムキューブ(OMC)」。そのオープニングラインアップが、発表された。
地元の劇団だけでなく、全国各地の旬の劇団が次々に関西公演の会場に選び、作り手にも演劇ファンにも深く愛されたOMS。2003年の閉館から、ちょうど20年後にオープンする形となるOMCは、その跡地にほど近い医療複合施設「i-Mall」内に開設。大きさの異なる3つの劇場に、ミニシアターやギャラリーも併設される。

オープニングを飾るのは、かの「劇団☆新感線」と並んでOMSのシンボルとなっていた劇団「南河内万歳一座」。世間にはびこるさまざまな問題を、ダイナミックな肉体芸で大胆にカリカチュアライズし、OMSから全国、海外へと羽ばたいた老舗劇団だ。この劇場のオープニングを飾ることに、誰も意義を唱えるものなどいない、と思えるほどの適任だろう。

後に続くのも、脂が乗った中堅どころから、将来が期待される若手まで。あるいはバリバリのエンタメ系からアバンギャルドな表現まで、実にバラエティに富んだラインアップ。なかでも、世界的にも認められる凄腕パントマイム俳優・いいむろなおきが主宰する「いいむろなおきマイムカンパニー」(12月1日~3日)や、結成15周年記念で全劇団員が久々に集合する「劇団壱劇屋」(12月29・30日)辺りは、初心者も気軽に楽しめそうだ。
現時点では地元の劇団のみの顔ぶれとなっているが、正式な貸館がはじまれば、かつてOMSを大阪のホームグラウンドと位置づけていた全国の劇団が、続々と訪れるはず。新しい演劇の発信基地として、今後の情報に注目していこう。

OMCは2023年10月2日に正式オープン。初日には、オープニングラインアップに登場する人たちや、かつてのOMS関係者を招いたトークイベントを開催する。
文/吉永美和子
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