米ポップ史の超大物、R・カーペンターが大阪でピアノライブ[PR]

「ビルボードライブ」で来日公演をおこなうリチャード・カーペンター
2022年にはオープン15周年を迎え、レジェンド級の大物を招聘してのプレミアム公演も話題を集めてきた「ビルボードライブ大阪」(大阪市北区)。
振りかえってみれば、こけら落し公演となったスティーリー・ダン(07年)や故バート・バカラック(20年)など、数々の節目において、アーティストとの距離が近い親密な音空間で「ポップ・ミュージック史」に偉大な足跡を残した重鎮の公演を可能にしてきた同ライブハウスだが、3月27日にはカーペンターズとして数多くの名曲を世に送り出してきたリチャード・カーペンターが、一夜限りの貴重なソロ公演を実現させる。あらゆる世代の音楽ファンにとって、至福のステージとなるのは間違いないだろう。
■ 半世紀の時を経ても、色褪せることのない名曲の数々
『遥かなる影(Close To You)』『イエスタデイ・ワンス・モア』『青春の輝き(I Need To Be In Love)』『トップ・オブ・ザ・ワールド』など。永遠のポップス・スタンダードとして、今もタイムレスな輝きを放ち続ける名曲の数々をいくつか列挙してみるだけで、もはや何の説明も必要ないと言いたいところだが、ここで彼の現在に至るまでの歩みをザッと振りかえってみよう。
幼い頃からレコード・コレクターだった父親の影響でさまざまな音楽に親しみ、やがてピアニストとしての才を開花させたリチャードは、60年代中盤に妹のカレンをドラマーに擁した自身のジャズ・トリオで音楽活動を本格化させた。ただ、インスト主体の音楽性ではなかなか成功を掴むことができず、カレンの類まれなボーカルを活かした方向性へとシフトしていくなかでカーペンターズを結成し、1969年に「A&Mレコード」からデビュー。
「A&M」といえば、日本では90年代に「渋谷系」が隆盛するなかで再評価の機運が高まり、洒脱なアレンジとハーモニー豊かなメロディに彩られた良質なポップ・ミュージックの宝庫として知られるが、カーペンターズはその流れを70年代に継承し、米国音楽の粋を極めながらも破格の商業的な成功を収めたスーパー・グループとなった。
そしてその成功には、リチャードによる多重録音を駆使したコーラス・ワークの斬新さ、ビートルズ、バート・バカラック、ロジャー・ニコルズといった才人たちの手による楽曲に大胆なアレンジを施して独自のものとしてしまうマジカルな編曲術、それらの巨匠と肩を並べるソングラィティング力の非凡さが不可欠であったことは、半世紀前後の時を経ても色褪せることを知らない名曲の数々に、じっくりと耳を傾けてみれば明らかなことだ。
■ 原曲に対する繊細な解釈に満ちた「ピアノ・ソロアルバム」
カーペンターズは1983年にカレンが32歳の若さで亡くなってしまったことで悲しい終焉を迎えてしまったが、リチャードはその後も寡作ながら2枚のソロ・アルバムも発表しながら、音楽活動を継続。
2021年には、自身名義のアルバムとしては23年ぶりにして初のピアノ・ソロ録音となった『ピアノ・ソングブック』をリリースしたが、カーペンターズの名曲の数々をピアノ演奏だけでシンプルに表現することと向き合った本作は、やはり単純にインストゥルメンタル化しただけの録音とは異なる特別な響きと原曲に対する繊細な解釈に満ちている。
また、このアルバムを制作するキッカケとなったのが、2019年に来日した際、朝のテレビ番組『スッキリ!』(日本テレビ系)に出演し、ピアノでカーペンターズの楽曲を演奏をした映像を観た海外のレコード会社の担当者が、「ソロ・ピアノでアルバムを作らないか」と話を持ちかけてきたことだったようで、何度かのリバイバルによってカーペンターズ人気がとりわけ高い日本のファンとしてはうれしいところ。
もともとはジャズ・ピアニストとして音楽家としてのキャリアを歩み始めたリチャードとしては原点回帰的な側面もあり、人生において円熟期を迎えた現在の彼だからこそ表現し得たとも言える味わい深い作品となっている。
そんなピアノ/キーボード奏者、作曲家、アレンジャーとしてマルチな才を発揮し、多重録音ポップスの先駆者でもあるレス・ポールや、実験性とポップさを両立させた鬼才ブライアン・ウィルソンを擁したビーチ・ボーイズといった偉人たちからの影響も独自に応用しながら、米国音楽の多彩なエッセンスを不朽の名曲の数々へと昇華してきたポップ・マエストロが、貴重なソロ公演を実現させる。
公演タイトルに『plays The Carpenters Greatest Hits and more』と銘打たれているように、本人の手によって紡がれるカーペンターズの代表曲の数々を最もシンプルな形で味わえるステージは、すべての音楽ファンにとって忘れることができない至福の時間となるだろう。
日程は3月27日、夕方5時開演/夜8時開演の2ステージ。料金はサービスエリア2万円、カジュアルエリア1万8500円。ほか、3月29日・30日に「ビルボードライブ東京」、4月3日に「ビルボードライブ横浜」でも開催される。

※本公演は新型コロナウイルス感染症対策用の座席レイアウトを使用し、公演を実施いたします。
※ご来場前に必ず「新型コロナウイルス感染症対策について」ページ内の<お客様へご協力のお願い>をご確認ください。
文/吉本秀純
提供/阪神コンテンツリンク
リチャード・カーペンター
日時:2023年3月27日(月)
時間:1stステージ=17:00〜、2ndステージ=20:00〜
会場:ビルボードライブ大阪(大阪市北区梅田2-2-22 ハービスエントB2)
料金:サービスエリア20000円、カジュアルエリア18500円 ※飲食代は別途
電話:06-6342-7722
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