三宅健「僕も純粋な人間なので」、劇団☆新感線でのヤクザに期待

2023.1.13 19:00

劇団☆新感線43周年興行・春公演『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』で主演を務める三宅健(13日・大阪市内)

(写真2枚)

大阪が生んだ人気劇団・劇団☆新感線が、元V6の三宅健を主演に招いて、12年前に発表した『港町純情オセロ』を『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』として再演。1月13日に、新感線座長・演出のいのうえひでのりと三宅の会見が、大阪市内でおこなわれた。

■ 「笑えて泣ける空気になると思います」(いのうえ)

シェイクスピア悲劇の傑作『オセロ』を、高度成長期の関西で生きるヤクザたちの世界に置き換えた本作。ブラジルの血を引く若頭・亜牟蘭オセロが、惚れた女性のためにカタギになるも、彼に裏切られる形となった女組長の嘘の数々に乗せられて、自滅の道に追いやられる・・・という内容だ。

2023年劇団☆新感線43周年興行・春公演  Shinkansen faces Shakespeare『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』

いのうえは「シェイクスピアは、おもしろい作品はすごくおもしろいけど、台詞回しや登場人物の名前の複雑さが大きなハードルになるから、翻案した方が親切。しかも関西弁なので、笑えて泣ける空気になると思います」とその狙いを語り「ポイントで歌と踊りは入れるけど、基本的には会話劇です。そこがほかの新感線とは最大に違う、この作品ならではの魅力」とアピールした。

一方の三宅は、新感線もシェイクスピア芝居も初体験。「いのうえさんは散歩している所をよく見かけて(笑)、いつか舞台でもご一緒できたらと思っていました」と意外な縁を語り、本作については「舞台を関西にしたことで、その土地の風土を感じることができて、普通にやるよりも見えてくるモノがあるんじゃないか」と、オススメのポイントを挙げた。

■ 「自分で言うのもなんですけど、純粋な人間なので」(三宅)

初演では劇団員・橋本じゅんが、滑稽ながらも哀愁深く演じた亜牟蘭オセロ。三宅は自分とオセロとの共通点は「まっすぐな所」だという。

三宅は「純情でまっすぐ過ぎるがゆえに、人にだまされて乗せられて、変な想像を1人で膨らませてしまう。自分で言うのもなんですけど、僕も純粋な人間なので(笑)、オセロと通じる所があります」と自己分析。

そしていのうえも「彼は本当にまっすぐな人。オセロはメチャクチャな人だけど『真面目過ぎるからそうなった』とも言えるし、三宅君のまっすぐさが、逆に笑えるというところにまで行くといいかなあと思います」と希望を語った。

そして本作について、三宅が「シェイクスピアに触れたことがない人でも、すごく入りやすいんじゃないか」と語れば、いのうえも「ガッツリとシェイクスピアであると同時に、夢がいっぱいあって元気だった頃の日本に対する、ラブレターみたいな作品。できるだけいろんな人に触れてほしいです」と、広く観劇を呼びかけた。

脚本は初演に引き続き青木豪が担当し、三宅以外には松井玲奈、粟根まこと、寺西拓人、高田聖子などが出演。東京公演を経て、大阪は4月13日~5月1日に「COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール」(大阪市中央区)で上演。チケットは一般1万4500円、22歳以下2200円で、2月26日から発売開始。

取材・文/吉永美和子

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