岸谷五朗が新たな関西弁と出合う「悪い言葉がいっぱい(笑)」

2022.12.30 17:30

音楽劇『歌うシャイロック』にて、主演を務める岸谷五朗

(写真2枚)

寺脇康文と共同で主宰する演劇ユニット「地球ゴージャス」で脚本・演出を担当し、ミュージカル『キンキーブーツ』では上演台本・演出協力をつとめるなど、俳優以外でもマルチに活躍している岸谷五朗。久々の主演舞台『歌うシャイロック』の記者会見が大阪でおこなわれ、現在格闘中の大阪弁のことや、会場の「京都南座」(京都市東山区)の期待についても語った。

■ 朝ドラと打って変わって、今回は「大阪弁が非常に乱暴」

シェイクスピアの名作喜劇『ヴェニスの商人』を、戯曲『焼肉ドラゴン』で知られる劇作家・演出家の鄭義信が、全編大阪弁の音楽劇に翻案した舞台。原作では非情な悪役として描かれているユダヤ人の金貸し・シャイロックの目線からこの世界をとらえ直した、歌あり踊りありのノンストップ・エンターテインメントとなっている。

台詞が大阪弁になったことで「あたたかさや親近感が生まれている」と評価する岸谷。東京生まれではあるが、実は大阪を舞台にしたNHK朝の連続テレビ小説『てるてる家族』(2003年)で、主人公の父親役を演じたことがあるので、大阪弁には結構なじみがあるそうだ。

「『てるてる家族』のときは本当に大変で、音符でたどるような感じで、イントネーションを覚えました。あのとき相当特訓したので、今回はかなり楽ですね」と自信を見せつつ「シャイロックは悪徳高利貸しなので、大阪弁が非常に乱暴。お父さんの役では使わなかった、悪い言葉がいっぱい出てくるので(笑)、それがとても楽しいです」と、新たな大阪弁との出会いにワクワクしている様子だった。

音楽劇『歌うシャイロック』にて、主演を務める岸谷五朗

■ 歴史ある「京都南座」に、岸谷「強い味方になるだろう」

関西公演の会場となるのは、シェイクスピアが活躍した頃とほぼ同時代に建てられた、400年以上の歴史を持つ劇場「京都南座」。岸谷は「演出家だったらとっくに劇場に下見に行ってるけど、役者だけなのでまだうかがってないです」と正直に打ち明けつつも、初めて劇場に立ち入るときを非常に楽しみにしているという。

「世界三大劇場の一つの、アルゼンチンの『コロン劇場』に行ったときに、ずっとなにかわからない鳥肌が立っていたんです。歴史の古い劇場には、五感や毛穴で感じる良さや、劇場の持つ力みたいなものがあります」と当時の感覚を語り、「南座」についても「役者が劇場の力を借りて、そのエナジーを観客にぶつけるというときに、南座はとても僕の強い味方になるだろうなあと思っています」と期待を語った。

岸谷のほかには、中村ゆり、岡田義徳、和田正人、渡部豪太、真琴つばさなどが出演。上演は2月9日~21日。チケットは一等席1万2500円、二等席7000円ほか、現在発売中。

取材・文・写真/吉永美和子

音楽劇『歌うシャイロック』

会場:南座(京都府東山区中之町198 四条大橋東詰)
期間:2023年2月9日(木)~2月21日(火)
料金:一等席1万2500円、二等席7000円、三等席4000円、特別席1万3500円

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