宝塚版HiGH&LOWが開幕、ハイロー好きも興奮の内容に

2022.8.27 16:45

真風涼帆のコブラ率いる「山王連合会」。ほか、ヤマトやダン、テッツも登場する

(写真5枚)

LDH JAPANによる人気プロジェクト『HiGH&LOW』をミュージカル化した宝塚歌劇団宙組公演が8月27日、「宝塚大劇場」(兵庫県宝塚市)で開幕。宝塚に初めて足を踏み入れたハイローファン(記者)も最初から最後まで興奮の内容だった。

2015年に連続ドラマとしてスタートした『HiGH&LOW 』。2016年より公開された映画シリーズは作品数にして7作、累計観客動員555万人を突破。個性豊かなキャラクターや、ダンスパフォーマンスのようなアクションシーン、「SWARDの祭りは達磨通せや」といった中毒性のあるセリフなど、ファンが熱狂する要素がたっぷり詰め込まれている話題作だ。

宝塚版『HiGH&LOW』では、この作品群に隠された前日譚「主人公のコブラが無口になった理由にまつわる悲恋」を新たに構想。守るべき女性、そして守るべき街との間で葛藤する男たちの愛と闘いの物語が、究極の男役を体現するトップスター・真風涼帆さんと宙組によって繰り広げられる。

■ おなじみのチームテーマ曲は、宝塚アレンジで披露

伝説のチーム「ムゲン」の解散後、5つのグループ「山王連合会(さんのうれんごうかい)」「White Rascals(ホワイトラスカルズ)」「RUDE BOYS(ルードボーイズ)」「鬼邪高校(おやこうこう)」「達磨一家(だるまいっか)」が台頭。それぞれの頭文字をとった「SWORD」地区が誕生する前日譚を描いた本公演。

原作とおなじくチームごとにド派手な紹介があるのだが、大階段を使った登場シーンにさっそく「宝塚」らしさを実感。三代目J SOUL BROTHERSやGENERATIONSら、LDH所属アーティストによる各チームのテーマ曲も宝塚らしいアレンジが施され、序盤からテンションはMAXに。

演出の野口幸作氏いわく、LDHサウンドの雰囲気を損なわずに宝塚のフルオーケストラを取り入れるため、打ち込みの音を流しながらオーケストラも参加するという同期演奏という形をとったそうで、原作とはまた違った迫力が生まれていた。

芹香斗亜演じる「White Rascals」のリーダー・ROCKY

■ 仕草など再現されつつ、より魅力的になった各キャラクター

ワイルドだがやさしさも兼ね備えた真風涼帆さんのコブラ、サングラスの触る仕草すら丁寧かつ微細に表現した芹香斗亜さんのROCKY、アクロバティックな殺陣をこなす桜木みなとさんのスモーキー(会見で原作脚本の平沼氏が「動いているスモーキーに会えてうれしかった」と言っていたが、本当にそう)、和傘を使った舞いが強く美しい瑠風輝さんの日向、そしてゾンビのように立ち上がる動きを完コピした鷹翔千空さんの村山・・・と、各キャラクターの魅力が満載。

今作のキーパーソンであるコブラの幼馴染・カナ(今作オリジナル)はトップ娘役・潤花さんが可憐に演じるほか、レディースチーム「苺美瑠狂(いちごみるく)」やそれに対抗する「苦邪組(くじゃく)」(今作オリジナル)の苦邪組七姉妹など、娘役のみなさまも必見だ。

桜木みなと演じるスモーキー。RUDE BOYSの無名街も表現

■ 舞台機構や衣装など、宝塚歌劇のすごさを体感

無名街や山王街を一望できるアーケードなど、『HiGH&LOW』の世界観を取り入れたセットが目まぐるしく変わっていくさまや、合間合間で披露される煌びやかで魅力的な衣装にも驚くばかり。

「宝塚歌劇」と『HiGH&LOW』という夢のコラボで至高のエンタテインメントを体感でき、また「コブラが無口になった理由」が判明した今、ハイローを1から見返したくなるような作品に仕上がっていた。

宙組公演『HiGH&LOW ーTHE PREQUELー』は、8月27日から9月26日まで「宝塚大劇場」で、10月15日から11月20日まで「東京宝塚劇場」でおこなわれる(後半はショー作品『Capricciosa(カプリチョーザ)!!ー心のままにー』を上演)。

ちなみに「宝塚ホテル」のレストラン「フェリエ」には同公演にちなんだ料理やデザートが登場。ハイローの「抗争」にかけた「香草」風味の豚肉のメイン料理や、「抗争」をイメージし口のなかでパチパチはじけるキャンディが楽しいデザートなどが楽しめるという(カフェテリア「フルール」ではチョ「コブラ」ウニーも・・・細かい!)。

9月9日には鬼邪高校にスポットを当てたスピンオフ作品、映画『HiGH&LOW THE WORST X』も公開となる。

取材・文・写真/Lmaga.jp編集部

宝塚歌劇団宙組公演『HiGH&LOW -THE PREQUEL-』

期間:2022年8月27日(土)〜9月26日(月)
会場:宝塚大劇場(兵庫県宝塚市栄町1-1-57)

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