ちむどんどん第20週振りかえり・青いパパイアを探しに

2022.8.26 08:15

笑顔で夫・和彦(宮沢氷魚)と話す暢子(黒島結菜)(C)NHK

(写真5枚)

ふるさとの沖縄料理に夢をかけるヒロインが、料理人として東京で成長していく連続テレビ小説『ちむどんどん』(NHK朝ドラ)。8月27日は「青いパパイアを探しに」と題した第20週(8月22日〜26日放送)を振りかえる。

ヒロイン・暢子(黒島結菜)が独立に向けて開店準備を進める矢先、体調不良のため訪れた病院で妊娠していることが判明する。喜びに包まれる暢子(黒島結菜)と夫の和彦(宮沢氷魚)だったが、暢子は独立のためにレストラン「アッラ・フォンターナ(以下、フォンターナ)」を退職し、和彦は解雇同然で新聞社を退職した直後のことであった。

「フォンターナ」のオーナー・房子(原田美枝子)は、妊娠の報告に来た暢子に「お店のオープンは延期しなさい」と告げる。暢子の身体を案じる房子は「この店に戻って経理処理の仕事をお願いします。時期がきたら産休をとって、元気な赤ちゃんを産むように」と、出産を優先して今回の独立は白紙に戻すよう命じるのだった。

房子(原田美枝子)が暢子(黒島結菜)と和彦(宮沢氷魚)にあることを告げる(C)NHK

房子の言葉に落ち込んだ暢子は、母・優子(仲間由紀恵)に電話をかける。お腹の子を何よりも大切に感じる気持ちと夢を叶えたい思いで葛藤する暢子は、「こんなときにお店もオープンしたいとか欲張りなのかね?」と相談。

優子は「まずは元気な赤ちゃんを産むのが最優先。そして生まれてくる子どもに暢子がちむどんどんしていく姿を見せてあげたらいい」と励まし、「反対する人たちの話にもちゃんと耳を傾けて」と、周囲の人々との話し合いを促していく。

ほどなくして、暢子と和彦は和彦の母・重子(鈴木保奈美)に妊娠を報告しに行く。和彦が退職の件は伏せたまま話を進めようとするも、重子はすでに事情を把握しており、「暢子さんのお店が軌道に乗るまで、これから2人でどうやってー生活していくの」と指摘。

親戚を通じて和彦に仕事を紹介しようとするが、和彦はフリーランスの記者として活動し、いずれ沖縄文化の著書を出したいのだと語る。暢子たち夫婦は互いの夢を支え合って応援したいと、重子に気持ちを伝える。

周囲の応援を得た暢子は、もう一度独立について房子と話をしようと「フォンターナ」を訪れる。姉夫婦の援助を無駄にしたくないという思いもあり、出産と独立を両立させようとする暢子は、改めて房子に覚悟を伝える。

一方で房子はかつて実の妹が流産した時の後悔もあり、暢子の身体のためにも独立を一度諦めるように主張していたのだった。だが、暢子の熱意を受けて、房子は暢子の身を案じながらも独立に向けた3つの条件を提示する。

その条件のひとつである「店の味を任せられる料理人を雇う」を満たすため、暢子は料理人探しを始めるが、なかなか求める人材には出会えない。さらに、和彦もフリーの記者としていくつかの出版社に企画を持ち込みに行くが、各所の反応は芳しくなく苦戦が続くのだった。

暢子がばったり出会った矢作(井之脇海)(C)NHK

料理人探しと仕事の受注にそれぞれ難航する暢子たちが、相談のため鶴見の沖縄居酒屋「あまゆ」を訪れていると、突然「食い逃げだ!」という怒号が響く。暢子たちが外へ出ると、そこには暢子がかつて働いていたレストラン「フォンターナ」で先輩料理人だった矢作(井之脇海)の姿があった。独立に失敗した矢作は借金を抱えて妻と別れ、日雇いの仕事も見つからずに今や食い逃げをするほど生活に困窮していた。

そんな矢作を、暢子は自分が出す沖縄料理店「ちむどんどん」の料理人として勧誘する。かつて「フォンターナ」を前触れなく一斉退職し、資金繰りに困ると店の権利書を持ち出して悪徳業者に渡した過去がある矢作。周囲は反対し、矢作自身もその誘いを断るが、矢作の腕を見込んでいる暢子は「矢作さんとしか『ちむどんどん』はやれないと思えてきた」と、ますまます思いを強めるのだった。

その頃、沖縄では学校で給食主任を任された暢子の姉・良子(川口春奈)が、学校給食の改革に悪戦苦闘していた。給食で地元・やんばるの野菜を使いたいが、仕入先の農家を見つけることができず、苦戦する良子。困った良子は母・優子に相談し、新垣のおばぁ(あめくみちこ)や善一(山路和弘)らに協力を仰ぐも、なかなか進展しないでいた。

しかし、「もっと子どもたちにこのやんばるの“ふるさとの味”を知ってもらいたいんです!」奮闘する良子の姿に、給食の調理員として働く安室のおばぁ(きゃんひとみ)は徐々に心を動かされる。そして良子は、安室のおばぁから給食用に野菜を出荷してもいいという農家を紹介してもらうことになる。

幼なじみの智(前田公輝)の協力を得て、ライブに挑む歌子(上白石萌歌)(C)NHK

そして、民謡歌手を夢見る暢子の妹・歌子(上白石萌歌)は、幼なじみの智(前田公輝)が取引先の居酒屋の主人に頼み込み、人前で唄三線を披露することになっていた。初めてのライブに挑戦する歌子だったが、緊張のあまりか細い歌声となってしまい、場の空気に耐えられずその場を立ち去ってしまう。

さらに智が自分のためにウソをついていたことを知ってしまった歌子は苛立ちを見せるが、智の「俺は歌子のファン第一号になる!」「俺は本気で歌子を応援したい。その気持ちはウソじゃない」という言葉に2人の距離は近づき・・・。

本作は、沖縄・やんばる地域で生まれ育ったヒロインが、個性豊かな家族と支え合いながら、沖縄本土復帰からの50年を歩んでいく物語。放送はNHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半から。土曜日はその週の放送を振りかえる。

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