「兄弟愛なんてない」ミキ昴生、10年背負い続けた兄の覚悟

2022.4.28 06:15

お笑いコンビ・ミキ(左から亜生、昴生)

(写真4枚)

4月29日に開幕する『Warai Mirai Fes 2022』に出演する、お笑いコンビ・ミキ(昴生、亜生)。今回は同イベントの軸である「SDGs(持続可能な開発目標)」の目標のなかのひとつ「パートナーシップで目標を達成しよう」になぞって、実の兄弟である2人の関係性について話を訊いた。

取材・文/田辺ユウキ

「出番ギリギリで『ここ変えるぞ』と言ってくる」(亜生)

──コンビ結成10年目に『上方漫才大賞』の奨励賞受賞、おめでとうございます。昴生さんは当日、自分たちとほかコンビのネタに出てくるワードが被るのが嫌だからと、出演する全組の舞台をチェックしていたそうですね。

昴生:時事ネタを使うときは、特に前の出番の人たちが気になるんです。賞レースに関係なく、「NGK」(なんばグランド花月)の出番のときも「みんなどんなことをしゃべっているんやろう」って。そこでワードが被ってしまったら、後から出てくる方の内容が弱く聞こえる。よほどじゃない限り、被りがあったらワードを変えますね。

──変えることでネタ全体がガラッと違うものになる恐れはないんですか。

昴生:僕らの場合、ネタの設定がほかと被ることがあまりないから、その点は大丈夫なんです。ピンポイントで出てくるワードに関しては気にしますね。『上方漫才大賞』で言えばウィル・スミスの話題。もし誰かがその話をしたら変えるつもりでした。だから、ひとつのワードで2、3分くらい引っ張るようなネタは、賞レースでは被りが怖くてできません。

亜生:僕は真逆。前に『M-1』の予選でほかのコンビがめちゃくちゃウケてるのを観て、その焦りからリズムを崩したことがあってから、観ないようにしています。ただ、兄ちゃんはその日のネタを観て、出番のギリギリで「ここを変えるぞ」と言ってくる。「あんなに練習してきたのに、今まではなんやったんや!」っていつも思ってます(笑)。

インタビュー中も笑いの絶えない2人

昴生:その方がネタに新鮮味が出るやん。どんなにおもしろいネタでも、お客さんは何度も聞いたら笑われへんって思うんです。でもこういうやり方は、亜生が弟やから付いてこれるんちゃうかなって。ミキ結成前は、何度かコンビを組んでは解散してきたんですけど、解散理由は僕が厳しすぎたからなんです。

亜生:ほんまにめちゃくちゃでした。当時、僕でも兄ちゃんに「それは相方さんに言わん方がええ」と何度か言いましたし。当時は恋人だった(昴生の妻の)まみちゃんからも「そら解散されるわ」と怒られていましたから。

昴生:そのとき組んでいた相方に対して「もっと頑張れるやろ」となっていたんです。だけどそれは僕の勝手な考え方だって気づきました。語弊がある言い方に聞こえるけど、そもそも芸人って社会にうまくなじめない人間の集まり。基本的にそこまで頑張らないんです。だけど僕は闘志がメラメラしていたから、そういうところで相方たちと気持ちがズレていきました。

亜生:あのときの兄ちゃんは、相方さんに新ネタを書いた紙を出番直前に渡して「これ覚えとけ」って感じだったらしくて。そんなん、やっていて楽しいわけがないじゃないですか。

昴生:そのときの僕は「今楽しくてどないすんねん」って思っていました。苦しいことを乗り越えた先に楽しいがあるんやから、今辛くあれよって。・・・大きな勘違いをしていましたね。みんな好きでお笑いをやっているのに、なんでわざわざ辛い道を選んでいたんやろうって。今は「ずっと楽しいままでええやん」という気持ちです。

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