幕末・明治を代表する「二大浮世絵師」の共演、京都でお目見え

歌川国芳「朝比奈三郎鰐退治」嘉永2年(1849) 大判3枚を連ねたパノラミックな画面に注目
江戸後期から幕末にかけて名を馳せた浮世絵師・歌川国芳(1797~1861)と、彼の弟子で幕末から明治にかけて活躍した月岡芳年(1839~1892)。2人の作品を中心とする約150点からなる展覧会『挑む浮世絵 国芳から芳年へ』が、「京都文化博物館」(京都市中京区)でスタートした。
国芳と芳年、2人の作品に共通するのは、人々を驚かせるダイナミックで劇的な表現に秀でていることだ。国芳が大判(約26cm×39cm)を3枚、時には4枚を横に連ねて描いた武者絵や怪奇な伝承は、その真骨頂ともいえる。
芳年が同時代の浮世絵師・落合芳幾と共作で描いた『英名二十八衆句』は、残虐な場面を描いた「血みどろ絵」として今日に知られている。ほかにも、美人画、役者絵、戯画などさまざまなジャンルの作品が見られ、観客を楽しませてくれる。
同館学芸員の有賀茜さんは本展について、「『英名二十八衆句』全28点を一度に見られるのは、とても貴重です。ただ、残虐な場面を見たくない人もいるでしょう。そんな人のために本展では、エスケープを設けて「血みどろ絵」をスルーできる導線もあります。また美人画では、面長な顔で大らかな雰囲気の国芳と、細面で現代的な色気が感じられる芳年、2人の作風の違いを見比べてください」とアピールした。
なお本展の作品は、「名古屋市博物館」が所蔵する著名な「尾崎久弥コレクション」と「高木繁コレクション」約2100点から、名品を精選したもの。展示作品すべてが撮影可能なので、お気に入りを見つけたら撮影をお忘れなく。一般1400円ほか、開催は4月10日まで。
取材・文/小吹隆文(美術ライター)
『挑む浮世絵 国芳から芳年へ』
日程:2月26日(土)~4月10日(日)
時間:10:00~18:00、金~19:30 ※入場はそれぞれ30分前まで 月休 ※3/21(月・祝)開館、3/22(火)休館
会場:京都文化博物館 京都市中京区三条高倉
料金:一般1400円、大高生1100円、中小生500円
TEL:075-222-0888
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