ぽってり背中が愛おしい…京都の老舗による「猫」和菓子に悶絶

左から「福の寅」「ミケ」「アメショー」※「’22セット」は各1個入りの計3個(1404円)
ぽってりした丸い背中が愛らしい「猫」和菓子の投稿に、SNSで「かわいすぎる」との声が殺到。手がけるのは京都の老舗和菓子店「二條若狭屋」(京都市中京区)で、2月22日の「猫の日」まで3種の生菓子がセットになった新作が販売されている。
創業は大正6年、初代は江戸時代からの老舗「総本家若狭屋」で修業し、「不老泉(ふろうせん)」や「家喜芋(やきいも)」などの銘菓で知られる同店。新作を次々と生み出している専務取締役の大石祐二さんに、製作経緯を訊きました。
■ 「うちの猫みたい」…猫好きの反応がきっかけに
──丸い背中がかわいすぎます・・・。誕生のきっかけは何だったのですか?
実はこの猫のお菓子は、お客さまの声をヒントに生まれたんです。2021年末に、干支・寅の後ろ姿をモチーフにした生菓子「福の寅」を発売したところ、「うちの猫みたい」と猫好きのみなさんから予想外の反応がありまして。年末年始だけで1000個以上、ほかの正月菓子の約3倍も売れるほど好評となりました。
──「寅」の和菓子がはじまりだったんですね。
そうなんです。今年は「22=にゃんにゃん」のゾロ目年でもあり、初の試みとして1月22日から、新たに猫の「ミケ」と「アメショー(アメリカンショートヘア)」を加えた3種の生菓子入り「’22セット」(1404円)を販売しました。一時は売り切れることもあり、ご好評をいただいております。バレンタインや猫の日に向け、予約をしてくださる方も多いですね。
──猫だけではなく、きっかけになった寅もいるのはうれしいです。
はい、今年の干支と猫の日のコラボになっていますよ。姿は似ていますが、よく見ると寅の耳は丸く、猫の耳は少し尖った形に微調整しています。
──さすがの職人技です。ほかにもこだわった点は?
寅とアメショーは上用(薯蕷)製、ミケは外郎(ういろう)製で食感が異なります。なかも寅はこしあん、アメショーは波照間産の黒糖あん、ミケは白あんといろいろな味を楽しんでいただければ。さらに、職人の遊び心で、20匹に1匹ぐらいの割合でミケにはハート柄があり、しっぽが左向きの子もいるので、それは当たりですね! 何か特典がある訳でないですが(笑)。
──そんなサプライズも! 後ろ姿のデザインにしたのはなぜですか?
元々、和菓子は想像をふくらませながら風情を楽しむものだと思います。作る前に実物の写真を多数見たのですが、直接的な顔だけというより、後ろ姿の方が「寝てるのかな」「子猫なのかな」などと、それぞれ想像してくれるかなと思いました。

■ 大正6年創業、老舗店が「映え」を生み出すワケ
──老舗の京菓子店がいわゆる「映える」お菓子を作るのは意外にも感じましたが。
うちは代々、お茶会向きなどの伝統的な菓子を作ってきましたが、コロナ禍でその需要が減り、厳しい状況になりまして。菓子店として何ができるのか考えたときに、おうちでの時間が増えるなかで「ほっこりできる」「楽しい」と、笑顔になってもらえるものも作ろうと思ったのです。
──今回の寅や猫以外にも、反響があった商品はありますか?
おととしの5月ごろに初めて「かわいい」を意識し、「アマビエ」の生菓子を作ったら、多くの方が購入してくださいました。ハロウィンやクリスマスなど季節ごとに「アマビエ」の新作を出すようになり、これまで17種になるほど好評で、今に至ります。
──今後はどんなお菓子を作っていきたいですか?
京菓子やお茶の文化を守るために、伝統的な菓子はもちろん作り続けたいです。そのためにも、今回のような和菓子の魅力も伝えられたら。また、お子さんには和菓子が遠い存在だと思いますので、「かわいい」をきっかけに、こだわりの素材を使った職人の味に慣れ親しんでもらえたらうれしいです。
◇
おなじくSNSで話題となっているバレンタイン向き生菓子「くまのきもち」(432円)は2月14日まで販売(猫と寅の生菓子の販売期間は2月22日まで)。営業は朝8時~夕方5時、水曜休。「寺町店」(京都市中京区)とオンラインショップでも購入可。
(※2月22日更新:好評につき、猫と寅の生菓子の販売期間が3月3日まで延長!)
取材・文・写真/塩屋薫
「二條若狭屋」
場所:京都市中京区二条通小川東入る西大黒町333-2
営業:8:00~17:00(水曜休)
電話:075-231-0616
※寺町店
場所:京都市中京区寺町通二条下る榎木町67
電話:075-256-2280
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