「もはや職人」舞台上で8キロのロボットを操る劇団四季俳優

タング役を務める生形理菜(左)と渡邊寛中(右)
劇団四季のミュージカル『ロボット・イン・ザ・ガーデン』が、2月23日に「京都劇場」(京都市下京区)で開幕する。注目すべきはパペティア(パペットの操演者として出演するパフォーマー)と呼ばれるふたりが操作する、ロボット「タング」だ。
2月1日におこなわれたオンライン取材会では、2020年の東京初演よりタング役をペアで務める劇団四季の俳優・生形理菜と渡邊寛中が、タングを舞台に息づかせる苦労を打ち明けた。
同作は今夏、二宮和也主演の映画版も公開予定の、英国作家デボラ・インストールによる小説が原作。AIの開発が進む近未来、心に傷を抱えた主人公ベンが壊れかけのロボット・タングと旅をするなかで、人生の大切なものに気づいていく物語が、多彩なダンスや歌でつづられる。
生形は「タングは8キロぐらいあり、振り子の原理で動かしているのですが、最初は動かすこともままならなかった。再演を経て表現の幅が生まれ、(京都公演では)進化したロボットをお見せできるのではと思います」と、意気込んだ。
四角い頭に四角い胴体という旧式ロボットのタング。生形が頭と右手、渡邊が胴体と左手を担い、腰をかがめながらタングの動きや表情を繊細に表現する。「俳優というより、もはや職人のような感覚」という渡邊の言葉は、舞台を観れば納得するはず。目元や歩き方などを変化させ、怒ったり困ったり優しくベンを見つめるタングに、どんどん引き込まれていく。

パペットのデザインとディレクションをおこなったのは、『リトルマーメイド』なども手がけたトビー・オリエ。「トビーさんに『呼吸と重量と焦点の3つを大事に』と言われました。パペティアはずっとタングを見るという決まりがありますが、タングはベンを見ないといけないので、焦点を合わせるのがすごく難しい」と渡邊。
また、生形は「自分たちの動きを動画におさめて、ちゃんと表現できているか何度も確認しました。私は感覚的にやりたいことがあふれるけれど、寛中(渡邊)は冷静に『それはこのシーンでは適切じゃない!』とはっきり言ってくれる。終電まで討論が終わらないことも(笑)」と、稽古場でのエピソードを明かした。
「劇団四季には『一音落とす者は、去れ』という教訓がありますが、『一足落とす者は、去れ』という気持ちでやっています」と、タングの動きについて熱く語る渡邊に、「頼もしい相棒です。その執念、一歩があるから、お客さまにタングが生きている、心があるかもしれないと思ってもらえる」と微笑む生形。強い絆で結ばれたパペティアによるタングに期待が高まる。
『ロボット・イン・ザ・ガーデン』は2月23日から4月16日まで上演。チケットはS席レギュラー1万1000円ほか。
取材・文/小野寺亜紀
劇団四季ミュージカル『ロボット・イン・ザ・ガーデン』
会場:「京都劇場」京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル 京都駅ビル内
日程:2月23日(水・祝)〜4月16日(土)
料金:S席1万1000円、A席8800円、B席6600円、C席3300円(いずれもレギュラー)
※公演日によって料金は異なるため、詳細はオフィシャルウェブサイトにて
関連記事
あなたにオススメ
コラボPR
-
未来の「新大阪駅」南エリアを2日間限定で体験![PR]
NEW 56分前 -
BBQなどの体験が、最大56%オフ!?大東市[PR]
NEW 8時間前 -
Osaka Pointでおいしくたのしく大阪めぐり[PR]
NEW 2025.10.23 16:00 -
大阪クリスマスケーキ2025年、高級ホテルから百貨店まで
NEW 2025.10.23 10:00 -
華やかスイーツ!神戸のいちごビュッフェまとめ・2026年版
2025.10.20 14:00 -
華やかスイーツ!大阪のいちごビュッフェまとめ・2026年版
2025.10.20 11:00 -
大阪アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.10.16 11:00 -
大阪・関西ランチビュッフェ2025年版、ホテルの食べ放題を満喫
2025.10.16 10:00 -
京都「オーバーツーリズムって何?」#空いてる国宝萬福寺[PR]
2025.10.15 18:15 -
【大阪・関西万博2025】半年間ありがとう!地元編集部が取材した人気グルメから穴場スポットまとめ
2025.10.13 11:00 -
淡路島の「日本酒」に注目!秋の旬と味わう旅へ[PR]
2025.10.10 17:00 -
京都アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.10.8 11:00 -
港町の心地よさに浸る、OMOろい旅 in 函館[PR]
2025.10.7 16:00 -
大阪スイーツビュッフェ・リスト2025年版、ホテルで甘いものを満喫
2025.10.6 00:00 -
現地取材で発見!知らなかった宇治の魅力【2025年最新版】
2025.10.1 08:30 -
なぜこんなに「宇治抹茶」が世界的に人気なのか?[PR]
2025.9.30 08:00 -
写真を撮って…豪華賞品ゲット!期間限定コンテスト[PR]
2025.9.29 19:00 -
神戸アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.8.29 10:00 -
大阪から行く高知のおでかけ・グルメ2025最新版
2025.8.22 17:00 -
大阪ビアガーデン2025年版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.8.22 12:00 -
関西のおすすめ音楽フェス・2025年最新版
2025.7.9 09:00


トップ
おすすめ情報投稿
Lmaga.jpとは
ニュース
まとめ
コラム
ボイス
占い
プレゼント
エリア









人気記事ランキング




写真ランキング






ピックアップ







エルマガジン社の本

