昔ながらの生活に!? 馬で活性化を目指す淡路島での試み

2021.10.17 06:45

淡路島に移住する前から馬と関わり続けてきた山下さん。馬と人との共生を探り続けていく

(写真9枚)

馬と暮らし、馬と農業に携わる・・・かつての馬事文化の再興を淡路島で目指す。そんな活動を、交流牧場「SHARE HORSE ISLAND(シェア・ホース・アイランド)」(兵庫県洲本市)が今年から始めている。

淡路島の西側五色エリアの、瀬戸内海を一望できる場所にある同施設。オーナーの山下勉さんが、淡路島が馬の産地だったことを知り、縁があって行き場のなくなった馬を引き受けたのがきっかけだ。

天然記念物の寒立馬にも関わらず食用にされかけていた「風月(ふうげつ)」と、競走馬として生まれたが6戦0勝で殺処分されかけていた「アネロワ」の2頭を保護。「くらしに馬を」をテーマに、2016年に観光牧場を開いて、乗馬や馬との時間をゆったり楽しめる施設だ。

「今までは旅行など休日時の非日常的な馬との関わりばかりに注力してたことに、コロナ禍で気付いたのです。より馬と日常的に関わりを持てるような活動にもフォーカスしようと思い至りました。そこで今年から、馬と米作りを今年から始めました」と、活動の経緯について山下さんは説明する。

2020年から友人家族と田んぼを始めていた山下さんは、馬耕や馬ふんを活用した米づくりに着手し、「近所の農家さん内でも高齢化は進んでおり、田んぼを持て余している状況で、田んぼを貸してもらいながら、米づくりを教えてもらっています。人も馬も慣れていない状態からスタートし、田おこし、代搔き、ならしまで馬耕でなんとかおこない、田植えも機械を使わずおこないました」。

借りてる1反(300坪)のうち四畝(よんせ・120坪)の田んぼを昔ながらの道具で田おこしからスタート。使用している馬耕の道具・鋤は、友人から譲り受けたものを使っているそうだ

馬耕に奮闘する姿を見て「懐かしいなぁ。子どもの頃に親の手伝いをしたことがあるよ」「昔は牛だったよ。牛より馬の方が速いから大変だね」と、地元の方々とのコミュニケーションもより活発に。米作りのアドバイスで気軽に声を掛けてくれる関係が増え、地域内でも馬を軸にしたコミュニティが拡がりつつあるそうだ。

「コロナ禍になり、経営的にはしんどいこともたくさんあります。でも、考える時間ができたことで気付けたことも多く、より『くらしに馬を』というヴィジョンに近づけました。観光で来ていただく方にも今までとは違った楽しみ方や話をしていけると思います」。

今秋に収穫できたお米は淡路島のおいしいものとセットで届ける『収穫祭』を11月23日に計画。「馬とのくらしトークセッション」や音楽ライブなどをおこなって、オンラインで配信し、馬との生活の魅力を伝える内容となっている。

今後も馬とのさまざまな取り組みをおこなうそうで、「環境活動と地域貢献を兼ねて、馬の役割をつくっていくために、ビーチクリーンイベントでゴミの搬送役をしています。クルマが入りづらい砂浜や浅瀬に馬は入れる。その後にはそりで遊んでもらうというお楽しみも。さまざまな活動を通じて、もっと馬が身近な存在になれたら」と意気込む。

同牧場では、さまざまなコースがあり、ふれあいや乗馬またはホースボード体験などが含まれる里山コースであれば3名までのグループ毎1.5時間14300円~などを体験できる。

取材・文/時友真理子

「SHARE HORSE ISLAND(シェアホースアイランド)」

住所:兵庫県洲本市五色町都志
電話:090-5136-7709(受付時間 8:30〜20:00)

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