全国初のヤングケアラー相談窓口、孤立防止にと神戸市が設置

2021.5.18 06:15

受けた相談をケースに応じて、支援につなげていくという(神戸市提供)

(写真5枚)

神戸市は5月13日の市長定例会見で、自治体で全国初となるヤングケアラー(同市は「こども・若者ケアラー」と呼称)向けの相談窓口を開設すると発表した。

大人の代わりに家族の世話や介護をおこなう若者「ヤングケアラー」。世話のため学校生活に支障をきたし、孤立につながる恐れがあるとして社会問題になっている。

神戸市では2019年10月、祖母の介護と仕事の両立に疲れ果てた当時21歳の女性が、祖母を殺害してしまう事件が発生。事態を重く受け止めた市は、2020年11月にヤングケアラーの支援に向けたプロジェクトチームを発足した。

厚生労働省の調査(2020年度)では、世話をしている家族が「いる」と答えた中学2年生は5.7%、高校2年生(全日制)では4.1%に上る。つまり各クラスに1~2人は、ヤングケアラーがいるということだ。

しかし一方で、家族の世話をしながらも「自分の今の状況について話を聞いてほしい」と答えたのは、中学2年生は12.9%、高校2年生(全日制)は16.6%にとどまる。

会見で久元喜造市長は、「話を聞いてほしいと考える人がきわめて少ないが、だからといって放置していい問題ではない。気軽に相談しにくい風土があるから、この数字になるのではないか。それを変える努力をしなければいけない」と決意を語った。

当事者への聞き取りや、支援マニュアルの作成、関係者への研修などを経て6月1日、いよいよ相談窓口が開設。相談ケースに応じた支援をおこない、今年度中にはケアラー同士の交流・情報交換のための居場所づくりも予定しているという。

窓口の開設時間が平日の日中のみであることについて、久元市長は「初めてのことであり、相談を受ける人員も限られる。まずこれで始めるが、できる限り、相談する方の生活リズムに合う時間を考えていきたい」と話した。

●こども・若者ケアラーの相談・支援窓口(6月1日開設)
電話 078-361-7600
メール carer_shien@office.city.kobe.lg.jp
窓口の「神戸市総合福祉センター」1階に来所しての相談も可

取材・文・写真/合楽仁美

こども・若者ケアラーの相談・支援窓口(6月1日開設)

電話:078-361-7600
メール:carer_shien●office.city.kobe.lg.jp(●は半角@)
住所:神戸市総合福祉センター(神戸市中央区橘通3-4-1)

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